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第2章
酔い
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ソルから興奮した念話が届く。
《ものすごく良い匂いをするもの見つけた!》
《そうか、すぐに行くからそれ以上近付いてはいけないよ》
察知でソルの方へ向かうとルナも駆けつけていた。
「やっぱり犬酔い草だったか」
ソルとルナを風上に移動させた。
《皆んな良く聞いて!
これは別名『犬酔い草』という犬系の動物が匂いで力が抜けて動かなくなったり、何も考えたく無くなってしまう植物なんだ。
安全な場所なら良いけど、人混みや森の中などでは嗅いでしまうと危険なんだ。
こういう特定の生き物だけに影響のある植物はたくさんあるから、これから覚えておくんだよ》
ソルとルナの様子を見て、他の子達は納得した。
ルナは小首を傾げ座っているし、ソルに至っては伏せをして完全に寛いだ感じだったから。
採取の前に2匹を目の届くギリギリまで離した。
『犬酔い草』は調教や襲われた時に重宝するため主に冒険者や調教師に人気が高い。
花が咲いている物が強く作用するため、咲いている物だけ全て採取して、ヘルマン氏から譲り受けたマジックバックに入れた。
魔性植物園用に2株は土ごと採取した。
しばらく採取を続け、開けた場所で交代で軽く昼食をとる。
みんなには持って来た魔性果実を、レナードは干し肉とパンを食べた。
ピアニーのおかげで植物園に依頼された果実など以外にも魔性果実が採取出来て、少し多めに取りみんなの食事用に確保した。
クレドが探して来た何かの動物の巣だったらしい洞穴で少し前が開けているところがあったので、そこに荷物を下ろして今日泊まる場所とした。
洞穴の入り口付近にテントを張り、マジックバックなど貴重品を入れて、残りのものはテントの後ろにシートを敷いて置いておく。
洞穴の外に土魔法で簡単なかまどのようなものだけ作り、手分けして焚き木になる木や枯れ葉を集めた。
途中クレドが警戒中にこちらに近付く魔獣を見つけ、ソルとルナが張り切って狩りに行ってしまった。
解体に必要な物が入っている鞄を持って慌てて追いかける。
見つけたのは逸れボアで、左右から兄弟が噛みつこうと追い回し、クレドも撹乱するように目の前辺りへ飛び回り、レナードが魔法で顔の大きさの球状にした水を顔に当てる。
突然顔が水に包まれてパニックになったボアの喉元をソルが食らい付き仕留めた。
その場に穴を掘って血抜きをし、解体で出た内臓と共に埋め戻す。
適当な大きさに切り取ってマジックバックに入るだけ詰め込むが容量が、薬師仕様なので小さい。
その作業の間に交代で2匹と1羽に食事をしてもらってもまだ余っている。
《クレドはスティード達を誘導、ルナは大きいマジックバックを取りに行って来て》
元気良く返事して、凄いスピードで離れて行った。
しばらくして3匹が到着して、ピアニー以外は食事をする。
幻獣の子供達は魔物の肉を喜んで食べるが、あくまでも肉に含まれている魔素が食べるのが目的のため、味や硬さなどはこだわらない。
むしろ人間の好んで食べる部位より、好まれない部位のが魔素が多い。
ルナがマジックバックを咥えて戻って来たので、討伐部位や素材も一緒に入れてテントに戻る。
傷のある部分を切り取り、自分の食事用に使う。
明日の朝用に大きめの賽の目に、夕食用には薄切り肉を切り分ける。
野菜と一緒に炒めたものとパンとで夕食にする。
鍋にトマトと水を入れ、火を弱めにして木ベラでかき混ぜて煮込みながらピアニーを呼ぶ。
《ピアニー、副ギルド長と連絡取れるか?》
《トレル》
《ボアを討伐したけど、肉を今から鷹に持って行かせたら買い取りしてくれるか聞いて欲しい》
《ワカッタ……トリニクルトイッテル》
《助かる、ありがとうと伝えてくれ》
マジックバックから売れそうな部分を選別しておく。
ついでに素材と討伐部位も一緒にしておく。
もうすぐ暗くなるからと梟がピアニーを目印に飛んで来た。
脚で掴んでいたマジックバックを落とすと近くの木に留まった。
仕分けたものを入れて頭の上に持ち上げると、梟は飛び上がって袋を掴み町の方へ飛び去った。
《ものすごく良い匂いをするもの見つけた!》
《そうか、すぐに行くからそれ以上近付いてはいけないよ》
察知でソルの方へ向かうとルナも駆けつけていた。
「やっぱり犬酔い草だったか」
ソルとルナを風上に移動させた。
《皆んな良く聞いて!
