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スイート・ツリー
三年目の秋(その2)
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「ウメ兄さん……」
「……」
吾輩はずっと見ていた。
そして今も見続けている。
「あの……」
「……」
もはや語り掛けることはない。
意味がないからだ。
「……」
「……」
もう、彼女の身体はない。
ただ、そこには切り株があるだけだ。
「仕方がないですよ。だってモモ姉さんは、もう……」
「……」
切り口は炭にはなっていない。
さすがに、地面の中までは火は通らない。
だが、それだけだ。
「……」
「……」
なんだろう。
なんだか、怒りも悲しみも沸いてこない。
なにかを考えること自体が億劫だ。
「ウメ兄さん、やっぱり、モモ姉さんのことを……」
「……」
冬だからだろうか。
眠いと頭の動きも鈍くなるからな。
今年は早く寝てしまおう。
「……」
「……」
そうだ。
これは夢だ。
もう、だいぶ眠いからな。
きっと、寝ぼけてしまったのだろう。
寝て起きれば、いつもの年と同じはずだ。
いつもと同じ、退屈だが平穏な日常だ。
「……」
頭を空っぽにする。
眠るには少し早い時期だ。
だが、こうしていれば、すぐに眠りにつけるだろう。
「ウメ兄さんっ!」
「……」
「ウメ兄さんっ!」
「……うるさいな」
眠れないじゃないか。
「静かにしてくれ。吾輩は寝たいのだ」
小娘にも困ったものだ。
自分は眠たくないからといって、他人の睡眠を邪魔するとは。
もう子供を作るような歳だというのに、駄々っ子のようだ。
「なんだか、このまま寝かせちゃダメな気がしますっ!」
訳の分からないことを言ってくる。
「起きたら話し相手をしてやるから。……静かにしないと、モモが起きてしまうではないか」
「っ! ウメ兄さんっ!!!」
ひときわ大きな声を出す。
さすがの吾輩も、少し腹が立ってきた。
「モモ姉さんは、もういないんですっ! しっかりして下さいっ!」
……
「雷に撃たれて燃えちゃったんですっ!」
……
「それで、人間たちに」
「うるさいっ!!!」
……
「ウメ兄さん……」
「頼むから……静かにしてくれ……」
もう何も考えたくない。
周りがうるさかろうと関係ない。
とっとと寝てしまおう。
「ウメ兄さんっ!」
……
「ウメ兄さんっ!」
……
「ウメ兄さんっ! ……わたし、嫌ですよ。ウメ兄さんまで、いなくなっちゃ」
……
「……おやすみなさい」
ようやく静かになった。
「……」
吾輩はずっと見ていた。
そして今も見続けている。
「あの……」
「……」
もはや語り掛けることはない。
意味がないからだ。
「……」
「……」
もう、彼女の身体はない。
ただ、そこには切り株があるだけだ。
「仕方がないですよ。だってモモ姉さんは、もう……」
「……」
切り口は炭にはなっていない。
さすがに、地面の中までは火は通らない。
だが、それだけだ。
「……」
「……」
なんだろう。
なんだか、怒りも悲しみも沸いてこない。
なにかを考えること自体が億劫だ。
「ウメ兄さん、やっぱり、モモ姉さんのことを……」
「……」
冬だからだろうか。
眠いと頭の動きも鈍くなるからな。
今年は早く寝てしまおう。
「……」
「……」
そうだ。
これは夢だ。
もう、だいぶ眠いからな。
きっと、寝ぼけてしまったのだろう。
寝て起きれば、いつもの年と同じはずだ。
いつもと同じ、退屈だが平穏な日常だ。
「……」
頭を空っぽにする。
眠るには少し早い時期だ。
だが、こうしていれば、すぐに眠りにつけるだろう。
「ウメ兄さんっ!」
「……」
「ウメ兄さんっ!」
「……うるさいな」
眠れないじゃないか。
「静かにしてくれ。吾輩は寝たいのだ」
小娘にも困ったものだ。
自分は眠たくないからといって、他人の睡眠を邪魔するとは。
もう子供を作るような歳だというのに、駄々っ子のようだ。
「なんだか、このまま寝かせちゃダメな気がしますっ!」
訳の分からないことを言ってくる。
「起きたら話し相手をしてやるから。……静かにしないと、モモが起きてしまうではないか」
「っ! ウメ兄さんっ!!!」
ひときわ大きな声を出す。
さすがの吾輩も、少し腹が立ってきた。
「モモ姉さんは、もういないんですっ! しっかりして下さいっ!」
……
「雷に撃たれて燃えちゃったんですっ!」
……
「それで、人間たちに」
「うるさいっ!!!」
……
「ウメ兄さん……」
「頼むから……静かにしてくれ……」
もう何も考えたくない。
周りがうるさかろうと関係ない。
とっとと寝てしまおう。
「ウメ兄さんっ!」
……
「ウメ兄さんっ!」
……
「ウメ兄さんっ! ……わたし、嫌ですよ。ウメ兄さんまで、いなくなっちゃ」
……
「……おやすみなさい」
ようやく静かになった。
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