51 / 173
2
25
しおりを挟む
明日から一週間掛けてテストが行われる事になった。
今日は明日の為に丸一日自習の時間になった。
ノートに書けなかった注意事項をみんなで全部写せたから、これからは個人で勉強する時間にした。
勉強を図書館でしようと思って、図書館に向かったけど勉強スペースは全部埋まっていた。
カフェテリアは勉強禁止だから渋々教室に戻る事にした。
教室には誰もいなくて静かな状態。
カバンから教材とノートを取り出した復習を始めた。
午前中は筆記教科を全般に復習するけど、自身のない貴族史を中心に自身のある教科は最悪部屋に戻ってから少しの時間だけする予定。
「貴族史ってなんでこんなにめんどくさいの…。同じような名前ばっかりで覚えるの辛いよ」
頭を抱えながら貴族史を復習している。
工夫しながら覚えていっているけど、全部覚えられる自信がない。
これを覚えられるみんなが凄いよ。
少し頭が痛くなってきたから気分転換で、窓の外を眺める為に席を立って窓の近くに行った。
窓の外には小さな小さな人が浮いていた。
…は?
「なん、なんで、浮いて!?」
窓を開けると、その小さな人がわらわらと教室の中に入ってきた。
大半が僕の周りに漂い続けてる。
『やっとぼくたちのことみえたんだ~』
『もっといたずらしようとおもってたのに~』
『えへへ~』
囁き声ではあるがかなりの数になるのかさまざまな声が流れてきた。
耳を塞いでも脳内で響いているように、声の大きさが全く変わらない。
「うるさい」
『そんなこといわれてもやめないよ』
『みえなかったおまえがわるいんだから』
そう口々に、囁き声は次第に酷く煩い笑い声に変わっていく。
耳を塞いでも響く声に頭がおかしくなりそう。
「うるさい!黙ってよ!」
叫んだ途端小さな人の声が一気に静まり返った。
全員が全員口を押さえながらニヤニヤと笑っている。
嫌な気がした。
後ろを振り返ったら、ハルト様が傷ついた顔をして立っていた。
「その、うるさくてごめん…」
「ちが、ハルト様は何も悪くない…」
「ネヴィが嫌がっているなんて、気が付いてなくてごめんなさい」
ハルト様の目からボロボロと大粒の涙がこぼれ落ちる。
後ろからくすくすと嫌な笑い声が聞こえる。
わかってて嵌めたんだあいつらは。
ラグくんを床に落とし、ハルト様にガバリと抱きついた。
こんな顔をさせたくなかった。
気がつけなかったとはいえ、傷つけるつもりなんて毛頭なかった。
「ハルト様、いや…ハルトのことを僕が嫌うわけない。今僕には理解も正体も分かってないけど、さっきの言葉はハルトに言っていない」
上を向けばまだ涙が溢れている。
「僕はハルトが好きだよ。嫌なこともない。嫌ってなんかない」
「本当に?僕の事好き?」
まだヒックヒックと言っていて、しゃくりあげているハルト。
後ろでずっとくすくすと聞こえる笑い声に苛立ちを感じる。
「好きだよ」
「ん、分かった」
ぐすぐすと泣き続けてるけど、顔は少し晴れやかになった気がする。
誤解をどうにか解けたようで少し安心した。
今だに後ろでくすくすと笑う声がかなり苛立たしい。
それらの対処に困っていた。
今日は明日の為に丸一日自習の時間になった。
ノートに書けなかった注意事項をみんなで全部写せたから、これからは個人で勉強する時間にした。
勉強を図書館でしようと思って、図書館に向かったけど勉強スペースは全部埋まっていた。
カフェテリアは勉強禁止だから渋々教室に戻る事にした。
教室には誰もいなくて静かな状態。
カバンから教材とノートを取り出した復習を始めた。
午前中は筆記教科を全般に復習するけど、自身のない貴族史を中心に自身のある教科は最悪部屋に戻ってから少しの時間だけする予定。
「貴族史ってなんでこんなにめんどくさいの…。同じような名前ばっかりで覚えるの辛いよ」
頭を抱えながら貴族史を復習している。
工夫しながら覚えていっているけど、全部覚えられる自信がない。
これを覚えられるみんなが凄いよ。
少し頭が痛くなってきたから気分転換で、窓の外を眺める為に席を立って窓の近くに行った。
窓の外には小さな小さな人が浮いていた。
…は?
「なん、なんで、浮いて!?」
窓を開けると、その小さな人がわらわらと教室の中に入ってきた。
大半が僕の周りに漂い続けてる。
『やっとぼくたちのことみえたんだ~』
『もっといたずらしようとおもってたのに~』
『えへへ~』
囁き声ではあるがかなりの数になるのかさまざまな声が流れてきた。
耳を塞いでも脳内で響いているように、声の大きさが全く変わらない。
「うるさい」
『そんなこといわれてもやめないよ』
『みえなかったおまえがわるいんだから』
そう口々に、囁き声は次第に酷く煩い笑い声に変わっていく。
耳を塞いでも響く声に頭がおかしくなりそう。
「うるさい!黙ってよ!」
叫んだ途端小さな人の声が一気に静まり返った。
全員が全員口を押さえながらニヤニヤと笑っている。
嫌な気がした。
後ろを振り返ったら、ハルト様が傷ついた顔をして立っていた。
「その、うるさくてごめん…」
「ちが、ハルト様は何も悪くない…」
「ネヴィが嫌がっているなんて、気が付いてなくてごめんなさい」
ハルト様の目からボロボロと大粒の涙がこぼれ落ちる。
後ろからくすくすと嫌な笑い声が聞こえる。
わかってて嵌めたんだあいつらは。
ラグくんを床に落とし、ハルト様にガバリと抱きついた。
こんな顔をさせたくなかった。
気がつけなかったとはいえ、傷つけるつもりなんて毛頭なかった。
「ハルト様、いや…ハルトのことを僕が嫌うわけない。今僕には理解も正体も分かってないけど、さっきの言葉はハルトに言っていない」
上を向けばまだ涙が溢れている。
「僕はハルトが好きだよ。嫌なこともない。嫌ってなんかない」
「本当に?僕の事好き?」
まだヒックヒックと言っていて、しゃくりあげているハルト。
後ろでずっとくすくすと聞こえる笑い声に苛立ちを感じる。
「好きだよ」
「ん、分かった」
ぐすぐすと泣き続けてるけど、顔は少し晴れやかになった気がする。
誤解をどうにか解けたようで少し安心した。
今だに後ろでくすくすと笑う声がかなり苛立たしい。
それらの対処に困っていた。
206
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい
雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。
延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる