灰色の冒険者

水室二人

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第4章 臆病者の砦

冒険者の仕事 冒険ギルドのトラブル

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 冒険ギルドと言うのは、色々となぞの組織である。

 人外の戦力を保有している、国家に属していない組織。戦力を纏め上げると、一国を滅ぼす事は可能と思われます。複数の国家と連携する事で、自分達の活動を認めさせ、その権力を維持しています。

 聖王国を中心に、中小国家に浸透しています。

「その、本部と思われる場所が、こんな所にあるのですね・・・」

 現在、私たちは空の上にいます。先程捕まえた捕虜を輸送中です。盗賊ギルドといっていましたが、冒険ギルドの所属でした。

 冒険者は、身分を保証するためにギルドカードと言うものを持っています。

 そこには、色々な情報が記載されています。恐ろしい事に、GPSに似た機能もあり、移動の証拠にもなりました。

 他にも、自動的に倒した相手を記録する機能もあります。ちなみに、ノノの記録を解析すると、人殺害30と言う記録がありました。この子に暗殺させれば、確率は高いので、暗殺者として優秀なのでしょう。

「ヘリコプターって、快適ですにゃ」

「魔法の恐ろしい所ですね」

「怖いにゃ?」

「実際のヘリは、ここまで静かではありませんよ」

「速さも?」

「速度は、これくらいでしょうか?」

 模型を元に、ヘリを作成しました。ハインドDです。迷彩カラーを止めて、黒一色で作成。

 機神の素材を流用する事で、強度が増し重量が減りました。大型の魔力電池を搭載しているので、全力で飛行しても2日間補給不要です。

 両サイドに、機銃を4門、ミサイル4発。機種に大型のレーザー砲を搭載しています。

 音を消す魔法陣を搭載しているので、とても静かです。

 機体の制御には守護石の情報を利用しています。守護石は、一種のコンピューターでした。それを利用する事で、機体の制御が簡単にできるようになりました。

 素人の十色でも、ヘリを自由時際に操れるほどです。捕虜を送り届けるついでに、二人でデート中なのです。

「どれくらいで、到着するにゃ?」

「あと2時間ほどでしょう」

「ふへへへ」

 それを聞いて、嬉しそうに十色は笑う。

「中々、二人っきりになれなので、たまには嬉しいにゃ」

 複座式のコックピットですが、ガンナーシートから、十色が移ってくる。シートは狭いけど、その分密着できます。

「後は、自動操縦でお願いします」

「了解しました」

 制御用の守護石は、擬似AIになっているので、後の操縦はお任せします。




 到着までの2時間、二人で色々と話し合いました。流されてという感じもありましたが、お互いの事を色々と理解できた気がします。

「にゃにゃにゃ~~~」

 十色は色々とご機嫌です。

 このぬくもりを守るために、私はもっとがんばらないといけません。まずは、目的のいまひとつ解らない冒険ギルドを調べましょう。




 小さな町の、小さなギルド。外見は、そんな建物です。

 町から少し離れた場所に、ヘリは降りたので、町中の人が私達に注目しています。

「冒険者ギルドに、どのような御用でしょうか?」

 何かい言いたげな人の群れを無視しながら、ギルドへ直行しました、この町、不思議な事に門番がいませんでした。

 微妙に隠された場所にある町なので、外から人が来ることを想定していないのでしょう。町の住人は、普通の人に見えて、冒険ギルドの兵隊の様です。

「これを、お金にして欲しい」

 そう言って、ギルドカードを手渡します。

「これは?」

「転移魔法の不正使用者の証拠です。確認してください」

 転移魔法を使った場合、莫大な賞金を掛けられてしまいます。ギルドカードを調べれば、証拠になります。

「確認します」

 受付の人も、こちらの意図を測っているのでしょう。

「嘘・・・」

 そのカードを確認して、受付の人は驚いています。

「このカードの持ち主は?」

「死んだ」

「・・・」

「訂正します、私が殺しました」

 次の瞬間、受付の人から恐ろしいほどの殺意が溢れました。

「そ、それは本当ですか?」

「それで調べれば、生存確認できるのですよね?」

「そうですけど。あの日とが死んだなんて・・・」

「知り合いですか?」

「・・・父です」

「盗賊の娘が、ギルドの受付ですか」

「父は、盗賊ではありません!」

「私たちのとりでに、押し入った盗賊のカードですよ」

「それは、何かの間違いです!」

「事実ですから。とにかく他にもカードはあります。換金をお願いします」

「・・・ふざけないでください。父を、殺しておいて、しかも、盗賊なんて!」

 受付の子が、大声で叫びます。

「どうかしたのか?」

「ソラさん、この人が、父を、みんなを・・・」

「どういうことだ?」

 ソラと呼ばれた男は、ベテランの風格のある冒険者だと思います。

「盗賊を退治したので、換金をお願いしただけですよ」

「あの、空飛ぶ乗り物はお前のものか?」

「そうです」

「何故、この場所に来た?」

「それが解らないほど、あなた方は馬鹿なのですか?」

 受付の人は、今回の事の事情を知らないのでしょう。でも、このソラと言う男は知っているようです。

「生きて帰れると、思っているのか?」

