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「ふあ~」
お昼寝から目が覚めて、いつものようにラグくんをぎゅっと抱きしめると、ベッドの上から降りた。
眠たい目を擦りながら魔法の本を机から取って、勉強部屋に向かう。
お昼寝後にこんなに眠たいことはなかったんだけどな…
頑張って勉強部屋に辿り着いて、扉をコンコンと叩くと入るように促された。
勉強部屋に魔法の先生としてお母様のお祖母様がいらっしゃった。
「今日は一段と眠そうだね」
「うにゅ…おばあちゃま、今日は、いつもより…眠いだけです…」
おばあちゃまはとってもご高齢だけど、お母様と姉妹だと言われても差し支えない程の若い人に見える。
おばあちゃまが僕の頭を優しく撫でてくれると、もっと眠たくなったけどお勉強の為に頑張って起きる為に目をカッと見開いた。
「そうかね。では昨日の続きから勉強を始めようか」
おばあちゃまが教えてくれるのは魔法というより魔法陣だった。
僕はまだ5歳だから魔法を教えてしまうと誤って魔法を使用してしまう可能性があるから、初等部に入学する前に教えてもらえるのは魔法ではなく魔法陣の認められますされている。
魔法陣は書いて覚えるだけのものが殆どだけど、線を一本でも間違えると魔法陣が発動しないという難しいおまけ付きだった。
これ子供が習うのって早すぎるんじゃないのかな?
すっごい丁寧な作業だし集中力も必要だから、集中力がすぐに欠ける子供には難しいことだと思うけど…これ本当に僕たちが習うような事なのかな?
魔法の教科書に書かれている魔法陣を魔法陣を使用する為に使う羊皮紙に写してる。
インクを使用しているから一本でも間違えると一からになるから神経が疲労する。
今日書いているのは、大きな結界を作る魔法陣とおばあちゃまが言っていた。
沢山の線があって複雑に絡み合っているから間違えないようにするのに手がプルプルと震えている。
「何時もよりゆっくりだね」
おばあちゃまの声にびっくりして誤った線を書きかけたけど、堪えて羊皮紙からペンを離せた。
「おばあちゃま、急に声を掛けられるとびっくりします」
「おや、それは申し訳ない事をしたね。ん…?ネヴィ今書いている魔法陣は今日の題材の魔法陣ではないぞ?」
おばあちゃまが一つ前に項を捲ると、今書いているものより簡単な魔法陣が描かれていた。
「ぼ、僕が書いているの…違うの?」
「違うね。でも、今書いている魔法陣も問題なく書けている様だから、そのまま頑張って進めなさい」
おばあちゃまに頭を優しく撫でられ、最後にぽんっと叩かれた。
続きを書くために僕が書いていた魔法陣の項に戻すと、続きをゆっくりと書き始めた。
魔法陣を最後まで無事に書き切ると、インクが滲まないように羊皮紙をまっすぐにしたままおばあちゃまの所に持って行った。
おばあちゃまは読んでいた本から目を離して僕が持ってきた羊皮紙を見てにっこりと笑ってくれた。
「良く書けました。ネヴィは本当にお利口だね」
また優しくと頭を撫でてくれると、僕は嬉しくて目を細めた。
「おばあちゃま!これをお母様に見せてもいいですか?」
難しい魔法陣を書いたのをお母様に見せて、おばあちゃまと同じ様に褒めてもらいたい。
「これは一旦私が預かるよ。魔法陣としても大丈夫だとわかったらメルトにみせなされ」
「わかったよおばあちゃま!」
「さて、今日の授業はこれで終わりだ。夕食に行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
おばあちゃまを置いて勉強部屋から出て食堂に向かった。
ーーーーーーーーーー
「これをどうやって処理すべきか…困ったものだね」
アルタリエは深くため息を吐いた。
ネヴィレントが書いた魔法陣は今日書く予定だった小さめの村一つを守る結界だった。
しかしネヴィレントは誤って大人ですら書くのに相当時間を要する魔法陣を書いていた。
その魔法陣はツェーリア伯爵領土を優に超える領土を守ることができる結界だった。
それを5歳の子供が一人で、授業が行われていたたったの一時間で書き終えたのだ。
アルタリエは魔法陣に手を置き、そっと魔力を流す。
魔法陣にも出来栄えがあり、魔法陣が完成したとしても精巧さ、緻密さによって魔力の消費量が変わる。
下手な魔法陣であれば相当な魔力を持っていかれるのが常識でもある。
今回は子供が書いた魔法陣ということもあって相当の魔力が消費されると覚悟をしていたが、アルタリエの予想を裏切り極々わずかな魔力で魔法陣が起動された。
アルタリエはパッと手を魔法陣から離したが、魔法陣の起動が止まることがなくあっという間に結界が起動された。
「お祖母様何事ですか!?」
メルトが慌ててネヴィレントの勉強部屋に入ってきた。
じわりと額に汗を滲ませてここまで走ってきたのがわかる。
「メルト淑女が走るとははしたない」
「今はそのようなことは関係ありません!先ほどの結界はなんなのですか!?」
「これだよ」
アルタリエはネヴィレントが魔法陣を書いた羊皮紙をメルトに明け渡した。
メルトは羊皮紙に書かれている魔法陣を見て呆気に取られた。
あまりにも精巧すぎる魔法陣だったからだ。
「この魔法陣をはどなたが書かれたのですか?」
「メルト、お前の息子が書いたのだよ。私も普段から魔法陣を見てかなり綺麗だとは思ったが、今回の魔法陣は綺麗だと一言で終わらせられない代物だ。これがどういうことか分かるな?」
メルトは手に持っている羊皮紙を握りつぶしそうになった。
「ここまで強くなっているなんて…。お祖母様のお力を持ってしても難しいこととは…」
「あの子の力を抑えてくれる運命の相手でもいれば変わったかもだろうがね」
「そのような希少な存在がいる訳ありませんわ」
メルトは普段の優しそうな表情とはあいなって、くだらないとでも思わせるように言葉を吐き出した。
お昼寝から目が覚めて、いつものようにラグくんをぎゅっと抱きしめると、ベッドの上から降りた。
眠たい目を擦りながら魔法の本を机から取って、勉強部屋に向かう。
お昼寝後にこんなに眠たいことはなかったんだけどな…
頑張って勉強部屋に辿り着いて、扉をコンコンと叩くと入るように促された。
勉強部屋に魔法の先生としてお母様のお祖母様がいらっしゃった。
「今日は一段と眠そうだね」
「うにゅ…おばあちゃま、今日は、いつもより…眠いだけです…」
おばあちゃまはとってもご高齢だけど、お母様と姉妹だと言われても差し支えない程の若い人に見える。
おばあちゃまが僕の頭を優しく撫でてくれると、もっと眠たくなったけどお勉強の為に頑張って起きる為に目をカッと見開いた。
「そうかね。では昨日の続きから勉強を始めようか」
おばあちゃまが教えてくれるのは魔法というより魔法陣だった。
僕はまだ5歳だから魔法を教えてしまうと誤って魔法を使用してしまう可能性があるから、初等部に入学する前に教えてもらえるのは魔法ではなく魔法陣の認められますされている。
魔法陣は書いて覚えるだけのものが殆どだけど、線を一本でも間違えると魔法陣が発動しないという難しいおまけ付きだった。
これ子供が習うのって早すぎるんじゃないのかな?
すっごい丁寧な作業だし集中力も必要だから、集中力がすぐに欠ける子供には難しいことだと思うけど…これ本当に僕たちが習うような事なのかな?