これは別名『犬酔い草』という犬系の動物が匂いで力が抜けて動かなくなったり、何も考えたく無くなってしまう植物なんだ。
安全な場所なら良いけど、人混みや森の中などでは嗅いでしまうと危険なんだ。
こういう特定の生き物だけに影響のある植物はたくさんあるから、これから覚えておくんだよ》
ソルとルナの様子を見て、他の子達は納得した。
ルナは小首を傾げ座っているし、ソルに至っては伏せをして完全に寛いだ感じだったから。
採取の前に2匹を目の届くギリギリまで離した。
『犬酔い草』は調教や襲われた時に重宝するため主に冒険者や調教師に人気が高い。
花が咲いている物が強く作用するため、咲いている物だけ全て採取して、ヘルマン氏から譲り受けたマジックバックに入れた。
魔性植物園用に2株は土ごと採取した。
しばらく採取を続け、開けた場所で交代で軽く昼食をとる。
みんなには持って来た魔性果実を、レナードは干し肉とパンを食べた。
ピアニーのおかげで植物園に依頼された果実など以外にも魔性果実が採取出来て、少し多めに取りみんなの食事用に確保した。
クレドが探して来た何かの動物の巣だったらしい洞穴で少し前が開けているところがあったので、そこに荷物を下ろして今日泊まる場所とした。
洞穴の入り口付近にテントを張り、マジックバックなど貴重品を入れて、残りのものはテントの後ろにシートを敷いて置いておく。
洞穴の外に土魔法で簡単なかまどのようなものだけ作り、手分けして焚き木になる木や枯れ葉を集めた。
途中クレドが警戒中にこちらに近付く魔獣を見つけ、ソルとルナが張り切って狩りに行ってしまった。
解体に必要な物が入っている鞄を持って慌てて追いかける。
見つけたのは逸れボアで、左右から兄弟が噛みつこうと追い回し、クレドも撹乱するように目の前辺りへ飛び回り、レナードが魔法で顔の大きさの球状にした水を顔に当てる。
突然顔が水に包まれてパニックになったボアの喉元をソルが食らい付き仕留めた。
その場に穴を掘って血抜きをし、解体で出た内臓と共に埋め戻す。
適当な大きさに切り取ってマジックバックに入るだけ詰め込むが容量が、薬師仕様なので小さい。
その作業の間に交代で2匹と1羽に食事をしてもらってもまだ余っている。
《クレドはスティード達を誘導、ルナは大きいマジックバックを取りに行って来て》
元気良く返事して、凄いスピードで離れて行った。
しばらくして3匹が到着して、ピアニー以外は食事をする。
幻獣の子供達は魔物の肉を喜んで食べるが、あくまでも肉に含まれている魔素が食べるのが目的のため、味や硬さなどはこだわらない。
むしろ人間の好んで食べる部位より、好まれない部位のが魔素が多い。
ルナがマジックバックを咥えて戻って来たので、討伐部位や素材も一緒に入れてテントに戻る。
傷のある部分を切り取り、自分の食事用に使う。
明日の朝用に大きめの賽の目に、夕食用には薄切り肉を切り分ける。
野菜と一緒に炒めたものとパンとで夕食にする。
鍋にトマトと水を入れ、火を弱めにして木ベラでかき混ぜて煮込みながらピアニーを呼ぶ。
《ピアニー、副ギルド長と連絡取れるか?》
《トレル》
《ボアを討伐したけど、肉を今から鷹に持って行かせたら買い取りしてくれるか聞いて欲しい》
《ワカッタ……トリニクルトイッテル》
《助かる、ありがとうと伝えてくれ》
マジックバックから売れそうな部分を選別しておく。
ついでに素材と討伐部位も一緒にしておく。
もうすぐ暗くなるからと梟がピアニーを目印に飛んで来た。
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