「私たちと敵対して、無事でいられると思われると、今後やりにくいですからね。初手でつぶします」

 次の瞬間、機銃の音が外で響きます。

「私も、守られるだけじゃないですにゃ」

 十色の声が聞こえます。

 ハインドの機銃が、広場に向けて勢射されます。ハインドを取り囲んでいたギルドの兵士は、無残に飛び散ります。

 もっとも、今回は実弾を装備しておらず、ゴム弾を利用しているの、命を落とす人はいませんでした。

「これも、試してみるにゃ」

 機首にある、レーザー砲が火を噴きます。

「これは、おまけだにゃ」

 4基のミサイルも、火を噴きました。異空間収納庫と連動しているので、次弾が自動で装填されます。

 最初のレーザーは、町の中心部を貫き、兵舎を破壊しました。

 ミサイルは、町から離れ、森の中着弾します。その後爆発。森の中に隠してあった、ギルドの倉庫が燃え上がります。

「責任者と話がしたいのですが?」

「グランドマスターは、ここにはいない」

「何処にいるのですか?」

「普段はここにいる。しかし、後半年の間は、この世界にない」

「この世界にですか・・・」

「そうだ」

「なら、何故私たちのとりでを、攻撃してきたのですか?」

「戦力のわからないなら、それを調べただけだ」

「おとりや、捨て駒を使ってまで、やる事ですか?」

「その必要があれば、我々は、何でもする」

「その子の父親を、捨て駒にしてまでですか?」

『あいつらが、死ぬとは思えなかった。お前たちは、この世界で何をするつもりだ?」

「それはこちらも聞きたいです。貴方たちギルドは、この世界で何をしているのですか?」

「我々は、世かの秩序を、維持するための組織だ」

「秩序?」

「消え行く世界を、守るための必要な事だ」

「この世界が消えていくことを、認識しているのですね」

「そうならないために、グランドマスターがいる」

「なるほど、私たちは、ただ生きのびるだけです。手を出さなければ、敵対するつもりはありません」

「今後、そちらとは敵対しないと、ギルドマスターとして、約束しよう」

 どうやら、このソラと言うのがマスターみたいです。

「何で、父さんを殺したのよ、仇を討ってよ!」

 受付さんが、叫びます。

「私も、この被害を考えればそうしたいが、これ以上被害を増やす事は出来ない・・・」

 先程の攻撃で、ギルドの倉庫が燃えてしまいました。その報告が、あっという間に伝わっています。中々優秀なスタッフがいるみたいです。

「こんな連中、システムを使えば簡単じゃない!回りくどい事をしないでも」 

 何か言いかけた受付さんを、ソラは切り捨てた。

「人形ですか・・・」

「っち、それを見抜くのか」

 血が飛び散りましたが、切り捨てられた受付は、人形でした。カウンターの下で、それを操っている少女がいます。

「子のこの、父親かな?」

「孤児院の先生だったよ」

「なるほど、換金がまだでしたが、倉庫の被害の金額と、同額ですよね?」

「倉庫の鹿波は、値段が付けられない。だが、今回の事を金額に換算できないから、それで帳消しでどうだ?」

「こちらが、損をしていますね。引き渡すつもりで、捕虜を3人連れてきましたが、それを引き換えに、この子をもらっていきましょう」

 カウンターのしたの女の子を、捕獲します。

「親の仇と、狙う子だぞ?」

「人形遣いと言うのは、面白そうですからね。こんな子に殺されるほど、私は弱くありませんよ」

「好きにしろ」

「そうさせて貰います」

 女の子尾の名前は、ナナ。捕虜として捕獲しているノノの妹です。

 ノノは、今回捕虜にしてから色々と話し合い、こちらの引き込んでいます。その条件に、ここにいる妹の保護を頼まれました。

 作戦は無事、終了しました。

 グランドマスターなる人物が、この世界にいないというのが気になりますが、とりあえずギルド関係のトラブルは終わりでしょう。

 3人の捕虜を降ろし、ナナと一緒にヘリに乗り込みます。

「帰りは、二人っきりじゃないのが、不満だにゃ」

「二人っきりじゃないですか」

 ナナは、治療機の中で眠っています。積載部分には、治療器が置いてあり、そこで眠らせています。

「油断はしないと決めたのにゃ」

 はじめての事が、トラウマになっているみたいです。

「後ろの部分から、こちらには人は来れませんよ」

「らな、ちょとっとだけ、いちゃつくにゃ!」

 自動操縦に任せて、メトロ・ギアまでのんびりと戻ります。




 私たちは、甘かった。

 人形遣いのナナは、こっそりと監視用の人形を忍ばせていたみたいで、私たちの様子をこっそりと覗き見していたみたいです。

 到着したとき、それに木気づいた十色は、猫になって走り去ってしまいました。

「すみませんでした・・・」

 顔を真っ赤にして誤るナナ。私は、最初から気づいていたので、怒るつもりはありません。

 見られて、遊んでいたわけではありません。人形使いの能力を確認したかっただけです。

 面白い能力なので、今後に役立ちそうです。

 ノノとナナの、再会を喜ぶ姿を見ながら、今後の事を、考えるのでした。





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 小説家になろうでも投稿中。
 3日に1度ぐらいのペースで更新予定です。


 

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