Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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お仕事斡旋場

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 今までもお仕事を公的にお願いするということはしてきたけど、斡旋場まで作って大規模にお願いするのは初めてだ。
 進めてきた根回しや基礎作りが終わり、建物の内装や掃除、道作りをお願いする。ここまできたら後は人海戦術でダァーーーーっと終わらせたい。

「お集まりの皆さん、お静かに~。これから説明を始めます。意見ある人は手を上げて、指されたら答えて下さい。良いですね~。」

 説明の後に挙手して質問なんていうのはここではまだ無理。知りたい事はすぐ知りたい!後でなんて忘れちゃう!そんな感じ。追々だね!

「これから斡旋場の説明します。まず壁に貼ってある紙にお仕事内容と条件が書いてあります。」

『俺、文字よめねーぞ!」

「読めない人は鍬とシャベルの絵が書いてある窓口に行くと募集中の仕事を教えてくれます。」

 アッチですよと奥の窓口を指す。前列にいる人の顔が「ぇ、ヤダな…。」っていう顔になったのは窓口の色がピンクだからだろう。恥ずかしいなら文字覚えると良いよ。

「お仕事内容は大きく分けて3つです。肉体労働・事務・単純作業。‥…」

『事務なんて俺等ができる訳ね-だろが!』

「内容によっては出来ますし、この斡旋場の2階で夜に行う無料の学校に来れば読み書きと簡単な計算を覚えて仕事の幅が広がりますよ。」

 “無料の学校”にざわめきが広がる。教育にお金がかかるのは当たり前の世界“タダほど怖いものは無い”といったところか?
「本当に無料なのか?」という声に「書くものや紙などは自分で用意してもらいますがテキストは貸し出しですから皆で使います。お金は取りません。」と答えた。

「お仕事に話を戻しますよー。」

 この後、肉体労働希望の人と単純作業希望の人に分けて話を進めた。事務希望はやっぱり誰もいない……予想はしてたけどね。

 今のところ募集中の、道に石畳をひく人達30人1日銀5枚。敷いた上から砂を蒔いて隙込んでいく人5人1日銀3枚銅5枚。市場の店ごとの仕切りの線引き12人1日銀3枚。など細かく分けて条件を読み上げて希望者を分けていく。
 え?日雇いですよ。雇用保証?怪我したら病院には連れてくし薬も渡すけど、日数保証なんて無い。ブラックというなかれ。これでも破格の待遇です。

 仕事が決まると早速、皆仕事に行く。決まった人から居なくなるから少なくなる筈なのに全然人が減らない……そんなに失業者が多かったかな?一応、失業者数のチェックをしたんだけど。

「爺、人数が多くない?」

「はい。調べましたところ、割の良い仕事を探すためにいつもは違う仕事についている者も集まってるようです。」

…………予想外です。

「皆さん!現在仕事を持ってる方にご注意です!家具職人、建物基礎、壁塗り、引っ越し、料理店、何でも屋などの方は本職の方確認してください!発註を出してます!特に家具職人さん、服飾の方、寄宿学校の物なので納期迫ってますよ!」

 爺の言葉に慌てて大声で言うと何人かの人が帰って行く。寄宿舎の箪笥や机、食堂のテーブルに椅子の為にこの街の家具職人は全員集めた。服飾も学校の制服で引退した人まで引っ張り出してる。それでもまだ足りないくらいなのに他の仕事してる場合じゃないよ。









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