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神編
980話 革命軍の革命
しおりを挟むしかし、その刻印状には特には何も書かれていなかった。
印のみが押されており、それ以外は白紙であったのだ。
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コンコン
「どうぞ。」
ガチャ
「久しぶりだなアドさん。」
「そうですな翔殿。」
ドアを開けるとそこには強国の国王がずらりと座っていた。
「これはこれは、お若い王様がやってきましたなぁ。」
あれは西最強といわれているベンドールの国王だな。
普段なら交わることが決してない20国ほどの国王がリーデルの会議室へと集まっていた。
「それで、話っていうのは。」
「革命軍が手を結んだという話が入った。」
「どことどこですかな?」
「全てです。」
「全てとは.....」
「様々な派閥が全て一つになったのです。」
「これは、またご冗談を。やつらは自ら信じたものを信じて疑わない。」
「故に理念が違うものとは交わることがない。」
「だが、革命を起こすという点では利害は一致している。」
「それは若い王よ。どういう意味かな?」
「やつらからしたら、国や法といったものが邪魔なんだ。だが、それぞれの派閥の戦闘力レベルでは今ここにいる国一つ落とすことすらできない。」
「つまりは俺らを殲滅するために一時的に手を結んだだけに過ぎない。」
「かと言って、癖のあるやつらを一つにまとめあげるのは並のものじゃない。」
理念が違うものをくっつけるというのは相当な話術をもった狡猾なやつだろう。そんなやつがいたとするなら、この会議すら見破られている可能性は高い。
「もしかしてですが、外種も手を結んでいるのですか?」
※外種・・・人族以外の種族。
人族以外にも革命を起こそうとする種族はたくさんいる。
人間だけとそれ以外の種族も数に入れるのとじゃ戦闘力に差が開きすぎる。
「えぇ、外種もです。」
「そんな話は信じられませぬぞ!!」
「いや、俺は信じるよアドさん。」
「しゃしゃり出てきおって若造!!」
「うちの隠密部隊もそのようなことを先日言っていたんですよ。ですから、俺は信じます。」
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