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第8章
浅はか
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幻獣の卵の事務局や研修施設が注目されて、加入して間もない地域から参加資格がないギルド職員や一般職員までも紛れ込み、ルール作りや研修に干渉して来るために難航した。やたらと噛みまくったり、派手なくしゃみをする者が現れ、精霊と話しが出来る者が妖精による資格なしの者の悪戯だと確認が出来たため、別室に呼び出し面談という名の尋問の末に解任や出禁にされた。
中には自らブラックリストにある個人や団体に情報を売り込もうとした職員もいて、怒った中精霊の命令により秘匿情報を話そうとした途端に、それからの全ての言葉が語尾だけじゃなく全てが動物っぽい話し方にされ、相手を激怒させ全ての信用と職を失った者達もいた。
幻獣の卵に新たに加入したいと参加地域の申請が相次ぎ、既に参加している地域でも他のギルドも参加させたいという申請も多く寄せられた。研修が間に合わないため一時受付を中止し、ギルドの追加については落ち着くまでは検討しないと公表した。
直接抗議して来た者に対しては以下の様なやり取りがされた。
「担当する全ての者に、最低半年は精霊か妖精達が四六時中付き纏ってても良いというのなら今すぐにでも受理しますが、いかがしますか?」
「そんなことでいいのか?」
「えぇ、但しあなたを含めたギルド長など幹部も担当する者に入りますよ。それでも今すぐに加入しますか?」
「私は担当でも、幹部でもないから関係ないだろう」
「いえ、事務局に苦情をしに来た方はもれなく、精霊様方のリストに載るので担当者扱いされるんですよ」
「そんな話しは聞いてないゾ!」
「きちんと明記してありますよここに。ほら、全ての判断基準は精霊様であり、一切の例外も抗議も認められませんと」
「そんなの脅しのためにお前が勝手に言っているだけだろう!」
「仕方ないですね、ではお願いします」
《ハ~イ》
呼ばれて張り切った妖精が精霊と会話出来る粉と、とある粉を派手に撒く。
「なッ、なんだ!」
《ソノ者ガ言ッタ事ハ本当ダ》
《ボクタチ》
《ボエルタ》
複数の聞き慣れない声が耳に届く。
「っ!」
「幻獣の卵に登録している初期メンバーから全ての関係者は、一定期間は精霊と妖精が付いていたんですよ。その中の一部の者は、付いていた精霊達に気に入られてずっと側にいるんですよ」
大抵の者が話しを聞いて青ざめた顔で黙って帰って行く。
そしてとある粉とは要監視対象で、その者と会話をした者が全て幻獣達によって調査されることになっているらしい。大抵の場合真っ直ぐに命令された者やその中継ぎの者達に接触するからだ。
たまに途中で居酒屋や屋台に寄り、酒を飲んでからという者がおり、運悪く相手をした店主や店員に精霊達が付き纏ってしまうという事もあったが。
既得権益を狙って自分達に有利なルールや制度を作らせようとした者の多くは、しばらくの間妖精か精霊の悪戯に悩まされて、幻獣を我が意にしようという思惑を諦めてくれた。
悪戯したのに褒められて浮かれた妖精や小精霊が、レナードや幻獣の卵の関係各所に突撃し、姿を見せて飛び回ったり、踊り狂ったりと大騒ぎを起こした。そのせいで仮眠を邪魔されたり、書類が風に舞ったりして、自分達に付いている精霊や妖精を通じて抗議をしようと試みるも、同じ様に喜んでいて止まる事がなかった。
そのため魔道具を通じて直接森にいる中精霊と会話出来るコナーと、精霊王達の連絡係であるピュードルがいるレナードのところに苦情が殺到した。
《褒められて嬉しいのは分かるけど、時間と場所を考える様に伝えてくれ》
とレナードが頼むよりも早くコナーが実力行使をした。
書類が舞っている現場に駆けつけて大声で叫ぶ。
「この場で仕事の邪魔をする者は、精霊でも妖精でも容赦はしない!
5分以内に静かにしない者は、大精霊様に強制送還してもらうからな!」
大精霊と強制送還いう言葉に反応し大半は動きを止めたが、全く話しを聞こうとしない者もいた。
調子に乗り過ぎて迷惑をかけ、さらに聞く耳を持たなかった者達は強制送還の上、妖精王や大精霊に説教されたらしい。
中には自らブラックリストにある個人や団体に情報を売り込もうとした職員もいて、怒った中精霊の命令により秘匿情報を話そうとした途端に、それからの全ての言葉が語尾だけじゃなく全てが動物っぽい話し方にされ、相手を激怒させ全ての信用と職を失った者達もいた。
幻獣の卵に新たに加入したいと参加地域の申請が相次ぎ、既に参加している地域でも他のギルドも参加させたいという申請も多く寄せられた。研修が間に合わないため一時受付を中止し、ギルドの追加については落ち着くまでは検討しないと公表した。
直接抗議して来た者に対しては以下の様なやり取りがされた。
「担当する全ての者に、最低半年は精霊か妖精達が四六時中付き纏ってても良いというのなら今すぐにでも受理しますが、いかがしますか?」
「そんなことでいいのか?」
「えぇ、但しあなたを含めたギルド長など幹部も担当する者に入りますよ。それでも今すぐに加入しますか?」
「私は担当でも、幹部でもないから関係ないだろう」
「いえ、事務局に苦情をしに来た方はもれなく、精霊様方のリストに載るので担当者扱いされるんですよ」
「そんな話しは聞いてないゾ!」
「きちんと明記してありますよここに。ほら、全ての判断基準は精霊様であり、一切の例外も抗議も認められませんと」
「そんなの脅しのためにお前が勝手に言っているだけだろう!」
「仕方ないですね、ではお願いします」
《ハ~イ》
呼ばれて張り切った妖精が精霊と会話出来る粉と、とある粉を派手に撒く。
「なッ、なんだ!」
《ソノ者ガ言ッタ事ハ本当ダ》
《ボクタチ》
《ボエルタ》
複数の聞き慣れない声が耳に届く。
「っ!」
「幻獣の卵に登録している初期メンバーから全ての関係者は、一定期間は精霊と妖精が付いていたんですよ。その中の一部の者は、付いていた精霊達に気に入られてずっと側にいるんですよ」
大抵の者が話しを聞いて青ざめた顔で黙って帰って行く。
そしてとある粉とは要監視対象で、その者と会話をした者が全て幻獣達によって調査されることになっているらしい。大抵の場合真っ直ぐに命令された者やその中継ぎの者達に接触するからだ。
たまに途中で居酒屋や屋台に寄り、酒を飲んでからという者がおり、運悪く相手をした店主や店員に精霊達が付き纏ってしまうという事もあったが。
既得権益を狙って自分達に有利なルールや制度を作らせようとした者の多くは、しばらくの間妖精か精霊の悪戯に悩まされて、幻獣を我が意にしようという思惑を諦めてくれた。
悪戯したのに褒められて浮かれた妖精や小精霊が、レナードや幻獣の卵の関係各所に突撃し、姿を見せて飛び回ったり、踊り狂ったりと大騒ぎを起こした。そのせいで仮眠を邪魔されたり、書類が風に舞ったりして、自分達に付いている精霊や妖精を通じて抗議をしようと試みるも、同じ様に喜んでいて止まる事がなかった。
そのため魔道具を通じて直接森にいる中精霊と会話出来るコナーと、精霊王達の連絡係であるピュードルがいるレナードのところに苦情が殺到した。
《褒められて嬉しいのは分かるけど、時間と場所を考える様に伝えてくれ》
とレナードが頼むよりも早くコナーが実力行使をした。
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「この場で仕事の邪魔をする者は、精霊でも妖精でも容赦はしない!
5分以内に静かにしない者は、大精霊様に強制送還してもらうからな!」
大精霊と強制送還いう言葉に反応し大半は動きを止めたが、全く話しを聞こうとしない者もいた。
調子に乗り過ぎて迷惑をかけ、さらに聞く耳を持たなかった者達は強制送還の上、妖精王や大精霊に説教されたらしい。
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