49 / 71
眠り姫が目覚めたあとに3
しおりを挟む
久しぶりにアヤとクミちゃんとご飯を食べる。
地元で私がご飯食べると変に知り合いが多いのでいろいろと声をかけられるのが面倒だから、商店街近くの居酒屋で食べることにした。どの料理もなかなかレベルが高いのにリーズナブルだ。
あいちゃんが実刑判決になったという事で地元ではその話でもちきりとなっていた。
もちろん、あんな事件を起こしたあいちゃんは、懲戒解雇で退職金も出ないそう。
あいちゃんのお腹の子の父親は結局離婚、そしてあいちゃんの事件の一因になったということもあり賠償金をたくさん請求され、親からは勘当、当然付き合っていた女たちからも次々と別れを切り出され、行方が知れないとかなんとか。
後味が悪い結末に考え込んで居たら、アヤからとんでもない忠告をされた。
私がまだフリーだから、復縁をテルにそそのかす馬鹿どもがいるそうで、さすがに最初はテルもそれはちょっとと躊躇していたけど、調子に乗せられやすいテルが復縁申し込みを真剣に考え始めているんだそうだ。 誰だ、余計な事するのは!!
「そんな気は全くないし、ありえないわ」
「そうだよねぇ。マジで接触し始めたら〆るわ」
アヤは頼もしく今までもすごく助けられている。
クミちゃん情報では、あいちゃんを引き留めて、みんなの前で私に余計なひと言を
言っていい気になっちゃってた課長が肩身の狭い思いをしているらしい。
ただでさえさみしかった頭髪に一気に白い色が増えたのだそうだ。
色々と大変だったねぇとお互いをねぎらっていると、別のテーブルから声がかかる。
「やぁ!!ユキちゃん達3人だけ?」
電気屋のエイジさんと花屋のユージさんが友達と飲んでいたそうだ。
一緒に飲もう、ということになって楽しく飲んでいたら、エイジさんが酒を飲み過ぎたらしく、ちょっとした愚痴をこぼす。
「なんかさぁ、出会いがないんだよねぇ。実家の家業を継いでいるとなかなか出会いがなくてさぁ」
そのエイジさんの言葉に、男性陣もうんうんとうなづく。
「タカシとかマサキみたいにイケメンだったらモテるから選び放題だけどさぁ」
他の男性陣からもぼやきが聞こえる。
その言葉に、アヤがおかしそうに笑う。
「イケメンって確かにポイント高いけどさぁ、顔だけ良くてもダメじゃん。二股かけたり不誠実だったりするよりは、人柄って大事だと思う人も多いよ?特に結婚とか考えてるんだったら経済力が条件の上位に浮上してくるんだからさぁ」
アヤの言葉は、酒が入ってうじうじしている男性陣はデモデモだってで聞く耳持たない。
「それぞれの好みのタイプってあるしね、私は手先が器用で機械に強い人が好きだなぁ」
アヤもだいぶ酒が入っている。上目遣いでエイジさんを見つめる。
その様子にエイジさんが耳まで真っ赤になっている。その様子がすごくかわいかった。
「でもさぁ、男の人とかも、美人とか好きじゃないの。好みじゃない女を邪険にするのもいるよ?合コンとかに行ったら」
クミちゃん、さすがに合コンにいろいろ顔を出しているだけある。言葉に重みがある。
「そうだよねぇ。男の人だったら、ヨーコさんみたいな美人に迫られたら一発じゃない?」
私が率直に聞くと、男性陣の顔色が一気に青ざめる。
「ない無いナイない無いナイ!!!!!」
みんなおびえた子羊のように汗をダラダラ書きながら両手をぶんぶん振り回す。
よ、ヨーコさん、一体何をやらかしたの。
よく聞いていると、商店街の若手で彼女持ちがほとんどなくてタカシさんとマサキさんも彼女が不在な時期が長いらしい。女性とお客さんとの交流くらいで出会いがないと嘆いていた。
アヤも彼氏と別れて5年くらい経ち、今度付き合うとしたら結婚を視野に入れないとと話が盛り上がる。
「そういえば、タカシさんとマサキさんから夏祭りのアイデア出してって言われていたから、それ、企画してみてもいいかもねぇ」
何気なくつぶやいた私に、一斉にみんなの視線が集まる。
「それ、合コン?!合コン企画してくれるの?!!」
男性陣の目が血走る。いやいやいや。前のめりすぎでは?!と思ったら
「この間の商店街のイベントみたいにするの?夏のイベントってことは街コンみたいなの?」
クミちゃんがハンターの目をしていた。
「沢山の人を巻き込んで、街コンしたらいいんじゃない? 合コンってメンバーが少数になるし、合う人がいないと地獄の時間だよ?」
アヤもノリノリだった。
でもこの人数でさえノリノリなら興味持ってくれる人が多い企画なんじゃないかなぁ。
「そうだ、ユキも参加しなよ!!これで彼氏作ってテルの突撃をかわそうよ!!」
アヤが拳を握りしめて熱く語る。
うーん。企画書、出してみようかなぁ。
みんなの笑顔を見ていると良い企画になる予感がした。
地元で私がご飯食べると変に知り合いが多いのでいろいろと声をかけられるのが面倒だから、商店街近くの居酒屋で食べることにした。どの料理もなかなかレベルが高いのにリーズナブルだ。
あいちゃんが実刑判決になったという事で地元ではその話でもちきりとなっていた。
もちろん、あんな事件を起こしたあいちゃんは、懲戒解雇で退職金も出ないそう。
あいちゃんのお腹の子の父親は結局離婚、そしてあいちゃんの事件の一因になったということもあり賠償金をたくさん請求され、親からは勘当、当然付き合っていた女たちからも次々と別れを切り出され、行方が知れないとかなんとか。
後味が悪い結末に考え込んで居たら、アヤからとんでもない忠告をされた。
私がまだフリーだから、復縁をテルにそそのかす馬鹿どもがいるそうで、さすがに最初はテルもそれはちょっとと躊躇していたけど、調子に乗せられやすいテルが復縁申し込みを真剣に考え始めているんだそうだ。 誰だ、余計な事するのは!!
「そんな気は全くないし、ありえないわ」
「そうだよねぇ。マジで接触し始めたら〆るわ」
アヤは頼もしく今までもすごく助けられている。
クミちゃん情報では、あいちゃんを引き留めて、みんなの前で私に余計なひと言を
言っていい気になっちゃってた課長が肩身の狭い思いをしているらしい。
ただでさえさみしかった頭髪に一気に白い色が増えたのだそうだ。
色々と大変だったねぇとお互いをねぎらっていると、別のテーブルから声がかかる。
「やぁ!!ユキちゃん達3人だけ?」
電気屋のエイジさんと花屋のユージさんが友達と飲んでいたそうだ。
一緒に飲もう、ということになって楽しく飲んでいたら、エイジさんが酒を飲み過ぎたらしく、ちょっとした愚痴をこぼす。
「なんかさぁ、出会いがないんだよねぇ。実家の家業を継いでいるとなかなか出会いがなくてさぁ」
そのエイジさんの言葉に、男性陣もうんうんとうなづく。
「タカシとかマサキみたいにイケメンだったらモテるから選び放題だけどさぁ」
他の男性陣からもぼやきが聞こえる。
その言葉に、アヤがおかしそうに笑う。
「イケメンって確かにポイント高いけどさぁ、顔だけ良くてもダメじゃん。二股かけたり不誠実だったりするよりは、人柄って大事だと思う人も多いよ?特に結婚とか考えてるんだったら経済力が条件の上位に浮上してくるんだからさぁ」
アヤの言葉は、酒が入ってうじうじしている男性陣はデモデモだってで聞く耳持たない。
「それぞれの好みのタイプってあるしね、私は手先が器用で機械に強い人が好きだなぁ」
アヤもだいぶ酒が入っている。上目遣いでエイジさんを見つめる。
その様子にエイジさんが耳まで真っ赤になっている。その様子がすごくかわいかった。
「でもさぁ、男の人とかも、美人とか好きじゃないの。好みじゃない女を邪険にするのもいるよ?合コンとかに行ったら」
クミちゃん、さすがに合コンにいろいろ顔を出しているだけある。言葉に重みがある。
「そうだよねぇ。男の人だったら、ヨーコさんみたいな美人に迫られたら一発じゃない?」
私が率直に聞くと、男性陣の顔色が一気に青ざめる。
「ない無いナイない無いナイ!!!!!」
みんなおびえた子羊のように汗をダラダラ書きながら両手をぶんぶん振り回す。
よ、ヨーコさん、一体何をやらかしたの。
よく聞いていると、商店街の若手で彼女持ちがほとんどなくてタカシさんとマサキさんも彼女が不在な時期が長いらしい。女性とお客さんとの交流くらいで出会いがないと嘆いていた。
アヤも彼氏と別れて5年くらい経ち、今度付き合うとしたら結婚を視野に入れないとと話が盛り上がる。
「そういえば、タカシさんとマサキさんから夏祭りのアイデア出してって言われていたから、それ、企画してみてもいいかもねぇ」
何気なくつぶやいた私に、一斉にみんなの視線が集まる。
「それ、合コン?!合コン企画してくれるの?!!」
男性陣の目が血走る。いやいやいや。前のめりすぎでは?!と思ったら
「この間の商店街のイベントみたいにするの?夏のイベントってことは街コンみたいなの?」
クミちゃんがハンターの目をしていた。
「沢山の人を巻き込んで、街コンしたらいいんじゃない? 合コンってメンバーが少数になるし、合う人がいないと地獄の時間だよ?」
アヤもノリノリだった。
でもこの人数でさえノリノリなら興味持ってくれる人が多い企画なんじゃないかなぁ。
「そうだ、ユキも参加しなよ!!これで彼氏作ってテルの突撃をかわそうよ!!」
アヤが拳を握りしめて熱く語る。
うーん。企画書、出してみようかなぁ。
みんなの笑顔を見ていると良い企画になる予感がした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
靴屋の娘と三人のお兄様
こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!?
※小説家になろうにも投稿しています。
辺境のスローライフを満喫したいのに、料理が絶品すぎて冷酷騎士団長に囲い込まれました
腐ったバナナ
恋愛
異世界に転移した元会社員のミサキは、現代の調味料と調理技術というチート能力を駆使し、辺境の森で誰にも邪魔されない静かなスローライフを送ることを目指していた。
しかし、彼女の作る絶品の料理の香りは、辺境を守る冷酷な「鉄血」騎士団長ガイウスを引き寄せてしまった。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さくら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
罪悪と愛情
暦海
恋愛
地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。
だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる