155 / 173
3*
102
しおりを挟む
この凄惨な光景の中僕はラグに目を塞がれているから、どれだけ酷い状況になっているのかがわからない。
「ラグ手を離しても…」
「ネヴィは絶対に見ない方がいい。戦闘に慣れている夫人ですらこの光景に顔を背けていらっしゃる。耐性のないネヴィが見てしまうと忘れられなくなる」
ラグからその話を聞いてスンッと鼻で臭いを嗅いでみると、鉄の匂いが鼻をついた。
血が大量に流れているのがわかる。
ラグのいう通りにしておくのが正解だろう。
凄惨な光景を見てトラウマを覚えたくない。
「これで教会の膿は少し減りましたね。僥倖です」
教皇の声は初めて聞いた中ではかなり嬉しそうな声だった。
大神官に教皇はかなり苦しめられてきたんだろうね。
でも完全い部外者がいる中でこんな凄惨な状況を作り出さなくてもよかったのに。
「お客人方、教会の不祥事に巻き込んでしまって申し訳ない。今回ここでこの様な事をした事について説明をしたいが、この場で説明するのは相応しくないから、先に応接室に案内をしよう」
手を叩いた音がすると違う匂いが、僕達の前に現れた。
「教皇様の命により私がご案内致します。私について来てください」
ラグが僕の目を隠しながら案内人について行ってくれた。
血の匂いがしなくなったぐらいに目から手を離して貰った。
今進んでいる場所は僕達が最初に案内された部屋とはまた別の部屋みたいだ。
壁紙もかなり質素で花瓶とか絵画とかも全く飾られていない。
案内人は人族ではないみたいで、頭の上に犬耳がついている。
獣人族を久々に見た気がする。
学院で獣人を全く見かけることはなくて、こうして獣人を見れる事は嬉しい。
じっと犬耳を見ているとラグにギュッとされた。
「犬耳ばっかり見てる」
「獣人殆ど見ないから珍しくて…」
「それだけならいいよ…。他に目移りしたら絶対に許さないからね」
「僕が大好きなのはラグだけだから…絶対目移りなんてしないよ」
ラグの頬にキスをすると、お返しに僕の頬にキスを返して貰った。
キスを貰えると思ってなくて、キスをされた頬を手で押さえながら顔が真っ赤になっていくのが分かる。
獣人の犬耳も見る余裕がなくて、ラグの胸元に顔を隠す事しかできなかった。
僕からした事だけどお返しをされると恥ずかしい。
「こちらが応接室になります。どうぞお入りください」
扉が開ける音がすると、ふわっと甘い花の匂いがした。
匂いの存在を確認する為に顔を上げると、部屋の中の筈なのに草原みたいな場所が広がっていた。
「こちらは少し特別な空間になっておりますが、体に害は全くございません。どうぞ少し先にお席が御座いますのでお座りになってお待ちください」
ラグが部屋の中に入れば柔らかな風まで吹いていた。
この別空間の様な部屋に目を見張る事しかできない。
少し進めば案内人が話した通り五脚の椅子と、一つのテーブルがあった。
その机と椅子の近くに巨大な木が生えており、その木には花が咲いていた。
その花からは扉を開けた時に匂った花の匂いがした。
嗅いだことのない匂いの筈なのに、どこか懐かしさを感じる匂い。
「ラグ手を離しても…」
「ネヴィは絶対に見ない方がいい。戦闘に慣れている夫人ですらこの光景に顔を背けていらっしゃる。耐性のないネヴィが見てしまうと忘れられなくなる」
ラグからその話を聞いてスンッと鼻で臭いを嗅いでみると、鉄の匂いが鼻をついた。
血が大量に流れているのがわかる。
ラグのいう通りにしておくのが正解だろう。
凄惨な光景を見てトラウマを覚えたくない。
「これで教会の膿は少し減りましたね。僥倖です」
教皇の声は初めて聞いた中ではかなり嬉しそうな声だった。
大神官に教皇はかなり苦しめられてきたんだろうね。
でも完全い部外者がいる中でこんな凄惨な状況を作り出さなくてもよかったのに。
「お客人方、教会の不祥事に巻き込んでしまって申し訳ない。今回ここでこの様な事をした事について説明をしたいが、この場で説明するのは相応しくないから、先に応接室に案内をしよう」
手を叩いた音がすると違う匂いが、僕達の前に現れた。
「教皇様の命により私がご案内致します。私について来てください」
ラグが僕の目を隠しながら案内人について行ってくれた。
血の匂いがしなくなったぐらいに目から手を離して貰った。
今進んでいる場所は僕達が最初に案内された部屋とはまた別の部屋みたいだ。
壁紙もかなり質素で花瓶とか絵画とかも全く飾られていない。
案内人は人族ではないみたいで、頭の上に犬耳がついている。
獣人族を久々に見た気がする。
学院で獣人を全く見かけることはなくて、こうして獣人を見れる事は嬉しい。
じっと犬耳を見ているとラグにギュッとされた。
「犬耳ばっかり見てる」
「獣人殆ど見ないから珍しくて…」
「それだけならいいよ…。他に目移りしたら絶対に許さないからね」
「僕が大好きなのはラグだけだから…絶対目移りなんてしないよ」
ラグの頬にキスをすると、お返しに僕の頬にキスを返して貰った。
キスを貰えると思ってなくて、キスをされた頬を手で押さえながら顔が真っ赤になっていくのが分かる。
獣人の犬耳も見る余裕がなくて、ラグの胸元に顔を隠す事しかできなかった。
僕からした事だけどお返しをされると恥ずかしい。
「こちらが応接室になります。どうぞお入りください」
扉が開ける音がすると、ふわっと甘い花の匂いがした。
匂いの存在を確認する為に顔を上げると、部屋の中の筈なのに草原みたいな場所が広がっていた。
「こちらは少し特別な空間になっておりますが、体に害は全くございません。どうぞ少し先にお席が御座いますのでお座りになってお待ちください」
ラグが部屋の中に入れば柔らかな風まで吹いていた。
この別空間の様な部屋に目を見張る事しかできない。
少し進めば案内人が話した通り五脚の椅子と、一つのテーブルがあった。
その机と椅子の近くに巨大な木が生えており、その木には花が咲いていた。
その花からは扉を開けた時に匂った花の匂いがした。
嗅いだことのない匂いの筈なのに、どこか懐かしさを感じる匂い。
897
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした
紫
BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。
実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。
オメガバースでオメガの立場が低い世界
こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです
強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です
主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です
倫理観もちょっと薄いです
というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります
※この主人公は受けです
【本編完結】断罪される度に強くなる男は、いい加減転生を仕舞いたい
雷尾
BL
目の前には金髪碧眼の美形王太子と、隣には桃色の髪に水色の目を持つ美少年が生まれたてのバンビのように震えている。
延々と繰り返される婚約破棄。主人公は何回ループさせられたら気が済むのだろうか。一応完結ですが気が向いたら番外編追加予定です。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
番に見つからない街で、子供を育てている
はちも
BL
目を覚ますと、腕の中には赤ん坊がいた。
異世界の青年ロアンとして目覚めた「俺」は、希少な男性オメガであり、子を産んだ母親だった。
現世の記憶は失われているが、
この子を守らなければならない、という想いだけははっきりと残っている。
街の人々に助けられ、魔石への魔力注入で生計を立てながら、
ロアンと息子カイルは、番のいない街で慎ましく暮らしていく。
だが、行方不明の番を探す噂が、静かに近づいていた。
再会は望まない。
今はただ、この子との生活を守りたい。
これは、番から逃げたオメガが、
選び直すまでの物語。
*本編完結しました
手切れ金
のらねことすていぬ
BL
貧乏貴族の息子、ジゼルはある日恋人であるアルバートに振られてしまう。手切れ金を渡されて完全に捨てられたと思っていたが、なぜかアルバートは彼のもとを再び訪れてきて……。
貴族×貧乏貴族
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる