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第1章
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幼体の怪我の影響もほぼなくなり、運動にも支障がないと銀狼からレナードに報告があった。
食事も嗜好品程度で、ほぼ森の気で済ませられるようになったようだ。
そろそろ銀狼との仮契約の解消する時期が来たようだ。
《あの仔のことなんだが、あなたはどう考えている》
《毎日森に連れて行っているが、頼まれた日の前日からあの仔の種族らしい幻獣は見かけないと仲間は言っていた。この森には鹿や馬系の幻獣は森鹿のリーダーの最上位種1匹しか居ない》
《あの仔の種族はそれより前に探しに来たか、既に生きてないと判断したか、探しに来れない状況なのかも知れないね》
《そうだな、我種族はそう判断した。
そして森鹿は、今から繁殖時期で気が立っているから、同胞が保護した個体ならともかく、別の種を受け入れる余裕はないと言われた》
《いえ、検討いただけただけでもありがたいです。本来ならあの仔の種族のところに戻すのが一番ですから》
《そうだな、ただ我種族の中でも私は初産の一番若手。自分が保護して森で育てた個体なら種族を問わず受け入れるが、人族の保護した個体では無理だ。他の種族も同じだろう》
《分かりました。では、一緒にあの仔のところに行って話しをしましょう》
ちょうど変異種の雛は訓練で居ないので、じっくりと話し合いが出来る。
普段から銀狼が怪我の具合が良くなったらここから住処へ戻ることは言い聞かされていたので、幼体は特に問題なく大人しく聞いていた。
《私はお前を我が子同然に思っているが、群れへは連れて行けない》
《ボクハダメナノ?》
《あぁ、種族が違い過ぎるから同じように行動出来ないから難しいと言われた》
《ボクハマタヒトリナノ?》
耳が垂れ下がり、下を向いてしまった。
《ここにいる仮契約者は私達森の生き物にもとても親切だ。必要以上の殺生はしないし、他の人族からの怪我には最低限の治療もしてくれる》
《ココニノコル?》
《あぁ、せめて1人で肉食系の魔獣を撃退出来るまでは》
《ソレマデイナイノ?》
《これ以上は私も番いと離れてはいられないんだ》
幼体は元気になったら森の奥に連れて行ってもらえると思っていたようでなかなか納得しない。
《仮契約者はお前が私と会いたいと言えば会わせてくれるだろうし、独り立ちしたいなら納得させられたら、喜んで旅立たせてくれるだろう》
《あぁ、もちろん銀狼に会いに行くのは気をつけてくれたら構わない》
《私も頻繁にとはいかないが、森の中でお前の気配を感じたら出来るだけ顔を見せに行こう》
《独り立ちについては基準が分からないから森のみんなに相談して、問題がなければ構わない》
《ほら言った通りだろう?
仮契約者は人族だが信用できる》
幼体は不貞腐れて寝床に隠れてしまった。
銀狼はその場に座り込み敢えて近づかないようにしたようだった。
一旦レナードは食事のために席を外す。
食事が終わったら森へ行く準備を整えて幻獣舎に戻った。
なんとか2頭と共に森に来た。
ある程度奥に行ってから銀狼がひと鳴きする。
それに呼応するように遠吠えが聞こえた。
《番いに戻ると伝えたからしばらくしたら姿を現すだろう》
《では、ここで始めますね》
【我、レナード・ボールドウィンが女神タフヴィリアに願う、仮初の絆が終わることを- フィーネ -】
銀狼の体から光が飛び出してレナードの手のひらに集まって消えた。
もう語りかけてもカタコトしか聴こえない。
《今まで手伝ってくれてありがとう》
遠くの木々の間に1匹の狼の姿を見せたのを合図して、銀狼の雌は森へ帰って行った。
幼体は寂しそうに見えなくなってもずっと銀狼が消えた辺りを見ていた。
レナードはそっと近付いて首元を抱き締めた。
食事も嗜好品程度で、ほぼ森の気で済ませられるようになったようだ。
そろそろ銀狼との仮契約の解消する時期が来たようだ。
《あの仔のことなんだが、あなたはどう考えている》
《毎日森に連れて行っているが、頼まれた日の前日からあの仔の種族らしい幻獣は見かけないと仲間は言っていた。この森には鹿や馬系の幻獣は森鹿のリーダーの最上位種1匹しか居ない》
《あの仔の種族はそれより前に探しに来たか、既に生きてないと判断したか、探しに来れない状況なのかも知れないね》
《そうだな、我種族はそう判断した。
そして森鹿は、今から繁殖時期で気が立っているから、同胞が保護した個体ならともかく、別の種を受け入れる余裕はないと言われた》
《いえ、検討いただけただけでもありがたいです。本来ならあの仔の種族のところに戻すのが一番ですから》
《そうだな、ただ我種族の中でも私は初産の一番若手。自分が保護して森で育てた個体なら種族を問わず受け入れるが、人族の保護した個体では無理だ。他の種族も同じだろう》
《分かりました。では、一緒にあの仔のところに行って話しをしましょう》
ちょうど変異種の雛は訓練で居ないので、じっくりと話し合いが出来る。
普段から銀狼が怪我の具合が良くなったらここから住処へ戻ることは言い聞かされていたので、幼体は特に問題なく大人しく聞いていた。
《私はお前を我が子同然に思っているが、群れへは連れて行けない》
《ボクハダメナノ?》
《あぁ、種族が違い過ぎるから同じように行動出来ないから難しいと言われた》
《ボクハマタヒトリナノ?》
耳が垂れ下がり、下を向いてしまった。
《ここにいる仮契約者は私達森の生き物にもとても親切だ。必要以上の殺生はしないし、他の人族からの怪我には最低限の治療もしてくれる》
《ココニノコル?》
《あぁ、せめて1人で肉食系の魔獣を撃退出来るまでは》
《ソレマデイナイノ?》
《これ以上は私も番いと離れてはいられないんだ》
幼体は元気になったら森の奥に連れて行ってもらえると思っていたようでなかなか納得しない。
《仮契約者はお前が私と会いたいと言えば会わせてくれるだろうし、独り立ちしたいなら納得させられたら、喜んで旅立たせてくれるだろう》
《あぁ、もちろん銀狼に会いに行くのは気をつけてくれたら構わない》
《私も頻繁にとはいかないが、森の中でお前の気配を感じたら出来るだけ顔を見せに行こう》
《独り立ちについては基準が分からないから森のみんなに相談して、問題がなければ構わない》
《ほら言った通りだろう?
仮契約者は人族だが信用できる》
幼体は不貞腐れて寝床に隠れてしまった。
銀狼はその場に座り込み敢えて近づかないようにしたようだった。
一旦レナードは食事のために席を外す。
食事が終わったら森へ行く準備を整えて幻獣舎に戻った。
なんとか2頭と共に森に来た。
ある程度奥に行ってから銀狼がひと鳴きする。
それに呼応するように遠吠えが聞こえた。
《番いに戻ると伝えたからしばらくしたら姿を現すだろう》
《では、ここで始めますね》
【我、レナード・ボールドウィンが女神タフヴィリアに願う、仮初の絆が終わることを- フィーネ -】
銀狼の体から光が飛び出してレナードの手のひらに集まって消えた。
もう語りかけてもカタコトしか聴こえない。
《今まで手伝ってくれてありがとう》
遠くの木々の間に1匹の狼の姿を見せたのを合図して、銀狼の雌は森へ帰って行った。
幼体は寂しそうに見えなくなってもずっと銀狼が消えた辺りを見ていた。
レナードはそっと近付いて首元を抱き締めた。
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