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こそばゆくてお父様の顔を手で押し退けた。
「お父様こそばゆいです!」
「はは、安心してネヴィレントを抱っこできるのはいい事だろう?」
直ぐに手を退けられてお父様のすりすり攻撃が始まる。
これは甘んじて受け入れるしかなさそうだ。
「ツェーリア伯爵ネヴィが可愛いのはわかりますが、まだ魔王についての対処ができておりません」
「ラグザンド殿のいう通りではあるけど、二週間以上ネヴィレントと会えなかったんだよ?今から数日はネヴィレントと一緒に過ごさないとだね」
お父様まさか僕がいなくなった間におかしくなってしまったんだろうか…
心配すぎてお父様をぎゅっとすると、お父様に強く抱き返された。
これ逃げる事が絶対できないからこのまま大人しくしている他ない。
ラグザンドの方に頑張って向いて、頭を横に振って魔王の話を今はしないでほしいと伝えた。
「ネヴィがそのままでは苦しそうですので、どうかベッドの上に下ろして差し上げたらいかがでしょうか?積もる話もありますでしょう。私は一度退出を致しますので、お二方で心ゆくまでお話しください」
ラグザンドが僕とお父様を置いて部屋から出ていった。
気を使ってくれているその心遣いに胸がキュッとした。
身に覚えがありすぎるその感情に僕は頑張って散らそうとした。
「ネヴィ?」
お父様の普段の呼び方に僕は、顔が真っ赤のままでお父様の方に向いてしまった。
やってしまった。
恥ずかしすぎて顔を隠すけど、僕の表情を見てしまったお父様に優しく頭を撫でられた。
「ネヴィはラグザンド殿が好きなのかな?」
あまりにもの直球な質問に僕は顔を隠したまま固まってしまった。
固まったままベッドの上にそっと下ろされ、お父様は僕の隣に腰掛けた。
そっと頭を撫でられながら、お父様は話を続けた。
「レムナント侯爵家からはネヴィレントがいなくなっている最中に婚約破棄を認めた手紙が届いたんだ」
ハルトにパーティの日に婚約破棄の申し出を受けていたのを思い出した。
色々ありすぎて本来であれば婚約破棄という大きな事を忘れてしまっていた。
「最初はタイミングが良すぎて私も疑ってしまったけど、ザインハルト殿から直接話を聞いて本当にタイミングが被ってしまっただけだと謝罪を受けたよ」
ハルトはこんなところまで律儀なんだな。
本当に僕には勿体無い人だ。
「そしてね。ネヴィがラグザンド殿に好意を抱いている事を聞いたんだ」
そんな所までハルトから話を聞いたんだ。
僕も浮ついた気持ちを持っていたのだから、お父様に起こられてしまうかも知れない。
「ザインハルト殿からはネヴィの事はどうか叱らないでくれと話を頂いたよ」
お父様のその言葉にパッとお父様の方に顔を向けた。
お父様の表情は怒っている訳でもなくて、ただただ優しい笑顔を向けられていた。
「婚約破棄をした時にネヴィからも話を聞けたと。お互いが犯した事だからなかったことにしようと話をして貰ったんだ」
「ハルト…から?」
「そう、ザインハルト殿から。ネヴィと人生を歩みたかったけど、自身が犯した過ちの方が罪深いからと仰っていた」
この話を聞く事が僕の戒めだ。
それがお父様の声からひしひしと伝わってくる。
いつもの優しいお父様の声。
「ネヴィこれがどういうことかわかるだろう?賢い子だからきっと理解してくれていると私は思っている」
お父様のその言葉に僕はしっかりと頷いた。
それに満足したお父様は僕の頭を優しく撫でてくれた。
「婚約破棄についてはお互いが了承したという事で破棄は成されたよ」
ハルトとは完全に婚約者ではなくなったんだ。
紙一枚で婚約がなされて、紙一枚で婚約が破棄できてしまう。
そんな紙一枚での約束だったけど、僕達にとっては大切な約束でもあった。
「お父様こそばゆいです!」
「はは、安心してネヴィレントを抱っこできるのはいい事だろう?」
直ぐに手を退けられてお父様のすりすり攻撃が始まる。
これは甘んじて受け入れるしかなさそうだ。
「ツェーリア伯爵ネヴィが可愛いのはわかりますが、まだ魔王についての対処ができておりません」
「ラグザンド殿のいう通りではあるけど、二週間以上ネヴィレントと会えなかったんだよ?今から数日はネヴィレントと一緒に過ごさないとだね」
お父様まさか僕がいなくなった間におかしくなってしまったんだろうか…
心配すぎてお父様をぎゅっとすると、お父様に強く抱き返された。
これ逃げる事が絶対できないからこのまま大人しくしている他ない。
ラグザンドの方に頑張って向いて、頭を横に振って魔王の話を今はしないでほしいと伝えた。
「ネヴィがそのままでは苦しそうですので、どうかベッドの上に下ろして差し上げたらいかがでしょうか?積もる話もありますでしょう。私は一度退出を致しますので、お二方で心ゆくまでお話しください」
ラグザンドが僕とお父様を置いて部屋から出ていった。
気を使ってくれているその心遣いに胸がキュッとした。
身に覚えがありすぎるその感情に僕は頑張って散らそうとした。
「ネヴィ?」
お父様の普段の呼び方に僕は、顔が真っ赤のままでお父様の方に向いてしまった。
やってしまった。
恥ずかしすぎて顔を隠すけど、僕の表情を見てしまったお父様に優しく頭を撫でられた。
「ネヴィはラグザンド殿が好きなのかな?」
あまりにもの直球な質問に僕は顔を隠したまま固まってしまった。
固まったままベッドの上にそっと下ろされ、お父様は僕の隣に腰掛けた。
そっと頭を撫でられながら、お父様は話を続けた。
「レムナント侯爵家からはネヴィレントがいなくなっている最中に婚約破棄を認めた手紙が届いたんだ」
ハルトにパーティの日に婚約破棄の申し出を受けていたのを思い出した。
色々ありすぎて本来であれば婚約破棄という大きな事を忘れてしまっていた。
「最初はタイミングが良すぎて私も疑ってしまったけど、ザインハルト殿から直接話を聞いて本当にタイミングが被ってしまっただけだと謝罪を受けたよ」
ハルトはこんなところまで律儀なんだな。
本当に僕には勿体無い人だ。
「そしてね。ネヴィがラグザンド殿に好意を抱いている事を聞いたんだ」
そんな所までハルトから話を聞いたんだ。
僕も浮ついた気持ちを持っていたのだから、お父様に起こられてしまうかも知れない。
「ザインハルト殿からはネヴィの事はどうか叱らないでくれと話を頂いたよ」
お父様のその言葉にパッとお父様の方に顔を向けた。
お父様の表情は怒っている訳でもなくて、ただただ優しい笑顔を向けられていた。
「婚約破棄をした時にネヴィからも話を聞けたと。お互いが犯した事だからなかったことにしようと話をして貰ったんだ」
「ハルト…から?」
「そう、ザインハルト殿から。ネヴィと人生を歩みたかったけど、自身が犯した過ちの方が罪深いからと仰っていた」
この話を聞く事が僕の戒めだ。
それがお父様の声からひしひしと伝わってくる。
いつもの優しいお父様の声。
「ネヴィこれがどういうことかわかるだろう?賢い子だからきっと理解してくれていると私は思っている」
お父様のその言葉に僕はしっかりと頷いた。
それに満足したお父様は僕の頭を優しく撫でてくれた。
「婚約破棄についてはお互いが了承したという事で破棄は成されたよ」
ハルトとは完全に婚約者ではなくなったんだ。
紙一枚で婚約がなされて、紙一枚で婚約が破棄できてしまう。
そんな紙一枚での約束だったけど、僕達にとっては大切な約束でもあった。
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