19 / 27
竜の裁き
しおりを挟む
Side ネイルア
これで……これで良い。
やはり私が仲間など持つべきではなかった。
あの子達は暗闇で戦うべきではなかった。
とある路地裏の奥深くで迎撃の体勢に入る。
先ほどから周囲にいくつか気配を感じていた。
おそらくいつも通り敵の襲撃だろう。
漏れてくる魔力からすると、少しはやるようだが。
「お前がネイルア=ライトフィリアだな?」
ドガァァァアアン!!!!
頭上から声が降ってくると同時に真下の地面を殴って叩き割る、手応えあり。
下から1人来ているのは分かっていた。
まず1人。
上と横から来ているな……。3人、4人、いや5人か。
今の体勢からそのまま手をついて回し蹴りで近接戦闘タイプの2人の首を狙う。
1人は首に直撃し、嫌な音をたてて吹き飛んだ。が、片方には後ろに避けられてしまった。
今、初めて相手をはっきり視認するが、全員魔術教団の黒いフードを被っていて顔は見えない。
おそらく幹部はいないだろうし、新しい情報が手に入るかどうか……。
そう考えている間にも針が1000本、全方向から迫ってきていた。
跳ね返して出来れば相手の急所を狙いたい。
剣を抜いて迎撃し、敵に……10人に増えてる……。
丁度いい。このまま神経系と首を狙って全部叩き込む。
息を止めて。イメージする。
一瞬で針を捌ききり、避けた奴はそこを突く。
そして、実行する。どうだ?
動きが止まったのは半分だ。
文字通り光速で返したのに避けてくるとは……、だが避けたが最期だ。
ここで決め……まずい!!
一番接近していた敵の額辺りに目だけを向ける。ここからも針が3本!?しかも速い!
咄嗟に身体を捻って回避する、が1本避けきれずに首を掠ってしまった。
くそ……仲間の頭を貫通させてくるなんて……。勘が鈍ってしまったのかも知れない。
何の毒か傷口を触って解析する。判明次第すぐ解毒を……何……これ……。
毒の成分が解析出来ない!
そのこととに気付くと同時に左上腕に違和感が現れ始める。
まずい、まだ敵は5人、いや4人いる筈だ。ここは一体引……
「まだ済んでいないのか。部下も減っているようだが?」
路地裏のさらに奥深くの暗闇から同じフードを被った奴が現れる。
全く気が付かなかった。どころか、こうして目の前にたっているのに気配を感じない。
「も、申し訳ありません!あともう少しでかたをつけます!」
しかもそいつが現れると敵4人は私の前だと言うのに動きを止めて跪いた。
幹部か……?
だったらまずい。左腕が徐々に動かなくなってきている今、幹部も増えては逃亡も難しい。
だがその人物はこちらに近付くと跪いている部下達に指示を出した。
「いやいい。後は俺がやるからお前達は新毒の臨床データを持ち帰れ。」
その指示を聞くと4人は、幹部と思わしき男が来た方向に去っていった。
それを見送ると再び男はこちらを向く。
敵が減ったはいいがそれ以上にやっかいな奴が増えてしまった。
どうしたものか
ここは……毒が周り切る前に速攻で決める……と言いたいが解毒はしなければ。
「動くな!お前の頭上に魔法陣を展開している。少しでも動けば発動する!」
そう、私の魔法に両腕も詠唱も要らない。
ただ、頭の中で強い思念を作るだけ。
それは相手も幹部ならもう分かっているはずだ。
フードの男は立ち止まると上を見上げて魔法陣を確認する。
よし、とりあえず効いている。
「この毒を解毒すれば解除する。」
「解毒?俺が?」
「ああ、そうだ。」
毒が腕全体に回り始めた。
早くしろ!……いや、焦りを見せてはいけない。
男に詰め寄って動かない左腕の手袋を取って見せる。
「なっ……!」
露になった左腕は全体が赤黒く染まっていた。
いや、よく見れば血のような色の植物の根のようなものが左腕腕全体に絡みつき、ドクドクと脈打っている。
これは……、左腕にあった呪いが一気に拡大している……!?
「これは……俺にはどうも出来ない。悪かったな。」
そう言うと左腕をじっと見ていた男が突然蹴りを入れてくる。
回避は間に合わない。ならガードしなければ!
「神竜の片翼!」
ジュウウウウゥウ
鱗で覆っているのに腕が摩擦で焼けそうだ。蹴り1つが重すぎる!!
「ネイルア、その鱗は……。」
私の主力魔法。
それは実在する竜の力を自身に宿す魔法。
生物の中で最も高位に立つ竜の猛威を振るうその名は
「オディール……。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めてルビを使ったので上手く出来ていなかったらごめんなさい!!
