Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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大きなお尻が可愛くて……

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 難しい顔をしたローランドを帰し、自分のお仕事の為に執務室へ向かった。先程のトータの様子だとローランドが好意を持っているとわかってるのか、わかってないのか……わかっていても自分を抱きたいという好意とは思ってないかもしれない。まぁトータの方はもうしばらく放っておこう。まだ子供に手の掛かる時期だ…Ωの特徴に予想外の事に対応が難しい、冷静になるまで時間がかかる、という欠点があるからもう少し知らないならそのままでも良いかなと思った。
 自分かっての思いで悪いと思いつつ執務の前にシモンの部屋による。

 子供の成長は早く、この頃シモンは動きが激しい。寝返りをうつようになったと思ったら置いておいた場所に居ないんだ。寝返りと手足のバタバタで移動しているらしい。侮れないねαの赤ちゃん!
 ほら、定位置よりもずっと上の方に居る~。うつぶせでオムツで大きいお尻を突き出すようにジタバタしてるからちょっとづつ移動する。この分だとハイハイなんてすぐするだろう。

「シモン~、動きたいね~。」

 声をかけながら寄っていくと僕の顔を確認するなりニパ~って笑うのがたまらない!ハートマークが自分から飛び出しているのがわかるくらい嬉しい!

「良い子だね~シモン。歩きたいね~」

 重くなったシモンを抱き上げようかとしゃがんだ僕は良いことを思いついた!うつぶせジタバタのシモンをちょっと持ち上げてあげてハイハイの形に……シモンのハイハイのお手伝いだ。自分の手のひらで体を支え、太ももに力を入れるとわかったのか、僕に殆どの体重をまかせて手足を動かし、進み方を覚え動かし始めた。
 ……そのスピードの速さったら、とんでもなく速い。がに股で腰を落として支えてる僕にしてみたらすっごく大変。その結果はもうお分かりの通りです。

 コクンって音がした僕の腰……続く冷や汗と手を放してしまった事で動けなくなり、文句いっぱいのシモン。とうとう泣き出したシモンの大声で僕が部屋に入ったと同時に出た侍女さんがとびこんできた。

 そうです。人生初のぎっくり腰をやらかしました。知らせを聞いた爺が飛んでくるし、こうなった経緯を聞いた爺とお医者さんから無茶なことをするなと怒られるし……一瞬でも速く移動する楽しさを知ったシモンはむくれているらしいし……散々だね。

「よろしいですか?!暫くは安静に!ノエル様ならご自分の筋力は弱いと知っていたでしょうに!」

 がに股の情けない姿で情けなく涙いっぱいで痛みをこらえていたところを見た爺は珍しくお説教も短い。僕が「爺はやらないでね」と言うと「やりませんけど、暫くはシモン様がむくれて手がかかりそうです。」と困ったように答えた。
 ……ふむ。

「爺、早急に大工さんと金物の人呼んで。」

「……また……何を思いついたんですか…。」

 そんな不安そうな顔しなくてもいいよ~。爺の悩みを解決しましょう~。天井にレールを円に取り付けて上からベルトを下げてシモンを設置するハイハイ補助機です。ほんのちょっとの期間のためになんて思ってはいけない!だって絶対また必要になるよ。シモンの他にもいっぱい子供ほしいからね。
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