4 / 9
機械世界
第四話
しおりを挟む
「珍しいな、お前が遅刻しそうになるなんて」
「それがさ、起きてから学校に行く手前あたりまでの記憶がまるでないんだ」
「だけど飯も食ってるし、着替えもしてあったんだ」
「なんだそりゃ、変なこともあるもんだな」
「あ、そういえば最近変な夢見るって言ってたし、それもリンクしてんじゃね?」
「そんなことあるんかねぇ」
「まぁ、たまたまっしょ」
「寝ぼけてたんだよ」
「やっぱりそうだよな、深く考えるのはやめよう」
帰宅後
「汗かいたし、先にシャワー浴びるか」
そして、洗面所で服を脱ぐと俺は衝撃の事実を目の当たりにする。
「なんだ、これ?」
「忘れるな?」
手に大きな文字で思い出せと書かれている。
やっぱりおかしい、俺の知らないところで何かが起こっている気がする。
何かはわからないが、少し前から起きた時に感じているあの気持ち悪さもそれにリンクしている気がしてならない。
もしもこの事をリンクさせて考えるんだったら、俺は夢の中もしくは寝てる間に、何か想像のつかない出来事に巻き込まれているのかもしれない。
しかし、起きた時に気持ち悪さを感じるものの、いつもどんな夢を見たかなんて全く覚えていない、つまりは何が起こっているかにおおよその見当すらつけられない。
うーん、何かもっとヒントがあれば。
少しの間考えてみたが、やはり何も思いつかない。
とりあえず、初めて見つけたヒントと思われるこの手の文字は消さないでおこう。
夜
俺はさっき気づいた出来事で頭がいっぱいだった。
「忘れるな、か」
夢の内容を全て忘れてしまっていることから、俺は夢の中で何かとても重大なことに巻き込まれているのだろうか。
だとしたらなんなのか、そして、実際の体に干渉してくるような夢と言えるかわからないその世界は一体なんなのだろうか。
まったく見当がつかない。
そんな推論を立てていたが、ある事を思い出した。
「そうだ、休んだ日のノートを移すために仲村からノートを借りたんだった」
「明日返さないといけないからやらないと」
そうして仲村の書いたノートを写しているとありえない事実が浮き彫りなった。
それは、仲村のノートの板書で忘れるなと赤線を引いてある部分。
忘れるなの字がそれとなく、腕に書いていた字に似ている。
たまたま、さっきまでその事を考えていたからそれに引っ張られているとも思ったが、俺はそれをすぐに見比べてみることにした。
俺は自分の腕を撮った写真と、ノートの文字を見比べてみた。
やはり、かなり似ている気がする。
それにあいつは文字を繋げて書く癖があり、忘の字の心の部分がどちらも一角にまとめて書かれている。
これは偶然とは正直言いにくい。
だか、そうなると新たな疑問が生じる。
何故仲村が、俺の腕に文字を書いているのか。
親があいつの悪戯のために深夜に家に入れてあげるなどあまり考えられないし、あいつもそこまで節度のない悪戯をするとは思えない。
それに、そうすると今日の朝の記憶がないことなどの説明もつかない。
これは一体なんなんだ。
新たなヒントを得ることができたと思ったが、これはこの謎をより難解にした。
これ以上考えても無駄なことはわかっていたが、ノートを写し終えた後もそのことが頭から離れず、俺は全然寝付けなかった。
「くそ、俺の身に一体何が起こっていると言うんだ」
起こっている事態の異質さに俺は怒りすら覚えたが、ここであることに気づく。
今起こっていることは全て俺が寝ている時に起こっていると思われ、最初は起きた時の気持ち悪さだけだったが、今は気づいた時には起きていると言う状態にまで事態が悪化している。
つまり、寝ている間に起こっている出来事に少しづつ進展が見えていると言うことだ。
そういうことならば、寝ることで最終的に答えにたどり着けるもしれない。
そう考えた俺はすぐに寝る準備をして眠りにつこうとした。
しかし、電気を消してベットに横になってもやはり気になってなかなか眠れない。
どうしようかと悩んでいた時に、俺はまたあることに気づいた。
夢の中で起こっている何かから俺は今日初めてメッセージを受け取った。
逆に考えれば、俺からそのなにかへ俺はメッセージを送ることができるようになったのかもしれない。
俺はもう一度電気をつけて、腕に「俺の知らないところで何か起こっているのなら教えて欲しい」と書き、また電気を消してベットに横になった。
しばらくすると流石にウトウトしてきて、俺は眠りにつくことができた。
「それがさ、起きてから学校に行く手前あたりまでの記憶がまるでないんだ」
「だけど飯も食ってるし、着替えもしてあったんだ」
「なんだそりゃ、変なこともあるもんだな」
「あ、そういえば最近変な夢見るって言ってたし、それもリンクしてんじゃね?」
「そんなことあるんかねぇ」
「まぁ、たまたまっしょ」
「寝ぼけてたんだよ」
「やっぱりそうだよな、深く考えるのはやめよう」
帰宅後
「汗かいたし、先にシャワー浴びるか」
そして、洗面所で服を脱ぐと俺は衝撃の事実を目の当たりにする。
「なんだ、これ?」
「忘れるな?」
手に大きな文字で思い出せと書かれている。
やっぱりおかしい、俺の知らないところで何かが起こっている気がする。
何かはわからないが、少し前から起きた時に感じているあの気持ち悪さもそれにリンクしている気がしてならない。
もしもこの事をリンクさせて考えるんだったら、俺は夢の中もしくは寝てる間に、何か想像のつかない出来事に巻き込まれているのかもしれない。
しかし、起きた時に気持ち悪さを感じるものの、いつもどんな夢を見たかなんて全く覚えていない、つまりは何が起こっているかにおおよその見当すらつけられない。
うーん、何かもっとヒントがあれば。
少しの間考えてみたが、やはり何も思いつかない。
とりあえず、初めて見つけたヒントと思われるこの手の文字は消さないでおこう。
夜
俺はさっき気づいた出来事で頭がいっぱいだった。
「忘れるな、か」
夢の内容を全て忘れてしまっていることから、俺は夢の中で何かとても重大なことに巻き込まれているのだろうか。
だとしたらなんなのか、そして、実際の体に干渉してくるような夢と言えるかわからないその世界は一体なんなのだろうか。
まったく見当がつかない。
そんな推論を立てていたが、ある事を思い出した。
「そうだ、休んだ日のノートを移すために仲村からノートを借りたんだった」
「明日返さないといけないからやらないと」
そうして仲村の書いたノートを写しているとありえない事実が浮き彫りなった。
それは、仲村のノートの板書で忘れるなと赤線を引いてある部分。
忘れるなの字がそれとなく、腕に書いていた字に似ている。
たまたま、さっきまでその事を考えていたからそれに引っ張られているとも思ったが、俺はそれをすぐに見比べてみることにした。
俺は自分の腕を撮った写真と、ノートの文字を見比べてみた。
やはり、かなり似ている気がする。
それにあいつは文字を繋げて書く癖があり、忘の字の心の部分がどちらも一角にまとめて書かれている。
これは偶然とは正直言いにくい。
だか、そうなると新たな疑問が生じる。
何故仲村が、俺の腕に文字を書いているのか。
親があいつの悪戯のために深夜に家に入れてあげるなどあまり考えられないし、あいつもそこまで節度のない悪戯をするとは思えない。
それに、そうすると今日の朝の記憶がないことなどの説明もつかない。
これは一体なんなんだ。
新たなヒントを得ることができたと思ったが、これはこの謎をより難解にした。
これ以上考えても無駄なことはわかっていたが、ノートを写し終えた後もそのことが頭から離れず、俺は全然寝付けなかった。
「くそ、俺の身に一体何が起こっていると言うんだ」
起こっている事態の異質さに俺は怒りすら覚えたが、ここであることに気づく。
今起こっていることは全て俺が寝ている時に起こっていると思われ、最初は起きた時の気持ち悪さだけだったが、今は気づいた時には起きていると言う状態にまで事態が悪化している。
つまり、寝ている間に起こっている出来事に少しづつ進展が見えていると言うことだ。
そういうことならば、寝ることで最終的に答えにたどり着けるもしれない。
そう考えた俺はすぐに寝る準備をして眠りにつこうとした。
しかし、電気を消してベットに横になってもやはり気になってなかなか眠れない。
どうしようかと悩んでいた時に、俺はまたあることに気づいた。
夢の中で起こっている何かから俺は今日初めてメッセージを受け取った。
逆に考えれば、俺からそのなにかへ俺はメッセージを送ることができるようになったのかもしれない。
俺はもう一度電気をつけて、腕に「俺の知らないところで何か起こっているのなら教えて欲しい」と書き、また電気を消してベットに横になった。
しばらくすると流石にウトウトしてきて、俺は眠りにつくことができた。
0
あなたにおすすめの小説
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
裏切者には神罰を
夜桜
恋愛
幸せな生活は途端に終わりを告げた。
辺境伯令嬢フィリス・クラインは毒殺、暗殺、撲殺、絞殺、刺殺――あらゆる方法で婚約者の伯爵ハンスから命を狙われた。
けれど、フィリスは全てをある能力で神回避していた。
あまりの殺意に復讐を決め、ハンスを逆に地獄へ送る。
「次点の聖女」
手嶋ゆき
恋愛
何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。
私は「次点の聖女」と呼ばれていた。
約一万文字強で完結します。
小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる