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伊織、魔導士になる!?(2)
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《梓side》
「イメージするんだ。手のひらに氷が浮いているイメージを」
「イメージ……。氷……。あっ!」
「ほう……やはり君は無詠唱でも大丈夫な様だね。じゃあ、その氷を前の木に飛ばすイメージだ。やってごらん」
「う、うん……。できた!」
いおりは、マーリン(自称賢者)と魔法の練習をしている。マーリンによると、私には魔法の才能が無いらしい。剣の神『ラプラス』の加護を受けると、身体能力が向上する代わりに魔法が一切使えないそうだ。逆に、魔法の神『イリヤ』を受けると、優れた身体能力の代わりに、魔法が使えるようになるらしい。
「梓ちゃん。この世界には、どちらの加護も受けていない人がいるんだ。そんな人々がこの世界の大半を占めていて、僕達は少数派なんだよ。だから僕達は、その人々に生活の質を合わせなければならない。間違っても、加護無しに暴力はダメだよ」
「……ん」
この男、心を読むから鬱陶しい……。
「そんなに怒らないでくれよ。体質だから仕方ないんだよ。さぁ、いおり。続けようか」
「うん!」
「……」
まぁいいかと、私はストレージを開いた。自分の名前と、『ラプラスの加護』を確認した。いおりは私が守るから、魔法なんて覚えなくても良いのに……なんて思っていると、大きな音を立てて木が倒れた。
「やったぁ!成功したよ!マーリンさん!」
「やるじゃないか!君は才能があるよ!短時間で無詠唱と魔法を当てる事に成功するなんて凄い事だ!普通は三ヶ月はかかるんだぞ!」
「えへへ……。嬉しいなぁ……」
「だろう?そうだろう?魔法は楽しいだろう?」
「うん!すごく楽しい!」
「そうだ!いおりなら名付きの魔法もすぐに覚えられる筈だ!今すぐ教えてやる!」
……この男は気に食わないけれど、いおりが楽しんでいる様で私も嬉しくなった。
「放つ感覚は一緒さ。無詠唱なら、自分の心の中で唱えるんだ。まずは【ブリザード】と唱えてごらん?」
「う、うん……」
すると、木が氷の粒の嵐……ブリザードに包まれた。数秒後には木が倒れてきた。
「どうやら成功だね。これがブリザードさ」
「凄い……これが、魔法なの?」
「あぁ、そうさ」
いおりが、魔法を覚えた。流石は私のいおり。出来て当然よ。……やっぱり、頑張っている時のいおりは格好良いな……。
「君が頑張っている時は格好良いみたいだよ。いおり」
「えっ?」
こいつ……余計な事を……。殺す……。
「怖いなぁ。ほんの冗談じゃ無いか。本人は分かってないみたいだから許してくれよ。な?」
「……」
絶対いつか殺してやる……。
「いおり。魔法は、術者のイメージ通りに働く。つまり、自分で魔法が創れるって事さ。君なら、すぐに魔法を創れる筈だよ。やってごらん。自分のイメージがが肝心さ」
「う、うん。やってみる!」
魔法を創る……。そんな事が出来るなら、それこそ賢者じゃないか……?そう考えていると、マーリンがこちらを向いてニヤリと笑った。まるで私に、君の言っている事は正しいと。そう言う様に……。
間も無くして、いおりが手を前に突き出した。次の瞬間、私達三人を囲む様にして土の壁がせり上がってきた。
「へぇ……。この魔法は、さしづめ【ウォール】と言ったところかい?」
「うん!みんなを守れる様にって思って!」
「良いじゃないか!あの大賢者とは大違いさ!あいつは真っ先に攻撃魔法を生み出しやがったからな……」
「当然。いおりは優しい子」
「へぇ、そうかいそうかい。君は本当に伊織がす……」
「それ以上口に出したら首を撥ねとばす」
「おぉ怖い怖い。そんなにムキにならなくても良いじゃぁないか。なぁ伊織?」
「う、うん……。今日のさえちゃんは、なんか怖いよ……?」
「……ん」
怖……い?私が怖いって……?初めていおりにそんな事を言われた。なんで?私はいおりに優しくしているのに……。やっぱり、あいつを……。マーリンを……。
「もぅ……さえちゃんどうしたの?そんなにマーリンさんが嫌いなの?」
「……ん」
「そっかぁ……。でもマーリンさんがいないと、僕達死んじゃうからなぁ……。大賢者さん?に会うまで我慢しよう?」
「……いおりがそう言うなら仕方ない」
「そっか!さえちゃんは聞き分けが良くて偉い子だね!」
「……ん」
しょうがない……。これもいおりの為よ……。大賢者とやらに一刻も早く会って、マーリンに別れを告げたいわ。
「お二人さん。おアツいところ非常に申し訳ないんだが……。もうすぐ街に着くよ?」
「ほんと ︎楽しみだなぁ……」
「……ん」
「言っておくけど、この街は治安が悪いからね。特に、この街を牛耳っている貴族連中には用心だよ」
「うん!」
「……ん」
「それじゃぁ、街へ向けてラストスパートだ!」
「おー!」
「……ん」
マーリン……。気に食わないところもあるけれど、言った事は守る様だし……。とりあえずは、信用しなければ……。
「イメージするんだ。手のひらに氷が浮いているイメージを」
「イメージ……。氷……。あっ!」
「ほう……やはり君は無詠唱でも大丈夫な様だね。じゃあ、その氷を前の木に飛ばすイメージだ。やってごらん」
「う、うん……。できた!」
いおりは、マーリン(自称賢者)と魔法の練習をしている。マーリンによると、私には魔法の才能が無いらしい。剣の神『ラプラス』の加護を受けると、身体能力が向上する代わりに魔法が一切使えないそうだ。逆に、魔法の神『イリヤ』を受けると、優れた身体能力の代わりに、魔法が使えるようになるらしい。
「梓ちゃん。この世界には、どちらの加護も受けていない人がいるんだ。そんな人々がこの世界の大半を占めていて、僕達は少数派なんだよ。だから僕達は、その人々に生活の質を合わせなければならない。間違っても、加護無しに暴力はダメだよ」
「……ん」
この男、心を読むから鬱陶しい……。
「そんなに怒らないでくれよ。体質だから仕方ないんだよ。さぁ、いおり。続けようか」
「うん!」
「……」
まぁいいかと、私はストレージを開いた。自分の名前と、『ラプラスの加護』を確認した。いおりは私が守るから、魔法なんて覚えなくても良いのに……なんて思っていると、大きな音を立てて木が倒れた。
「やったぁ!成功したよ!マーリンさん!」
「やるじゃないか!君は才能があるよ!短時間で無詠唱と魔法を当てる事に成功するなんて凄い事だ!普通は三ヶ月はかかるんだぞ!」
「えへへ……。嬉しいなぁ……」
「だろう?そうだろう?魔法は楽しいだろう?」
「うん!すごく楽しい!」
「そうだ!いおりなら名付きの魔法もすぐに覚えられる筈だ!今すぐ教えてやる!」
……この男は気に食わないけれど、いおりが楽しんでいる様で私も嬉しくなった。
「放つ感覚は一緒さ。無詠唱なら、自分の心の中で唱えるんだ。まずは【ブリザード】と唱えてごらん?」
「う、うん……」
すると、木が氷の粒の嵐……ブリザードに包まれた。数秒後には木が倒れてきた。
「どうやら成功だね。これがブリザードさ」
「凄い……これが、魔法なの?」
「あぁ、そうさ」
いおりが、魔法を覚えた。流石は私のいおり。出来て当然よ。……やっぱり、頑張っている時のいおりは格好良いな……。
「君が頑張っている時は格好良いみたいだよ。いおり」
「えっ?」
こいつ……余計な事を……。殺す……。
「怖いなぁ。ほんの冗談じゃ無いか。本人は分かってないみたいだから許してくれよ。な?」
「……」
絶対いつか殺してやる……。
「いおり。魔法は、術者のイメージ通りに働く。つまり、自分で魔法が創れるって事さ。君なら、すぐに魔法を創れる筈だよ。やってごらん。自分のイメージがが肝心さ」
「う、うん。やってみる!」
魔法を創る……。そんな事が出来るなら、それこそ賢者じゃないか……?そう考えていると、マーリンがこちらを向いてニヤリと笑った。まるで私に、君の言っている事は正しいと。そう言う様に……。
間も無くして、いおりが手を前に突き出した。次の瞬間、私達三人を囲む様にして土の壁がせり上がってきた。
「へぇ……。この魔法は、さしづめ【ウォール】と言ったところかい?」
「うん!みんなを守れる様にって思って!」
「良いじゃないか!あの大賢者とは大違いさ!あいつは真っ先に攻撃魔法を生み出しやがったからな……」
「当然。いおりは優しい子」
「へぇ、そうかいそうかい。君は本当に伊織がす……」
「それ以上口に出したら首を撥ねとばす」
「おぉ怖い怖い。そんなにムキにならなくても良いじゃぁないか。なぁ伊織?」
「う、うん……。今日のさえちゃんは、なんか怖いよ……?」
「……ん」
怖……い?私が怖いって……?初めていおりにそんな事を言われた。なんで?私はいおりに優しくしているのに……。やっぱり、あいつを……。マーリンを……。
「もぅ……さえちゃんどうしたの?そんなにマーリンさんが嫌いなの?」
「……ん」
「そっかぁ……。でもマーリンさんがいないと、僕達死んじゃうからなぁ……。大賢者さん?に会うまで我慢しよう?」
「……いおりがそう言うなら仕方ない」
「そっか!さえちゃんは聞き分けが良くて偉い子だね!」
「……ん」
しょうがない……。これもいおりの為よ……。大賢者とやらに一刻も早く会って、マーリンに別れを告げたいわ。
「お二人さん。おアツいところ非常に申し訳ないんだが……。もうすぐ街に着くよ?」
「ほんと ︎楽しみだなぁ……」
「……ん」
「言っておくけど、この街は治安が悪いからね。特に、この街を牛耳っている貴族連中には用心だよ」
「うん!」
「……ん」
「それじゃぁ、街へ向けてラストスパートだ!」
「おー!」
「……ん」
マーリン……。気に食わないところもあるけれど、言った事は守る様だし……。とりあえずは、信用しなければ……。
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