これで……これで良い。
やはり私が仲間など持つべきではなかった。
あの子達は暗闇で戦うべきではなかった。
とある路地裏の奥深くで迎撃の体勢に入る。
先ほどから周囲にいくつか気配を感じていた。
おそらくいつも通り敵の襲撃だろう。
漏れてくる魔力からすると、少しはやるようだが。
「お前がネイルア=ライトフィリアだな?」
ドガァァァアアン!!!!
頭上から声が降ってくると同時に真下の地面を殴って叩き割る、手応えあり。
下から1人来ているのは分かっていた。
まず1人。
上と横から来ているな……。3人、4人、いや5人か。
今の体勢からそのまま手をついて回し蹴りで近接戦闘タイプの2人の首を狙う。
1人は首に直撃し、嫌な音をたてて吹き飛んだ。が、片方には後ろに避けられてしまった。
今、初めて相手をはっきり視認するが、全員魔術教団の黒いフードを被っていて顔は見えない。
おそらく幹部はいないだろうし、新しい情報が手に入るかどうか……。
そう考えている間にも針が1000本、全方向から迫ってきていた。
跳ね返して出来れば相手の急所を狙いたい。
剣を抜いて迎撃し、敵に……10人に増えてる……。
丁度いい。このまま神経系と首を狙って全部叩き込む。
息を止めて。イメージする。
一瞬で針を捌ききり、避けた奴はそこを突く。
そして、実行する。どうだ?
動きが止まったのは半分だ。
文字通り光速で返したのに避けてくるとは……、だが避けたが最期だ。
ここで決め……まずい!!
一番接近していた敵の額辺りに目だけを向ける。ここからも針が3本!?しかも速い!
咄嗟に身体を捻って回避する、が1本避けきれずに首を掠ってしまった。
くそ……仲間の頭を貫通させてくるなんて……。勘が鈍ってしまったのかも知れない。
何の毒か傷口を触って解析する。判明次第すぐ解毒を……何……これ……。
毒の成分が解析出来ない!
そのこととに気付くと同時に左上腕に違和感が現れ始める。
まずい、まだ敵は5人、いや4人いる筈だ。ここは一体引……
「まだ済んでいないのか。部下も減っているようだが?」
路地裏のさらに奥深くの暗闇から同じフードを被った奴が現れる。
全く気が付かなかった。どころか、こうして目の前にたっているのに気配を感じない。
「も、申し訳ありません!あともう少しでかたをつけます!」
しかもそいつが現れると敵4人は私の前だと言うのに動きを止めて跪いた。
幹部か……?
だったらまずい。左腕が徐々に動かなくなってきている今、幹部も増えては逃亡も難しい。
だがその人物はこちらに近付くと跪いている部下達に指示を出した。
「いやいい。後は俺がやるからお前達は新毒の臨床データを持ち帰れ。」
その指示を聞くと4人は、幹部と思わしき男が来た方向に去っていった。
それを見送ると再び男はこちらを向く。
敵が減ったはいいがそれ以上にやっかいな奴が増えてしまった。
どうしたものか
ここは……毒が周り切る前に速攻で決める……と言いたいが解毒はしなければ。
「動くな!お前の頭上に魔法陣を展開している。少しでも動けば発動する!」
そう、私の魔法に両腕も詠唱も要らない。
ただ、頭の中で強い思念を作るだけ。
それは相手も幹部ならもう分かっているはずだ。
フードの男は立ち止まると上を見上げて魔法陣を確認する。
よし、とりあえず効いている。
「この毒を解毒すれば解除する。」
「解毒?俺が?」
「ああ、そうだ。」
毒が腕全体に回り始めた。
早くしろ!……いや、焦りを見せてはいけない。
男に詰め寄って動かない左腕の手袋を取って見せる。
「なっ……!」
露になった左腕は全体が赤黒く染まっていた。
いや、よく見れば血のような色の植物の根のようなものが左腕腕全体に絡みつき、ドクドクと脈打っている。
これは……、左腕にあった呪いが一気に拡大している……!?
「これは……俺にはどうも出来ない。悪かったな。」
そう言うと左腕をじっと見ていた男が突然蹴りを入れてくる。
回避は間に合わない。ならガードしなければ!
「神竜の片翼!」
ジュウウウウゥウ
鱗で覆っているのに腕が摩擦で焼けそうだ。蹴り1つが重すぎる!!
「ネイルア、その鱗は……。」
私の主力魔法。
それは実在する竜の力を自身に宿す魔法。
生物の中で最も高位に立つ竜の猛威を振るうその名は
「オディール……。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めてルビを使ったので上手く出来ていなかったらごめんなさい!!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる