13 / 13
神の楽園
第7話「全生物の王」
しおりを挟む
ーロナンディア共和国.首都ユレイジア.トルフォル山脈ー
ここはユレイジアの大自然、鳥も越えられぬ山が連なるトルフォル山脈。
標高5000mの山であり、頂上は所々白い雪で覆われている。
トルフォル山脈はエルシオンでも三本指に入るほどの登山が困難な山であり、登山家の冒険心を表現するならまさに、「血湧き肉躍る」と言った所だろう。
今までに目を燃やしてこの山に挑んだ登山家も、今までに目を燃やしてこの山に挑んだ登山家も、尽く失敗する。
上に登るに連れて酸素は薄くなり、気圧は低くなる。
それにより思考力や運動能力を低下させ、更には高山病も必ず発生する。
しかし、それももう一昔前の話。
今ではこの山に登ろうとするものはいなくなった。
この山は隣のガーナ王国とロナンディア共和国の国境となっている。
それに加えトルフォルで最も低い山スラマリはユレイジアとガリーナという街の境目になっている。
この山でさえ、標高2500mはある。
しかも、スラマリにはトルフォル山脈最高峰のグラゴロフ程ではないが、非常に獰猛なワイバーンや雷を操る怪物ギギュールなどが存在する。
並の人間なら100人でかかろうが一瞬で消し炭にされる。
ヴィナスティーユから出て2日。
レオナードは今、このスラマリを前に悩んでいた。
この山を越えるか、回り道をするか。
回り道をすれば危険はないが、相当遠回りになる。
むろん、常人ならば“急がば回れ“。
危険な山を越えるより、遠回りになっても安全な道を選ぶだろう。
レオナードはウォンロ共和国を目指していた。
ウォンロ共和国はガリーナを越えた所にある国。
歩いていけば間違いなく1週間以上はかかる。
「……面倒くせえな。」
レオナードは頭をかいて困っていた。
どうするか一日中考えていても埒が明かない。
しかし、越えるのは面倒だ。
この2つの考えが脳内を駆け巡っていた。
「……しゃーねぇ、馬車も通らねえし……越えるか。」
レオナードは遂にスラマリを越える決断をした。
しかし、この選択が後で更に面倒ごとを起こす引き金となるのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらく歩き続ける事10分。
三合目ほどまでは来たものの、空を見ても頂上には程遠い。
しかし、歩き疲れる事はなかった。
これほど歩けば常人はかなり疲労が溜まるが、超人的な体力を兼ね備える彼にはそれと縁がない。
体力はあまり消費しないものの、空腹には敵わない。
ここに来るまでに持ってきた食料はもう空っぽ。
腹の虫がいい音を出す。
太陽は丁度真上まで来ていた。
時間的には丁度いい。
「腹減った……なんか飯……」
何かないかと辺りを見回す。
すると、ガレ場の生える木に実る果物を見つけた。
それはこのトルフォル山脈にしか実らない果物だ。
大好物の黄金林檎。
これは運が良い、とレオナードはその実を一つとるのだった。
「これは美味そうな林檎だ!」
と、レオナードはその林檎をガブリとかじる。
すると、黄金林檎特有の黄金に輝く果汁が飛び出す。
甘味成分をたっぷり含み、そしてほんのり酸味を含む黄金林檎は、みずみずしいが、かじるとシャクっと良い音がする。
「ああ~美味え……!」
しばらく夢中で食べていると、上からバッサバッサと風を叩く音がする。
なんだ?と空を見上げる。
すると自分の頭上を飛んでいるのは非常に獰猛かつ攻撃性の高いワイバーンだった。
ワイバーンは、全身鋼に勝る硬い甲殻に覆われ、蜥蜴のような顔、オリックスのような角、鏃のような尻尾を持ち、弦楽器のような声を出す魔獣。
更に言うならシルバーバックの10倍と言われる5tの握力を持ち、ジェンバワニの5倍である2.5tの咬合力を持ち、時速150kmのスピードで飛ぶ事が出来る。
魔獣、神獣以外の生物ならまず敵わない動物だ。
そんなワイバーンが自分の周りを飛びながら何か叫んでいる。
“俺の縄張りに入るんじゃねえ!!!!消え失せろ!!!!“
「……。じゃあこの林檎はお前のか?」
“!?……そうだ!!林檎は見逃してやるからとっとと消えろ、人間のゴミ野郎め!!!!“
(本当にコイツ口悪いな……まぁ良いや、まだ腹は満たされてねえし、もう一個いただいてから縄張りを出るか。)
「悪い、まだ腹満たされねえからもう一個貰うからな。」
そう言いレオナードは黄金林檎をもう一つとって、その場を去ろうとした。
“強欲な人間め……!!!!地獄に堕ちろぉおおお!!!!“
それを見たワイバーンは激怒して急降下し、背後から襲い掛かった。
血よりも真っ赤な目はギョロリと鋭く動かし、翼から生える鋭く巨大な爪を構え、今まさに攻撃しようとしていた。
それに対してレオナードは、急に足をピタッ……と止めた。
そして後ろを振り向き、凄まじい気迫でワイバーンを威嚇し、念を飛ばす。
“その場に止まれ“
“!?“
その殺気によりスラマリにいる鳥達が悲鳴を上げ、逃げるように飛び去っていく。
殺気溢れるレオナードを目の当たりにしたワイバーンは、全身に強い電撃が走るような感覚を覚えた。
ワイバーンは徐々に動きを弱め、最終的にレオナードより頭を低くして地面に体をうつ伏せで寝そべらせた。
そして冷や汗をかきながら質問をする。
“て……テメエは……いや、貴方様は一体……?“
するとレオナードは殺気を抑え、満面の笑みを見せる。
「俺は獣人のレオナード。グリフォンだ。」
“グ……グリフォン……!?……も……申し訳ありません!全生物の王であるグリフォンとは知らず……御無礼を!!!!“
ワイバーンは酷く怯えていた。
レオナードがグリフォンだと知らず、不快な口調で怒声を浴びせ、挙げ句の果てには攻撃を仕掛けた。
客観的に見てこれは無礼極まりない行為だ。
恐らく殺される事も覚悟しているだろう。
しかしレオナードは笑顔で、
「良いんだよ、そんな事。縄張りに入っちまったのは俺だし、黄金林檎も食っちまったし……」
“いえ!!私の縄張りは王の縄張り!!則ち、私は王を縄張りから追い出すというとんでもない無礼を働いてしまったのです……!どうか……御容赦を……!!“
「良いって、それよりお前に頼みたい事が……」
レオナードがワイバーンに頼みをしようとした瞬間、ワイバーンはレオナードの頭上の何かに反応し、叫んだ。
“危ないっ!!!!“
レオナードはそれに反応し、上を見上げる。
視界に入ったのは、落ちてくる巨大な岩石、そしてそれを阻止しようと動き出すワイバーン。
しかし、ワイバーンはうつ伏せで寝そべっていたため、その体制から落石を阻止することは困難だった。
そのため一歩遅れ、岩石は大きな音を立ててレオナードの頭上に落ちる。
辺りに地響きが起こる。
ここはユレイジアの大自然、鳥も越えられぬ山が連なるトルフォル山脈。
標高5000mの山であり、頂上は所々白い雪で覆われている。
トルフォル山脈はエルシオンでも三本指に入るほどの登山が困難な山であり、登山家の冒険心を表現するならまさに、「血湧き肉躍る」と言った所だろう。
今までに目を燃やしてこの山に挑んだ登山家も、今までに目を燃やしてこの山に挑んだ登山家も、尽く失敗する。
上に登るに連れて酸素は薄くなり、気圧は低くなる。
それにより思考力や運動能力を低下させ、更には高山病も必ず発生する。
しかし、それももう一昔前の話。
今ではこの山に登ろうとするものはいなくなった。
