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スイート・ツリー
二年目の春(その2)
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「今年もそろそろかしらねー」
ピンク色が空を見上げながら呟く。
「もしかして、梅雨ですか?」
小娘も少し憂鬱そうだ。
1年前に体験しているからな。
「まあ、長い水遊びとでも思っていこう。もしくは、フルコースの料理か」
吾輩とて気が重い。
そうとでも思ってないと、やってられない。
「ご馳走でも、お腹がいっぱいだと、おいしく感じられないけどねー」
吾輩が無理にでも楽しい雰囲気にしようとしているのに、文字通り水を差すピンク色。
「そういえば、モモ姉さんの赤ちゃん、大きくなってきましたね」
「そうよー。雨が多いか少ないかによっても、大きさは変わるんだけどねー」
「そうなんですか?」
「そうなのか?」
毎年見ていたが、そこまで気づかなかったな。
「スモモちゃんはともかく、ウメさんまで知らないっていうのは、どうなのかしらー」
「悪かったな」
「女の子の細かい変化に気づかないとモテないわよー。それでなくても、おじさんなんだから」
「余計なお世話だ。それより、理由を説明したらどうだ。スモモが待っているぞ」
「モテない理由?」
「大きさが変わる理由だ!」
冗談なのは分かっているが、反応してしまう。
むぅ。
吾輩は自分で思っているより、子供っぽいのだろうか。
いや、ピンク色には、おじさん扱いされているが。
「まあ、理由は単純で赤ちゃんの身体の中にある、水分の量が変わるからなんだけどねー」
「それだけで、そんなに変わるものか?」
多少、水分を多く摂ったからと言って、吾輩たちの身体が極端に大きくなったりはしない。
子供の頃は影響が大きいのかも知れないが。
「けっこう、変わるわよー。もっとも、その年はみんな同じくらいの大きさになるから、比較が難しいけどねー」
なるほど。
であれば、吾輩が気づかなかったとしても無理はないだろうに。
先ほど知らないことを指摘されたが、やはり、からかわれたようだ。
「それだけじゃなくて、甘さもかわるのよー」
「大きくなると甘くなるとかですか?」
大きいと、その分、栄養も摂っているだろうからな。
「逆よー。水分が多いと、ぷくぷく太って可愛いんだけど、甘さは薄くなるのー。水分が少ないほど、小さいけど甘いのよー」
そうか。
濃度の問題か。
よく考えたら、ピンク色の手足が太くなるわけではないからな。
水分が多いからといって、赤ん坊に栄養を与える量が極端に増えることはないか。
「ほぉ」
「へぇ」
吾輩も小娘も、ピンク色の説明に素直に感心した声を上げる。
「スモモちゃんも覚えておくといいわよー」
「はいっ!」
元気な返事をしながら、ちらちらと、こちらを見てくる小娘。
とりあえず、ノーコメントだ。
心の整理は、まだついていない。
☆★☆★☆★☆★☆★
おそらく梅雨が明けたであろう頃。
「今年は、たまに晴れ間があったから、そんなにジメジメしていなかったですねっ!」
小娘がそんなことを言う。
昨年よりも明るい調子だ。
「確かに、雨の日が少なめだったわねー」
吾輩とピンク色も梅雨に慣れているとは言え、平気というわけではない。
今年の梅雨は過ごしやすかった。
空梅雨は渇きを感じるから好きではないが、今年くらいの晴れ間があった方がよいな。
「いつ梅雨が明けたかも、はっきりしなかったな」
雨が降ったり降らなかったりで、明確な境目が無かった気がする。
わりと、はっきり分かる年もあるのだが。
「天気は気まぐれだからねー。女心と秋の空っていうし」
「まだ春だがな」
「もうすぐ夏ですけどねっ!」
小娘につっこまれてしまった。
吾輩とピンク色も妙なテンションになっていたようだ。
しかし、そうか。
「もうすぐ夏か」
今年も暑くなりそうだ。
小娘の想いに対する答えも出さないとな。
ピンク色が空を見上げながら呟く。
「もしかして、梅雨ですか?」
小娘も少し憂鬱そうだ。
1年前に体験しているからな。
「まあ、長い水遊びとでも思っていこう。もしくは、フルコースの料理か」
吾輩とて気が重い。
そうとでも思ってないと、やってられない。
「ご馳走でも、お腹がいっぱいだと、おいしく感じられないけどねー」
吾輩が無理にでも楽しい雰囲気にしようとしているのに、文字通り水を差すピンク色。
「そういえば、モモ姉さんの赤ちゃん、大きくなってきましたね」
「そうよー。雨が多いか少ないかによっても、大きさは変わるんだけどねー」
「そうなんですか?」
「そうなのか?」
毎年見ていたが、そこまで気づかなかったな。
「スモモちゃんはともかく、ウメさんまで知らないっていうのは、どうなのかしらー」
「悪かったな」
「女の子の細かい変化に気づかないとモテないわよー。それでなくても、おじさんなんだから」
「余計なお世話だ。それより、理由を説明したらどうだ。スモモが待っているぞ」
「モテない理由?」
「大きさが変わる理由だ!」
冗談なのは分かっているが、反応してしまう。
むぅ。
吾輩は自分で思っているより、子供っぽいのだろうか。
いや、ピンク色には、おじさん扱いされているが。
「まあ、理由は単純で赤ちゃんの身体の中にある、水分の量が変わるからなんだけどねー」
「それだけで、そんなに変わるものか?」
多少、水分を多く摂ったからと言って、吾輩たちの身体が極端に大きくなったりはしない。
子供の頃は影響が大きいのかも知れないが。
「けっこう、変わるわよー。もっとも、その年はみんな同じくらいの大きさになるから、比較が難しいけどねー」
なるほど。
であれば、吾輩が気づかなかったとしても無理はないだろうに。
先ほど知らないことを指摘されたが、やはり、からかわれたようだ。
「それだけじゃなくて、甘さもかわるのよー」
「大きくなると甘くなるとかですか?」
大きいと、その分、栄養も摂っているだろうからな。
「逆よー。水分が多いと、ぷくぷく太って可愛いんだけど、甘さは薄くなるのー。水分が少ないほど、小さいけど甘いのよー」
そうか。
濃度の問題か。
よく考えたら、ピンク色の手足が太くなるわけではないからな。
水分が多いからといって、赤ん坊に栄養を与える量が極端に増えることはないか。
「ほぉ」
「へぇ」
吾輩も小娘も、ピンク色の説明に素直に感心した声を上げる。
「スモモちゃんも覚えておくといいわよー」
「はいっ!」
元気な返事をしながら、ちらちらと、こちらを見てくる小娘。
とりあえず、ノーコメントだ。
心の整理は、まだついていない。
☆★☆★☆★☆★☆★
おそらく梅雨が明けたであろう頃。
「今年は、たまに晴れ間があったから、そんなにジメジメしていなかったですねっ!」
小娘がそんなことを言う。
昨年よりも明るい調子だ。
「確かに、雨の日が少なめだったわねー」
吾輩とピンク色も梅雨に慣れているとは言え、平気というわけではない。
今年の梅雨は過ごしやすかった。
空梅雨は渇きを感じるから好きではないが、今年くらいの晴れ間があった方がよいな。
「いつ梅雨が明けたかも、はっきりしなかったな」
雨が降ったり降らなかったりで、明確な境目が無かった気がする。
わりと、はっきり分かる年もあるのだが。
「天気は気まぐれだからねー。女心と秋の空っていうし」
「まだ春だがな」
「もうすぐ夏ですけどねっ!」
小娘につっこまれてしまった。
吾輩とピンク色も妙なテンションになっていたようだ。
しかし、そうか。
「もうすぐ夏か」
今年も暑くなりそうだ。
小娘の想いに対する答えも出さないとな。
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