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ラグザンドは大怪我を負っているネヴィレントと共に学院に辿り着いた。
ラグザンドの心情はかなり焦っているものだった。
ネヴィレントが負っている怪我は相当酷く、本人が処置を行なっていなければ既に事切れてしまっていてもおかしくないぐらいだ。
早く早くと急く気持ちで、学院の中に入ったラグザンドは保健室に押し入った。
「ラグザンドくん静かに…何があった」
保健室に常駐されている神官はネヴィレントの状態を見た瞬間に表情を強張らせた。
「ハイエルフの攻撃を受けたようですが、私もしっかりと状況の把握はできておりません」
「怪我の状態がかなり酷い。ベッドの上に寝かせてくれ。処置を行う」
ラグザンドがネヴィレントを寝かせると、神官は左肩の制服を近くに置いてあった鋏で切り取った。
顕になった怪我は骨すら跡形もなく、ぽっかりと穴が空いている状態だった。
今も出血は治っておらず、血が垂れ流し続けている。
「治癒を使用するから離れているように」
神官の言葉に従ってラグザンドが離れると、神官が治癒の魔法を行使し始めた。
治癒の魔法の行使は何年も祈りを捧げ、修行を重ねた神官のみが行使できる。
この神官は相当な鍛錬と祈りによって治癒の魔法を行使できるようになった猛者でもあるが、ちょーっとやらかして学院に飛ばされた人である。
ただし実力は折り紙付きで、学院にとってはかなり重宝されている。
「魔法を妨害されなくてよかった。精霊達もこの子に生きて欲しかったのだろうね」
徐々に塞がれていく傷にラグザンドは少しずつ、安堵という感情が浮かび上がってきた。
「ネヴィ…どうか無事に回復して…」
新しい皮膚が肉を覆い切ると、治療は完了したのだろう神官が治癒の魔法の発動を止めた。
治療自体は完全に終わったが、ネヴィレントの意識は全く戻らない。
「ネヴィ?」
ラグザンドが呼びかけてもネヴィレントは反応を示さない。
「血を大量に失いすぎたんだ。目覚めるのにも相当時間がかかる。今は休息の時間だと思いなさい」
神官のその言葉にネヴィレントの山場はなんとか通りすぎた事を理解し、ラグザンドはようやく安心する事ができた。
ネヴィレントの元に寄り、膝をつきながら手を握り自身の額に寄せた。
暖かい手を握りネヴィレントが生きている事が実感できたラグザンドは、額から手を離しゆっくりと立ち上がった。
「ツェーリア伯爵家に報告しに行きます。ネヴィの事をどうかよろしくお願いいたします」
「気をつけて行ってらっしゃい。ちゃんと面倒見るか安心して」
神官に見送られながら、ラグザンドは保健室から出ると学院の中にある応接室に向かって走り始めた。
ラグザンドは品行方正の学生として過ごしている事が多いが、今回だけはそんな事を気にする事なく応接室に向かっていった。
応接室にはハンスが居り、ネヴィレントの無事を伝える為にラグザンドは急いていた。
応接室に入ると、恐ろしいほどにこやかに笑っているハンスと、その目の前でガタガタと震えているザインハルトが居た。
「ラグザンド殿、どうなされたのかな?」
口調は柔らかだが圧を含んでいる。
「ネヴィレントが見つかり、現在は保健室で療養しております」
ラグザンドのその一言でハンスは勢いよく立ち上がった。
その表情は間違いなく、喜んでいる表情だった。
「ネヴィレントの元に向かいながら、見つかった時の状況をお伝えさせて頂きます」
ラグザンドのその言葉にハンスは頷き、先導されながら保健室に向かう事になった。
ラグザンドの心情はかなり焦っているものだった。
ネヴィレントが負っている怪我は相当酷く、本人が処置を行なっていなければ既に事切れてしまっていてもおかしくないぐらいだ。
早く早くと急く気持ちで、学院の中に入ったラグザンドは保健室に押し入った。
「ラグザンドくん静かに…何があった」
保健室に常駐されている神官はネヴィレントの状態を見た瞬間に表情を強張らせた。
「ハイエルフの攻撃を受けたようですが、私もしっかりと状況の把握はできておりません」
「怪我の状態がかなり酷い。ベッドの上に寝かせてくれ。処置を行う」
ラグザンドがネヴィレントを寝かせると、神官は左肩の制服を近くに置いてあった鋏で切り取った。
顕になった怪我は骨すら跡形もなく、ぽっかりと穴が空いている状態だった。
今も出血は治っておらず、血が垂れ流し続けている。
「治癒を使用するから離れているように」
神官の言葉に従ってラグザンドが離れると、神官が治癒の魔法を行使し始めた。
治癒の魔法の行使は何年も祈りを捧げ、修行を重ねた神官のみが行使できる。
この神官は相当な鍛錬と祈りによって治癒の魔法を行使できるようになった猛者でもあるが、ちょーっとやらかして学院に飛ばされた人である。
ただし実力は折り紙付きで、学院にとってはかなり重宝されている。
「魔法を妨害されなくてよかった。精霊達もこの子に生きて欲しかったのだろうね」
徐々に塞がれていく傷にラグザンドは少しずつ、安堵という感情が浮かび上がってきた。
「ネヴィ…どうか無事に回復して…」
新しい皮膚が肉を覆い切ると、治療は完了したのだろう神官が治癒の魔法の発動を止めた。
治療自体は完全に終わったが、ネヴィレントの意識は全く戻らない。
「ネヴィ?」
ラグザンドが呼びかけてもネヴィレントは反応を示さない。
「血を大量に失いすぎたんだ。目覚めるのにも相当時間がかかる。今は休息の時間だと思いなさい」
神官のその言葉にネヴィレントの山場はなんとか通りすぎた事を理解し、ラグザンドはようやく安心する事ができた。
ネヴィレントの元に寄り、膝をつきながら手を握り自身の額に寄せた。
暖かい手を握りネヴィレントが生きている事が実感できたラグザンドは、額から手を離しゆっくりと立ち上がった。
「ツェーリア伯爵家に報告しに行きます。ネヴィの事をどうかよろしくお願いいたします」
「気をつけて行ってらっしゃい。ちゃんと面倒見るか安心して」
神官に見送られながら、ラグザンドは保健室から出ると学院の中にある応接室に向かって走り始めた。
ラグザンドは品行方正の学生として過ごしている事が多いが、今回だけはそんな事を気にする事なく応接室に向かっていった。
応接室にはハンスが居り、ネヴィレントの無事を伝える為にラグザンドは急いていた。
応接室に入ると、恐ろしいほどにこやかに笑っているハンスと、その目の前でガタガタと震えているザインハルトが居た。
「ラグザンド殿、どうなされたのかな?」
口調は柔らかだが圧を含んでいる。
「ネヴィレントが見つかり、現在は保健室で療養しております」
ラグザンドのその一言でハンスは勢いよく立ち上がった。
その表情は間違いなく、喜んでいる表情だった。
「ネヴィレントの元に向かいながら、見つかった時の状況をお伝えさせて頂きます」
ラグザンドのその言葉にハンスは頷き、先導されながら保健室に向かう事になった。
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