この山は隣のガーナ王国とロナンディア共和国の国境となっている。
それに加えトルフォルで最も低い山スラマリはユレイジアとガリーナという街の境目になっている。
この山でさえ、標高2500mはある。
しかも、スラマリにはトルフォル山脈最高峰のグラゴロフ程ではないが、非常に獰猛なワイバーンや雷を操る怪物ギギュールなどが存在する。
並の人間なら100人でかかろうが一瞬で消し炭にされる。
ヴィナスティーユから出て2日。
レオナードは今、このスラマリを前に悩んでいた。
この山を越えるか、回り道をするか。
回り道をすれば危険はないが、相当遠回りになる。
むろん、常人ならば“急がば回れ“。
危険な山を越えるより、遠回りになっても安全な道を選ぶだろう。
レオナードはウォンロ共和国を目指していた。
ウォンロ共和国はガリーナを越えた所にある国。
歩いていけば間違いなく1週間以上はかかる。
「……面倒くせえな。」
レオナードは頭をかいて困っていた。
どうするか一日中考えていても埒が明かない。
しかし、越えるのは面倒だ。
この2つの考えが脳内を駆け巡っていた。
「……しゃーねぇ、馬車も通らねえし……越えるか。」
レオナードは遂にスラマリを越える決断をした。
しかし、この選択が後で更に面倒ごとを起こす引き金となるのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらく歩き続ける事10分。
三合目ほどまでは来たものの、空を見ても頂上には程遠い。
しかし、歩き疲れる事はなかった。
これほど歩けば常人はかなり疲労が溜まるが、超人的な体力を兼ね備える彼にはそれと縁がない。
体力はあまり消費しないものの、空腹には敵わない。
ここに来るまでに持ってきた食料はもう空っぽ。
腹の虫がいい音を出す。
太陽は丁度真上まで来ていた。
時間的には丁度いい。
「腹減った……なんか飯……」
何かないかと辺りを見回す。
すると、ガレ場の生える木に実る果物を見つけた。
それはこのトルフォル山脈にしか実らない果物だ。
大好物の黄金林檎。
これは運が良い、とレオナードはその実を一つとるのだった。
「これは美味そうな林檎だ!」
と、レオナードはその林檎をガブリとかじる。
すると、黄金林檎特有の黄金に輝く果汁が飛び出す。
甘味成分をたっぷり含み、そしてほんのり酸味を含む黄金林檎は、みずみずしいが、かじるとシャクっと良い音がする。
「ああ~美味え……!」
しばらく夢中で食べていると、上からバッサバッサと風を叩く音がする。
なんだ?と空を見上げる。
すると自分の頭上を飛んでいるのは非常に獰猛かつ攻撃性の高いワイバーンだった。
ワイバーンは、全身鋼に勝る硬い甲殻に覆われ、蜥蜴のような顔、オリックスのような角、鏃のような尻尾を持ち、弦楽器のような声を出す魔獣。
更に言うならシルバーバックの10倍と言われる5tの握力を持ち、ジェンバワニの5倍である2.5tの咬合力を持ち、時速150kmのスピードで飛ぶ事が出来る。
魔獣、神獣以外の生物ならまず敵わない動物だ。
そんなワイバーンが自分の周りを飛びながら何か叫んでいる。
“俺の縄張りに入るんじゃねえ!!!!消え失せろ!!!!“
「……。じゃあこの林檎はお前のか?」
“!?……そうだ!!林檎は見逃してやるからとっとと消えろ、人間のゴミ野郎め!!!!“
(本当にコイツ口悪いな……まぁ良いや、まだ腹は満たされてねえし、もう一個いただいてから縄張りを出るか。)
「悪い、まだ腹満たされねえからもう一個貰うからな。」
そう言いレオナードは黄金林檎をもう一つとって、その場を去ろうとした。
“強欲な人間め……!!!!地獄に堕ちろぉおおお!!!!“
それを見たワイバーンは激怒して急降下し、背後から襲い掛かった。
血よりも真っ赤な目はギョロリと鋭く動かし、翼から生える鋭く巨大な爪を構え、今まさに攻撃しようとしていた。
それに対してレオナードは、急に足をピタッ……と止めた。
そして後ろを振り向き、凄まじい気迫でワイバーンを威嚇し、念を飛ばす。
“その場に止まれ“
“!?“
その殺気によりスラマリにいる鳥達が悲鳴を上げ、逃げるように飛び去っていく。
殺気溢れるレオナードを目の当たりにしたワイバーンは、全身に強い電撃が走るような感覚を覚えた。
ワイバーンは徐々に動きを弱め、最終的にレオナードより頭を低くして地面に体をうつ伏せで寝そべらせた。
そして冷や汗をかきながら質問をする。
“て……テメエは……いや、貴方様は一体……?“
するとレオナードは殺気を抑え、満面の笑みを見せる。
「俺は獣人のレオナード。グリフォンだ。」
“グ……グリフォン……!?……も……申し訳ありません!全生物の王であるグリフォンとは知らず……御無礼を!!!!“
ワイバーンは酷く怯えていた。
レオナードがグリフォンだと知らず、不快な口調で怒声を浴びせ、挙げ句の果てには攻撃を仕掛けた。
客観的に見てこれは無礼極まりない行為だ。
恐らく殺される事も覚悟しているだろう。
しかしレオナードは笑顔で、
「良いんだよ、そんな事。縄張りに入っちまったのは俺だし、黄金林檎も食っちまったし……」
“いえ!!私の縄張りは王の縄張り!!則ち、私は王を縄張りから追い出すというとんでもない無礼を働いてしまったのです……!どうか……御容赦を……!!“
「良いって、それよりお前に頼みたい事が……」
レオナードがワイバーンに頼みをしようとした瞬間、ワイバーンはレオナードの頭上の何かに反応し、叫んだ。
“危ないっ!!!!“
レオナードはそれに反応し、上を見上げる。
視界に入ったのは、落ちてくる巨大な岩石、そしてそれを阻止しようと動き出すワイバーン。
しかし、ワイバーンはうつ伏せで寝そべっていたため、その体制から落石を阻止することは困難だった。
そのため一歩遅れ、岩石は大きな音を立ててレオナードの頭上に落ちる。
辺りに地響きが起こる。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
嘘をありがとう
七辻ゆゆ
恋愛
「まあ、なんて図々しいのでしょう」
おっとりとしていたはずの妻は、辛辣に言った。
「要するにあなた、貴族でいるために政略結婚はする。けれど女とは別れられない、ということですのね?」
妻は言う。女と別れなくてもいい、仕事と嘘をついて会いに行ってもいい。けれど。
「必ず私のところに帰ってきて、子どもをつくり、よい夫、よい父として振る舞いなさい。神に嘘をついたのだから、覚悟を決めて、その嘘を突き通しなさいませ」
わたしのことがお嫌いなら、離縁してください~冷遇された妻は、過小評価されている~
絹乃
恋愛
伯爵夫人のフロレンシアは、夫からもメイドからも使用人以下の扱いを受けていた。どんなに離婚してほしいと夫に訴えても、認めてもらえない。夫は自分の愛人を屋敷に迎え、生まれてくる子供の世話すらもフロレンシアに押しつけようと画策する。地味で目立たないフロレンシアに、どんな価値があるか夫もメイドも知らずに。彼女を正しく理解しているのは騎士団の副団長エミリオと、王女のモニカだけだった。※番外編が別にあります。
【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?
離婚した彼女は死ぬことにした
はるかわ 美穂
恋愛
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる