203 / 708
何が良い?
しおりを挟む
苦情の束を見つめる……悪戯小僧という言葉はもう遥か遠くに過ぎ去ってるほどの迷惑さだ。まぁこの苦情を見せたからのお尻ペンペンだったんだろうけど、首輪はいけない。後で言えるようなら言おう。
怖じ気づいてる訳じゃないよ?ほら、あちらは国が違うからお仕置き方法も違うじゃない?首輪をつけてることに意味がある場合もあるからね。
明日の朝はデジレ様達と朝食だそうだ。じゃあシモンが初めてお爺ちゃんに会うねぇ~。良かったね~シモン。あ、じゃぁお洒落させないと!シモンの洋服はいっぱい持ってきてる。どれが良いかな?
慌ただしかったけど予定の前日にこっちに来たから半日ほど時間がある。表向きはまだ到着して無い事になってるし、パレードは昼過ぎだから少し時間あるものね?
「ねぇアーノルド、デジレ様にシモン会わせる時、どの洋服着せる?紺色のオーバーオールかな?クリーム色の2ピースも可愛いよね?」
「ん?着ぐるみだろう。あんな洋服初めて見たけど赤ちゃんが着るものなんだろう?私は“蜂さん”が良いと思う。」
あれねー、って……僕がふざけて作ったものだよ。蜜蜂のようにお尻部分は黄色と黒のシマシマで上は黄色一色。でも小さな羽もついてるし帽子で頭の触覚もついてる。あまりにも可愛いから王都の店でも売る予定。
「良いのかな…ふざけてると思われないかな?」
「あれは王都で売れたら交易に出すと言っていたじゃないか。見本だよ。」
そうねぇ……見本なら良いかな~。
朝の目覚めは幸せを絵に描いたような目覚めだった。親子3人で寝たのだけど、普通と違うのが真ん中は僕。アーノルドが久しぶりだからと譲らなかったのでこうなったけど、まぁ起きて旦那様と我が子が一緒に寝てたら最高だね!朝方ちょっとシモンが起きたらしくジタバタしていたんだけど、アーノルドが抱き上げてくれたのがわかってそのまま目を開けずにいさせてもらった。多分すぐにシモンも寝てしまって、自分も眠かったので胸の上に置いたまま寝ちゃったんだね。
可愛いね~、でも、うつぶせ寝は止めて。恐いから。まだ寝返りは出来ないんだよ。
ベッドから抜け出して外を見ると海が出てきた朝日を映し出したところだ。もう使用人の皆は起きているみたいで開けた窓からパンの良い匂いが漂ってきた。
「爺、おはよー」
起こしに来る前に起き出してしまった僕に爺が“仕方ないお人ですね”と呟く。ウフフ~なんだかワクワクしちゃってね~。
アーノルドはまだ寝てるから先に朝ご飯いただいちゃおう!……と1人で食堂に行ったのを激しく後悔したよ。
「おはよう。ノエル殿お一人か?」
……ぁう。
「提督、おはようございます。」
昨日は色々あった為に挨拶してなかったからちょっと居心地悪いよ。しかも提督もお一人様だし。
「昨日は私の配下が失礼をした。とんでもないところを踏み込んでしまったようで大変申し訳なく思う。アレにはきつい仕置きをさせているので今後はご迷惑をかける事は無いだろう。」
食事の手を止めて僕の前にきて、身長を合わせるために膝を付いてくれた。傍目には「悪かったね」と大人が子供に言ってるようなものなんだけど、流石にこのクラスの壮絶にアダルトな魅力を前についクラクラしてしまう。
お願いです。αのフェロモンしまってください。
怖じ気づいてる訳じゃないよ?ほら、あちらは国が違うからお仕置き方法も違うじゃない?首輪をつけてることに意味がある場合もあるからね。
明日の朝はデジレ様達と朝食だそうだ。じゃあシモンが初めてお爺ちゃんに会うねぇ~。良かったね~シモン。あ、じゃぁお洒落させないと!シモンの洋服はいっぱい持ってきてる。どれが良いかな?
慌ただしかったけど予定の前日にこっちに来たから半日ほど時間がある。表向きはまだ到着して無い事になってるし、パレードは昼過ぎだから少し時間あるものね?
「ねぇアーノルド、デジレ様にシモン会わせる時、どの洋服着せる?紺色のオーバーオールかな?クリーム色の2ピースも可愛いよね?」
「ん?着ぐるみだろう。あんな洋服初めて見たけど赤ちゃんが着るものなんだろう?私は“蜂さん”が良いと思う。」
あれねー、って……僕がふざけて作ったものだよ。蜜蜂のようにお尻部分は黄色と黒のシマシマで上は黄色一色。でも小さな羽もついてるし帽子で頭の触覚もついてる。あまりにも可愛いから王都の店でも売る予定。
「良いのかな…ふざけてると思われないかな?」
「あれは王都で売れたら交易に出すと言っていたじゃないか。見本だよ。」
そうねぇ……見本なら良いかな~。
朝の目覚めは幸せを絵に描いたような目覚めだった。親子3人で寝たのだけど、普通と違うのが真ん中は僕。アーノルドが久しぶりだからと譲らなかったのでこうなったけど、まぁ起きて旦那様と我が子が一緒に寝てたら最高だね!朝方ちょっとシモンが起きたらしくジタバタしていたんだけど、アーノルドが抱き上げてくれたのがわかってそのまま目を開けずにいさせてもらった。多分すぐにシモンも寝てしまって、自分も眠かったので胸の上に置いたまま寝ちゃったんだね。
可愛いね~、でも、うつぶせ寝は止めて。恐いから。まだ寝返りは出来ないんだよ。
ベッドから抜け出して外を見ると海が出てきた朝日を映し出したところだ。もう使用人の皆は起きているみたいで開けた窓からパンの良い匂いが漂ってきた。
「爺、おはよー」
起こしに来る前に起き出してしまった僕に爺が“仕方ないお人ですね”と呟く。ウフフ~なんだかワクワクしちゃってね~。
アーノルドはまだ寝てるから先に朝ご飯いただいちゃおう!……と1人で食堂に行ったのを激しく後悔したよ。
「おはよう。ノエル殿お一人か?」
……ぁう。
「提督、おはようございます。」
昨日は色々あった為に挨拶してなかったからちょっと居心地悪いよ。しかも提督もお一人様だし。
「昨日は私の配下が失礼をした。とんでもないところを踏み込んでしまったようで大変申し訳なく思う。アレにはきつい仕置きをさせているので今後はご迷惑をかける事は無いだろう。」
食事の手を止めて僕の前にきて、身長を合わせるために膝を付いてくれた。傍目には「悪かったね」と大人が子供に言ってるようなものなんだけど、流石にこのクラスの壮絶にアダルトな魅力を前についクラクラしてしまう。
お願いです。αのフェロモンしまってください。
97
あなたにおすすめの小説
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。
陰キャな俺、人気者の幼馴染に溺愛されてます。
陽七 葵
BL
主人公である佐倉 晴翔(さくら はると)は、顔がコンプレックスで、何をやらせてもダメダメな高校二年生。前髪で顔を隠し、目立たず平穏な高校ライフを望んでいる。
しかし、そんな晴翔の平穏な生活を脅かすのはこの男。幼馴染の葉山 蓮(はやま れん)。
蓮は、イケメンな上に人当たりも良く、勉強、スポーツ何でも出来る学校一の人気者。蓮と一緒にいれば、自ずと目立つ。
だから、晴翔は学校では極力蓮に近付きたくないのだが、避けているはずの蓮が晴翔にベッタリ構ってくる。
そして、ひょんなことから『恋人のフリ』を始める二人。
そこから物語は始まるのだが——。
実はこの二人、最初から両想いだったのにそれを拗らせまくり。蓮に新たな恋敵も現れ、蓮の執着心は過剰なモノへと変わっていく。
素直になれない主人公と人気者な幼馴染の恋の物語。どうぞお楽しみ下さい♪
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる