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痴漢退治6
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「なるほど、スカートめくり」
「!?」
私がおっぱいお化けの告白をオウム返しで呟くと、おっぱいお化けが顔を両手で隠します。
どうやら、恥ずかしがっているようです。
おっぱいお化けの告白により、被害状況が明確になりました。
スカートめくりだそうです。
小学生のいたずらレベルです。
思ったより被害は小さかったようです。
しかし、痴漢というものは、被害の大小で単純に語ることができるものではありません。
今のおっぱいお化けの姿を見ても分かる通り、たとえ被害が小さかったとしても、被害者の心の傷が大きくなることだってあるのです。
「おっぱ……加藤さん、教えてくれてありがとう。つらかったわね」
「~~~~っ!!!」
「あっ、いたっ、なにするの!?」
私が慰めてあげたというのに、おっぱいお化けは、ぽかぽかと私を叩いてきます。
恩を押し付けるつもりはありませんが、恩を仇で返すような所業です。
ひどいです。
「ま、まあまあ、加藤さん落ち着いて。さっきの言葉が聞かれていたとしても、食いしん坊なんだなって思われるだけだから」
「うぅ……はい」
部長がなだめると、おっぱいお化けは私を叩くのをやめました。
どうやら、おっぱいお化けは、大声で告白したのが恥ずかしかったようです。
けれど、私は別におっぱいお化けに大声で告白して欲しいと頼んだわけではありません。
大声で叫んだのは、おっぱいお化けが勝手にしたことです。
八つ当たりというやつです。
でも、おっぱいお化けが痴漢の被害者という状況は変わらないので、私は文句を飲み込みます。
もしかしたら、痴漢のショックが抜けきっていなくて、情緒不安定なのかも知れません。
それに、魔女っ子(代理)として、痴漢を放っておくことはできません。
「それで、どうします?」
私は集まっている人達に向かって質問します。
答えてきたのは、部長でした。
「えっとね。被害届を出した方がいいよって言っていたんだけど、加藤さん、顔を見ていないらしいのよ」
「それだと、犯人を捕まえるのは難しいでしょうね」
「ええ。でも、車掌さんが見回りでもしてくれたら、これ以上の被害が出ることはないと思うのよ」
なるほど。
私とソラが来る前に、そこまでは話していたようです。
けれど、私は疑問を感じました。
「顔を見ていないのはどうして? 振り返ることはしなかったの?」
痴漢にあったとき、怖くて振り返ることができなかった、という可能性はあると思います。
でも、胸やお尻を触られたならともかく、スカートめくりをされたら、反射的に振り返らないでしょうか。
風でスカートがめくれることだってあります。
そんなときは、反射的にスカートを押さえたり、振り返ったりするものです。
スカートがめくれているのに微動だにしないというのは、考えづらいです。
「あのね。振り返ることはしたの。だけど、誰がめくってきたのか、わからなかったの」
「目撃者はいなかったの?」
「周りにいた人の反応を見た限りでは、いなかったみたい」
予想通り、振り返ることはしたようです。
それなのに、犯人が分からなかったとは、どういうことでしょう。
こっそり触ってきたならともかく、スカートをめくるほど腕を動かしたというのに、本人はおろか目撃者もいないというのは不思議です。
「満員電車で死角が多かったせいかも知れないわね」
「いくら満員電車でも、おかしなことをしている人がいたら、隣の人が気付かないかな?」
「集団で痴漢をしていた可能性もあるよ。壁役の人がいたとか」
部員の皆さんが推測を語り合います。
けれど、原因を特定するのは難しいようです。
このままでは犯人の勝ち逃げになってしまいます。
しかし、そんなことは魔女っ子(代理)が許しません。
「おとり捜査をしましょう」
私は提案します。
証拠や目撃者を見つけて犯人を捕まえることができないなら、それしかありません。
罠を張って証拠と目撃者を作り出すのです。
よい案だと思ったのですが、部長が難しい顔をします。
「おとり捜査といっても、誰がおとり役をするの?」
その質問には答えることができます。
提案しておいて、人任せにするつもりはありません。
「私がおとりになります」
「危ないよ! そんなことしてまで、犯人を捕まえなくていいよ!」
私が自ら立候補したというのに、被害者であるはずのおっぱいお化けが反対してきます。
しかし、これは彼女の仇討ちというだけではないのです。
「放っておいたら、きっと新たな犠牲者が出るわ。被害者が出てから犯人が捕まっても遅いの。被害者が出る前に犯人を捕まえなきゃいけないわ」
「ダメだよ! キララさんが痴漢にあっちゃうよ!」
おっぱいお化けは頑固です。
私が説得しようとしても、聞く耳を持ちません。
私とおっぱいお化けが言い争いをしていると、部長が仲介に入ります。
「まあまあ。痴漢がいた電車には通学で乗らなきゃいけないんだし、おとり捜査で犯人を捕まえるっていうのは、悪くないアイデアだと思うわ」
部長は私の提案に賛成のようです。
そう考えたのですが、その判断は早計でした。
「でも、女の子が危険な目に遭うような行為は賛成できないかな。電車に乗るときに注意して周りをみておく、くらいにしておかない?」
部長が代替案を提案してきますが、そんな消極的な方法で犯人が捕まえられるとは思えません。
なにか、打開策はないでしょうか。
私は頭を急速回転させます。
そして、思いつきました。
「……女の子じゃなきゃいいんですね?」
「え? ええ、まあ、そうね」
私が条件を確認すると、部長が肯定してきました。
よかったです。
それなら、別の方法があります。
「ソラ子! 出番よ!」
私はソラを指さして、おとり役に指名します。
女の子がダメなら、男の娘がおとりをすればよいのです。
「!?」
私がおっぱいお化けの告白をオウム返しで呟くと、おっぱいお化けが顔を両手で隠します。
どうやら、恥ずかしがっているようです。
おっぱいお化けの告白により、被害状況が明確になりました。
スカートめくりだそうです。
小学生のいたずらレベルです。
思ったより被害は小さかったようです。
しかし、痴漢というものは、被害の大小で単純に語ることができるものではありません。
今のおっぱいお化けの姿を見ても分かる通り、たとえ被害が小さかったとしても、被害者の心の傷が大きくなることだってあるのです。
「おっぱ……加藤さん、教えてくれてありがとう。つらかったわね」
「~~~~っ!!!」
「あっ、いたっ、なにするの!?」
私が慰めてあげたというのに、おっぱいお化けは、ぽかぽかと私を叩いてきます。
恩を押し付けるつもりはありませんが、恩を仇で返すような所業です。
ひどいです。
「ま、まあまあ、加藤さん落ち着いて。さっきの言葉が聞かれていたとしても、食いしん坊なんだなって思われるだけだから」
「うぅ……はい」
部長がなだめると、おっぱいお化けは私を叩くのをやめました。
どうやら、おっぱいお化けは、大声で告白したのが恥ずかしかったようです。
けれど、私は別におっぱいお化けに大声で告白して欲しいと頼んだわけではありません。
大声で叫んだのは、おっぱいお化けが勝手にしたことです。
八つ当たりというやつです。
でも、おっぱいお化けが痴漢の被害者という状況は変わらないので、私は文句を飲み込みます。
もしかしたら、痴漢のショックが抜けきっていなくて、情緒不安定なのかも知れません。
それに、魔女っ子(代理)として、痴漢を放っておくことはできません。
「それで、どうします?」
私は集まっている人達に向かって質問します。
答えてきたのは、部長でした。
「えっとね。被害届を出した方がいいよって言っていたんだけど、加藤さん、顔を見ていないらしいのよ」
「それだと、犯人を捕まえるのは難しいでしょうね」
「ええ。でも、車掌さんが見回りでもしてくれたら、これ以上の被害が出ることはないと思うのよ」
なるほど。
私とソラが来る前に、そこまでは話していたようです。
けれど、私は疑問を感じました。
「顔を見ていないのはどうして? 振り返ることはしなかったの?」
痴漢にあったとき、怖くて振り返ることができなかった、という可能性はあると思います。
でも、胸やお尻を触られたならともかく、スカートめくりをされたら、反射的に振り返らないでしょうか。
風でスカートがめくれることだってあります。
そんなときは、反射的にスカートを押さえたり、振り返ったりするものです。
スカートがめくれているのに微動だにしないというのは、考えづらいです。
「あのね。振り返ることはしたの。だけど、誰がめくってきたのか、わからなかったの」
「目撃者はいなかったの?」
「周りにいた人の反応を見た限りでは、いなかったみたい」
予想通り、振り返ることはしたようです。
それなのに、犯人が分からなかったとは、どういうことでしょう。
こっそり触ってきたならともかく、スカートをめくるほど腕を動かしたというのに、本人はおろか目撃者もいないというのは不思議です。
「満員電車で死角が多かったせいかも知れないわね」
「いくら満員電車でも、おかしなことをしている人がいたら、隣の人が気付かないかな?」
「集団で痴漢をしていた可能性もあるよ。壁役の人がいたとか」
部員の皆さんが推測を語り合います。
けれど、原因を特定するのは難しいようです。
このままでは犯人の勝ち逃げになってしまいます。
しかし、そんなことは魔女っ子(代理)が許しません。
「おとり捜査をしましょう」
私は提案します。
証拠や目撃者を見つけて犯人を捕まえることができないなら、それしかありません。
罠を張って証拠と目撃者を作り出すのです。
よい案だと思ったのですが、部長が難しい顔をします。
「おとり捜査といっても、誰がおとり役をするの?」
その質問には答えることができます。
提案しておいて、人任せにするつもりはありません。
「私がおとりになります」
「危ないよ! そんなことしてまで、犯人を捕まえなくていいよ!」
私が自ら立候補したというのに、被害者であるはずのおっぱいお化けが反対してきます。
しかし、これは彼女の仇討ちというだけではないのです。
「放っておいたら、きっと新たな犠牲者が出るわ。被害者が出てから犯人が捕まっても遅いの。被害者が出る前に犯人を捕まえなきゃいけないわ」
「ダメだよ! キララさんが痴漢にあっちゃうよ!」
おっぱいお化けは頑固です。
私が説得しようとしても、聞く耳を持ちません。
私とおっぱいお化けが言い争いをしていると、部長が仲介に入ります。
「まあまあ。痴漢がいた電車には通学で乗らなきゃいけないんだし、おとり捜査で犯人を捕まえるっていうのは、悪くないアイデアだと思うわ」
部長は私の提案に賛成のようです。
そう考えたのですが、その判断は早計でした。
「でも、女の子が危険な目に遭うような行為は賛成できないかな。電車に乗るときに注意して周りをみておく、くらいにしておかない?」
部長が代替案を提案してきますが、そんな消極的な方法で犯人が捕まえられるとは思えません。
なにか、打開策はないでしょうか。
私は頭を急速回転させます。
そして、思いつきました。
「……女の子じゃなきゃいいんですね?」
「え? ええ、まあ、そうね」
私が条件を確認すると、部長が肯定してきました。
よかったです。
それなら、別の方法があります。
「ソラ子! 出番よ!」
私はソラを指さして、おとり役に指名します。
女の子がダメなら、男の娘がおとりをすればよいのです。
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