5 / 9
機械世界
第五話
しおりを挟む
「ん、ここは・・・」
見覚えがある、前にも夢で見た光景だ。
不意に腕を見る。
腕に書いたメッセージが残っていた。
「夢・・・じゃない?」
「確か前きた時は、仲村が話しかけてきて、詳しく話を聞こうとしたらどこかに行ったはず・・・今回こそは何か聞き出さなければ」
俺はベッドから起き上がるとドアから廊下に出た。
この場所は一体なんだろうか、そして俺は何故、仲村とこんなところで暮らしているのだろうか。
そんな事を考えていると、今の自分が本当に自分なのかとても不安になってきた。
手にメモが残っているため、自分以外の体ということはないと思うしそう信じたかったが、正直今起こっている出来事全てがありえない話すぎて自分の体すら信用できない。
「鏡なんかがあれば確認できるな」
俺は手当たり次第に鏡のありそうな場所を探した。
そうして歩き回っていると、トイレを見つけたので俺はここなら鏡があると思い向かった。
「よかった、俺だ・・・」
鏡が映しているのは紛れもない自分の顔だった。
しかし、どこか老けたような、ものすごく疲れて絶望しているような表情に見えた。
沿っているはずの髭もボサボサで、髪もかなり伸びている。
自分であることは間違いないのだが、所々違う、変な言い方をすれば今見ているこの謎の世界にはマッチしているような見た目であった。
「お、目を覚ましてたのか」
突然後ろから話しかけられる。
仲村だ、奇跡的な遭遇とも言えるが俺は驚きのあまり声を出してしまった。
「なんだよそんなにびっくりして、それにしてもどうした?鏡で自分の顔をジロジロ見回して」
「いや、なんでもない」
「そうか?いつもと口調も違うような・・・」
中村は一人で考え込んだような表情になると、いきなり興奮気味な声で質問をしてきた。
「おまえ、まさか」
「別の世界から来たのか?」
正直驚いた。
別の世界という単語と、仲村がそれを見破っているという二つの事実で。
「別の、世界?お前は何か知ってるのか?」
俺は中村に尋ねる。
「あぁ、お前よりかは情報を持ってる」
「少し長くなるが話に付き合え、質問は全部聞いてからにしろ」
そう言うと、仲村は平凡な世界で生きてきた俺には想像もつかないような話を事実として俺に語り始めた。
「・・・というわけだ」
「なるほど・・・」
正直スケールの大きい話すぎて納得して聞ける部分などほぼなかった。
しかし、ここ最近起こっている現象に理由をつけるには、これくらいのスケールの話でないといけないことも同時に理解していた。
「何か質問はあるか?」
「正直掘り下げようとしても掘り下げきれないくらい謎は多いが、自分以外にもたくさんのパターンを持った世界が存在して、それぞれの世界のおれたちが混合してしまって今はこの世界に合流してるってことなんだな?」
「まぁ、ざっくり言うとそう言うことだ」
「だが、途中でこの世界のお前が戻ったようにお前も長い間はここで活動することはできないだろう」
「また入れ替わった後に記憶が無くならないように体にある程度のことを書き込ませてもらうぞ」
「あぁ、わかった」
そう言うと、仲村は俺の腕にいくつもの並行世界が存在し、今自分たちが何かしらの原因で混合し始めていると言う事を書いた。
「おい、仲村、何してるんだ?」
「ん、何ってお前が忘れないように腕に文字を・・・まさか、戻ったのか?」
「戻った・・・なるほど、別の世界の俺がこの世界に合流したのか」
「もう少しだけ持って欲しかった、一応書きたいことは全部書くが、次あいつが起きた時にどこまで反映されるかわからん」
「まぁ、それはその時次第だな」
仲村は一応で俺の体にメモを全部書き記した。
その後は今起こったことについて話すために二人で食堂に向かった。
「なるほど、一応現象の前兆的なものは前からあいつにも起こっていて、それが今俺たちのように分かりやすく発現し始めたと言うことか」
「そういうことになるな、しかし聞いたところあいつの世界の俺は昏睡状態じゃないらしい」
「それは俺も調べたが、あいつの世界の仲村は普通に暮らしているようだった」
「ますますわかりづらくなったな」
「あぁ、これで今混合している世界は三つだからな」
「昏睡している俺の世界とこの世界がなんらかの理由でリンクしたのではなく、どの世界も等しくこの現象の影響を受けてると考えるのがいいようだな」
「そう考えるのが普通だろうな」
「また振り出しだ、どうやって解決の糸口を探せばいいのか全くわからなくなってしまった」
仲村は落胆した口調で言う。
「そんなに落ちこともないぞ仲村」
「特定の世界同士でしか繋がれないわけでないことがあいつのおかげでわかったからな」
「今後色々調べていけば、別の世界に合流することも可能かもしれないし、もしかしたらまぐれでもまた別の世界に飛んで、そこからヒントを得れるかもしれないんだからな」
「まぁ、確かにそうだよな、ポジディブに捉えた方がいいな」
「今はさらに別の世界への移動もしくは、新たな世界からの漂着者に期待をしよう」
「それに、別の世界から来た新しいお前の世界にヒントがあるかもしれない」
「その意気だ、何か進捗があるまでこの世界での仕事をきっちりこなそう」
「よし、そうと決まれば食うぞ」
「あぁ」
見覚えがある、前にも夢で見た光景だ。
不意に腕を見る。
腕に書いたメッセージが残っていた。
「夢・・・じゃない?」
「確か前きた時は、仲村が話しかけてきて、詳しく話を聞こうとしたらどこかに行ったはず・・・今回こそは何か聞き出さなければ」
俺はベッドから起き上がるとドアから廊下に出た。
この場所は一体なんだろうか、そして俺は何故、仲村とこんなところで暮らしているのだろうか。
そんな事を考えていると、今の自分が本当に自分なのかとても不安になってきた。
手にメモが残っているため、自分以外の体ということはないと思うしそう信じたかったが、正直今起こっている出来事全てがありえない話すぎて自分の体すら信用できない。
「鏡なんかがあれば確認できるな」
俺は手当たり次第に鏡のありそうな場所を探した。
そうして歩き回っていると、トイレを見つけたので俺はここなら鏡があると思い向かった。
「よかった、俺だ・・・」
鏡が映しているのは紛れもない自分の顔だった。
しかし、どこか老けたような、ものすごく疲れて絶望しているような表情に見えた。
沿っているはずの髭もボサボサで、髪もかなり伸びている。
自分であることは間違いないのだが、所々違う、変な言い方をすれば今見ているこの謎の世界にはマッチしているような見た目であった。
「お、目を覚ましてたのか」
突然後ろから話しかけられる。
仲村だ、奇跡的な遭遇とも言えるが俺は驚きのあまり声を出してしまった。
「なんだよそんなにびっくりして、それにしてもどうした?鏡で自分の顔をジロジロ見回して」
「いや、なんでもない」
「そうか?いつもと口調も違うような・・・」
中村は一人で考え込んだような表情になると、いきなり興奮気味な声で質問をしてきた。
「おまえ、まさか」
「別の世界から来たのか?」
正直驚いた。
別の世界という単語と、仲村がそれを見破っているという二つの事実で。
「別の、世界?お前は何か知ってるのか?」
俺は中村に尋ねる。
「あぁ、お前よりかは情報を持ってる」
「少し長くなるが話に付き合え、質問は全部聞いてからにしろ」
そう言うと、仲村は平凡な世界で生きてきた俺には想像もつかないような話を事実として俺に語り始めた。
「・・・というわけだ」
「なるほど・・・」
正直スケールの大きい話すぎて納得して聞ける部分などほぼなかった。
しかし、ここ最近起こっている現象に理由をつけるには、これくらいのスケールの話でないといけないことも同時に理解していた。
「何か質問はあるか?」
「正直掘り下げようとしても掘り下げきれないくらい謎は多いが、自分以外にもたくさんのパターンを持った世界が存在して、それぞれの世界のおれたちが混合してしまって今はこの世界に合流してるってことなんだな?」
「まぁ、ざっくり言うとそう言うことだ」
「だが、途中でこの世界のお前が戻ったようにお前も長い間はここで活動することはできないだろう」
「また入れ替わった後に記憶が無くならないように体にある程度のことを書き込ませてもらうぞ」
「あぁ、わかった」
そう言うと、仲村は俺の腕にいくつもの並行世界が存在し、今自分たちが何かしらの原因で混合し始めていると言う事を書いた。
「おい、仲村、何してるんだ?」
「ん、何ってお前が忘れないように腕に文字を・・・まさか、戻ったのか?」
「戻った・・・なるほど、別の世界の俺がこの世界に合流したのか」
「もう少しだけ持って欲しかった、一応書きたいことは全部書くが、次あいつが起きた時にどこまで反映されるかわからん」
「まぁ、それはその時次第だな」
仲村は一応で俺の体にメモを全部書き記した。
その後は今起こったことについて話すために二人で食堂に向かった。
「なるほど、一応現象の前兆的なものは前からあいつにも起こっていて、それが今俺たちのように分かりやすく発現し始めたと言うことか」
「そういうことになるな、しかし聞いたところあいつの世界の俺は昏睡状態じゃないらしい」
「それは俺も調べたが、あいつの世界の仲村は普通に暮らしているようだった」
「ますますわかりづらくなったな」
「あぁ、これで今混合している世界は三つだからな」
「昏睡している俺の世界とこの世界がなんらかの理由でリンクしたのではなく、どの世界も等しくこの現象の影響を受けてると考えるのがいいようだな」
「そう考えるのが普通だろうな」
「また振り出しだ、どうやって解決の糸口を探せばいいのか全くわからなくなってしまった」
仲村は落胆した口調で言う。
「そんなに落ちこともないぞ仲村」
「特定の世界同士でしか繋がれないわけでないことがあいつのおかげでわかったからな」
「今後色々調べていけば、別の世界に合流することも可能かもしれないし、もしかしたらまぐれでもまた別の世界に飛んで、そこからヒントを得れるかもしれないんだからな」
「まぁ、確かにそうだよな、ポジディブに捉えた方がいいな」
「今はさらに別の世界への移動もしくは、新たな世界からの漂着者に期待をしよう」
「それに、別の世界から来た新しいお前の世界にヒントがあるかもしれない」
「その意気だ、何か進捗があるまでこの世界での仕事をきっちりこなそう」
「よし、そうと決まれば食うぞ」
「あぁ」
0
あなたにおすすめの小説
聖女を追放した国は、私が祈らなくなった理由を最後まで知りませんでした
藤原遊
ファンタジー
この国では、人の悪意や欲望、嘘が積み重なると
土地を蝕む邪気となって現れる。
それを祈りによって浄化してきたのが、聖女である私だった。
派手な奇跡は起こらない。
けれど、私が祈るたびに国は荒廃を免れてきた。
――その役目を、誰一人として理解しないまま。
奇跡が少なくなった。
役に立たない聖女はいらない。
そう言われ、私は静かに国を追放された。
もう、祈る理由はない。
邪気を生み出す原因に目を向けず、
後始末だけを押し付ける国を守る理由も。
聖女がいなくなった国で、
少しずつ異変が起こり始める。
けれど彼らは、最後まで気づかなかった。
私がなぜ祈らなくなったのかを。
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
裏切者には神罰を
夜桜
恋愛
幸せな生活は途端に終わりを告げた。
辺境伯令嬢フィリス・クラインは毒殺、暗殺、撲殺、絞殺、刺殺――あらゆる方法で婚約者の伯爵ハンスから命を狙われた。
けれど、フィリスは全てをある能力で神回避していた。
あまりの殺意に復讐を決め、ハンスを逆に地獄へ送る。
「次点の聖女」
手嶋ゆき
恋愛
何でもかんでも中途半端。万年二番手。どんなに努力しても一位には決してなれない存在。
私は「次点の聖女」と呼ばれていた。
約一万文字強で完結します。
小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる