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Case.1 凪と柊斗 第3話:微熱に溶けて、君を暴く
しおりを挟むTシャツの裾から、彼女の素肌に触れ、少しずつ解いていく
ブラの上からでも柔らかいそれに触れると
甘い声が溢れる
「……っ、ふ……あ、……しゅう、と、だめ……っ」
必死に声を抑えようと口元を隠す凪の手を、俺は力ずくでどかした。
「……凪って、そんな声出せるんだ。……もっと聞かせてよ」
耳元で、わざと意地悪く、低い声で囁く。
「っ……、バカ……っ!」
顔を真っ赤にして睨んでくる凪。
でも、その瞳は潤んでいて、俺を拒絶する力なんてどこにも残っていない。
普段、サークルで堂々と意見を言っている「完璧な凪」の、見たこともない脆い姿。
それを見ているのは、世界中で俺だけだ。
昨夜、あんなに耐えた俺へのご褒美にしては、刺激が強すぎた。
凪の白い脚に指を這わせ、ショートパンツを脱がせる
「ちょっと待っ……、柊斗、私、昨日お風呂入ってないし。きたなっ……あっ…」
下着の間からそこに触れると、
すでに指先が滑るほど、熱い蜜で濡れそぼっていた。
「はは…大洪水じゃん」
「うっさい!あんただって…バキバキじゃん」
「あたりまえ。もはやお前が起きる前から勃ってた」
「…ばか」
ここで俺は、自分の重大な失態に気づく。
「あ、…やべー」
「なに?」
「ゴムない」
こんなことなら、昨日コンビニに行った時に、買っておくべきだった。
でもしょうがないだろ。
昨日は親友として、泊めただけなんだから。
「んふふ。じゃ、お預けってことで」
「...マジかよ。生殺しすぎ」
落胆する俺に、凪が後ろから抱きついてきた。
「てかさ、どういう心境なの? あんた……女なら誰でもいいわけ?」
背中に伝わる凪の体温と、少し震える声。
俺はため息をついて、後ろ手に凪の頭を軽く小突いた。
「……んなわけねーだろ。誰でもいいなら、三年間も隣で指くわえて見てねーよ」
「え……?」
俺はくるりと向き直り、まだ赤みの引かない凪の顔を真っ直ぐに見据えた。
「一回生の頃から、お前以外にこんなことしたいと思った奴いねーわ。……ずっと好きだった。親友なんて便利な言葉で、お前に触れる権利をキープしてただけなんだよ。俺は」
「…………しゅう、と」
「だから、覚悟しとけ。次は、今日できなかった分まで抱きまくるから」
そう言い切ると、凪は一瞬呆然とした後、俺の胸に顔を埋めて「……バカ」と小さく呟いた。
***
結局、凪は俺の部屋でシャワーを浴びて、借りたTシャツを返すと、自分の服に着替えて部屋を出た。
「……凪。送るよ」 「……うん。ありがと」
駅までの道、俺たちの間には、昨日までのような軽口はなかった。
でも、ふとした拍子に手が触れるたび、さっきまでの肌の熱さや、下着越しに触れた感触を思い出して、お互いに視線を逸らす。
「親友」という安全な場所には、もう戻れない。
でも、このヒリヒリするような沈黙も、悪くないと思っていた。
駅の改札前。別れ際に、俺は凪の耳元で小さく囁いた。
「今度は、今日の分まで抱きまくるから。……ちゃんと、ゴム買っとくわ」
「……っ、もう! 早く帰りなさい!」
真っ赤になって改札に消えていく凪を見送りながら、俺は自分の右手を軽く握りしめた。
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