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56話 代表選出
しおりを挟む「騎士団ってのは強いのか?」
「うん、かなりやるよあいつらは。」
「キングよりもその人たちは強いの?」
「それはないよアイト。俺より強いことなんてこの国の騎士団が有り得ちゃならない。俺自身がそれを許さないよ。」
キングのその時の笑顔は怖かった。
「基本的にはセイとかジュニアの役職である地方の警備隊、主要都市の警備隊、王都の警備隊という順で強くて、王都に関しては警備隊、傭兵、騎士団、王認可騎士、王直属騎士という感じになってるんだ。
ブリオンナイトは王直属だから役職でいえば1番上の軍隊だよ。」
「へぇ、そうなんだね。」
「王認可騎士まではある程度の功績を残せば昇進していけるけど、王直属騎士は王の指名制度だから、そう簡単になれるものじゃない。
だけど、違う言い方をすれば実力があれば種族、年齢、男女が関係なく入れるってわけ。」
「僕達ってまさか結構めんどくさい人達と関わってる?」
「まあ、そうだね。簡単に言えば、国のトップ騎士たちとこの国ではみんな知ってる四天王という英雄と知り合いってことになるね。」
「これも"強運Lv5"のおかげってんなら恨むぜアル。」
「でも、安心しなよ。この国には君たちを止めれるものは今はいない。だから、勝手に利用されたり、襲われたりとかは無いと思うよ。
俺も王には二人について何かをする時は予め俺を通すように言っておいたからね。」
「それならなんとか大丈夫そうだね。」
「それより、大会の選出する選手はどうする?」
「まあ、とりあえず近々トーナメントをすればいいと思うよ。単純に強いやつを選出すればいい話。そして、残りの期間はその人たちを中心に教えるってのでどう。」
「あらかた異論はない。だが、トーナメントだけで全てを決めるのは少し反対だ。」
相斗は不思議な顔をしながら健に聞いた。
「どうして?」
「勝ち上がるのは恐らく、年長の奴らが多くなる。経験というのは一朝一夕の技術で越えられない壁だからだ。
だから、若いものも積極的に出す必要がある。スペクトルの伸び代という部分も見せれれば、より脅威として認識される。 と思っただけだ。」
「確かにタケルのそれは結構有効だと思うよ俺も。じゃあ、年代別に分けるってのはどうだ?」
「まあ、それで一応いいんじゃないか。」
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「というわけで、明日にはトーナメント戦をすることにする。」
キングはスペクトルの王都に勤務している兵全てに呼びかけた。
もちろん、スペクトルで剣を握り、武を極めんとするものならキングに憧れないものはいない。
しかし、それではあまりにも参加人数が多くなってしまうため、体力テストをしてある程度をふるいにかけた。
「トーナメントに参加するのは全員合わせて300人ってところだね。」
「ステージは5個あるから結構な速さで終わると思うぞ。」
「今回は本当にブリオンナイトを省いて良かったんだね??」
「そりゃあ、そうだろ。やつらを出せばキングが出るのとさして変わらない。強くて当然のやつが強いんじゃ意味がない。」
「ねぇ、健。セイとジュニアは上がってこれるかな?」
特例として、セイとジュニアにも参加権が与えられた。もちろん、正当なテストの結果で自ら掴み取ったものである。
「当然だ。二人は必ず残る。」
「その心は?」
「俺がそう言っているからだ。」
「なるほどね。それ以上に信じられる根拠の無いことはないもんね。」
「まあ、見てろ。お前はキングに稽古をつけていたから見ていなかったと思うが、あいつらはかなりの才能あるぞ。特に.....はな。」
「へぇ、確かに会った時から結構強そうな雰囲気出てたけど、まさか健がそこまで言うとはね。」
「明日が楽しみだよ。」
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