魔法の教科書に書かれている魔法陣を魔法陣を使用する為に使う羊皮紙に写してる。
インクを使用しているから一本でも間違えると一からになるから神経が疲労する。
今日書いているのは、大きな結界を作る魔法陣とおばあちゃまが言っていた。
沢山の線があって複雑に絡み合っているから間違えないようにするのに手がプルプルと震えている。
「何時もよりゆっくりだね」
おばあちゃまの声にびっくりして誤った線を書きかけたけど、堪えて羊皮紙からペンを離せた。
「おばあちゃま、急に声を掛けられるとびっくりします」
「おや、それは申し訳ない事をしたね。ん…?ネヴィ今書いている魔法陣は今日の題材の魔法陣ではないぞ?」
おばあちゃまが一つ前に項を捲ると、今書いているものより簡単な魔法陣が描かれていた。
「ぼ、僕が書いているの…違うの?」
「違うね。でも、今書いている魔法陣も問題なく書けている様だから、そのまま頑張って進めなさい」
おばあちゃまに頭を優しく撫でられ、最後にぽんっと叩かれた。
続きを書くために僕が書いていた魔法陣の項に戻すと、続きをゆっくりと書き始めた。
魔法陣を最後まで無事に書き切ると、インクが滲まないように羊皮紙をまっすぐにしたままおばあちゃまの所に持って行った。
おばあちゃまは読んでいた本から目を離して僕が持ってきた羊皮紙を見てにっこりと笑ってくれた。
「良く書けました。ネヴィは本当にお利口だね」
また優しくと頭を撫でてくれると、僕は嬉しくて目を細めた。
「おばあちゃま!これをお母様に見せてもいいですか?」
難しい魔法陣を書いたのをお母様に見せて、おばあちゃまと同じ様に褒めてもらいたい。
「これは一旦私が預かるよ。魔法陣としても大丈夫だとわかったらメルトにみせなされ」
「わかったよおばあちゃま!」
「さて、今日の授業はこれで終わりだ。夕食に行ってらっしゃい」
「行ってきます!」
おばあちゃまを置いて勉強部屋から出て食堂に向かった。
ーーーーーーーーーー
「これをどうやって処理すべきか…困ったものだね」
アルタリエは深くため息を吐いた。
ネヴィレントが書いた魔法陣は今日書く予定だった小さめの村一つを守る結界だった。
しかしネヴィレントは誤って大人ですら書くのに相当時間を要する魔法陣を書いていた。
その魔法陣はツェーリア伯爵領土を優に超える領土を守ることができる結界だった。
それを5歳の子供が一人で、授業が行われていたたったの一時間で書き終えたのだ。
アルタリエは魔法陣に手を置き、そっと魔力を流す。
魔法陣にも出来栄えがあり、魔法陣が完成したとしても精巧さ、緻密さによって魔力の消費量が変わる。
下手な魔法陣であれば相当な魔力を持っていかれるのが常識でもある。
今回は子供が書いた魔法陣ということもあって相当の魔力が消費されると覚悟をしていたが、アルタリエの予想を裏切り極々わずかな魔力で魔法陣が起動された。
アルタリエはパッと手を魔法陣から離したが、魔法陣の起動が止まることがなくあっという間に結界が起動された。
「お祖母様何事ですか!?」
メルトが慌ててネヴィレントの勉強部屋に入ってきた。
じわりと額に汗を滲ませてここまで走ってきたのがわかる。
「メルト淑女が走るとははしたない」
「今はそのようなことは関係ありません!先ほどの結界はなんなのですか!?」
「これだよ」
アルタリエはネヴィレントが魔法陣を書いた羊皮紙をメルトに明け渡した。
メルトは羊皮紙に書かれている魔法陣を見て呆気に取られた。
あまりにも精巧すぎる魔法陣だったからだ。
「この魔法陣をはどなたが書かれたのですか?」
「メルト、お前の息子が書いたのだよ。私も普段から魔法陣を見てかなり綺麗だとは思ったが、今回の魔法陣は綺麗だと一言で終わらせられない代物だ。これがどういうことか分かるな?」
メルトは手に持っている羊皮紙を握りつぶしそうになった。
「ここまで強くなっているなんて…。お祖母様のお力を持ってしても難しいこととは…」
「あの子の力を抑えてくれる運命の相手でもいれば変わったかもだろうがね」
「そのような希少な存在がいる訳ありませんわ」
メルトは普段の優しそうな表情とはあいなって、くだらないとでも思わせるように言葉を吐き出した。
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