Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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居たたまれないよ※

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 ……アーノルドがせっせと世話をやいてくれる。裸の肩にガウンを着せて背中にクッションを詰めて楽に起きれるように調整して温かいスープを飲ませてくれた。思考停止中の僕は何も考えずただ口を開けて噛んで飲み込むだけ。頭の中はあの危険物が誰によって回収されどうなっているのかでいっぱいだった。
 スープを飲ませてくれたアーノルドは僕が他のも食べられそうだと判断し、軟らかい野菜と肉の煮物とデザートを用意し、口に運んでくれる。煮物の方はそうでもなかったけどデザートは進んだらしく「次の食事にもデザートは付けようね」と言ってくれてる。申し訳無いことだけどこれらにも僕の反応は薄い。

 お腹が満たされると少し眠気がやってきた。アーノルドが優しく「眠れるうちに眠っておきなさい」と言ってくれたのでパンク気味だった僕は落ち着く為にもちょっと寝ようとした。
 でも、……そ…それ…は……。

「ああ、ちゃんと洗っておいたよ。大丈夫だよ、大事な物なんだからキチンとしておいたよ。」

 アーノルドの手には……危険…物が……。

「どうしたのノエル!?どうしたの!?どこか痛いのか!?」

 堰を切ったように涙いっぱいの僕にアーノルドが慌てて僕を覗き込んで来た。

「…それ…それ……」

 どう思った?僕の事、呆れた?節操なしと思った?次々と悪い方の事ばかり浮かんでくる。グチャグチャの顔でアーノルドを見ると、アーノルドは僕の顔をタオルで拭きながら大丈夫、大丈夫と笑った。

「ノエル、これがどういう物でどう使うのか…どうして必要なのか…私は知ってるんだよ。いいや、本当はαは全員こういう物があると知っている。」

 その言葉はショックだった。だって、“秘密のΩの7つ道具”だから……でもちょっと考えれば番が知らない訳は無い。でも知らないと思い込んでいたから……。

「でもね、私達は知らない事になっている。こうして私達のように話し合える番同士ばかりではないから、そういったΩの子の為に全てのαが知らない事にしている。……ごめんね。恥ずかしい?……でも、恥ずかしい事じゃないよ?ノエル達は凄く大変な思いと覚悟で子供を産んでくれる。その時期に番が間に合わないから必要になるんだ。ノエル達のせいじゃないし、悪い事じゃないよ。
 ね…ごめんねノエル。間に合わなくて。」

 ……僕の番……どうしてこんなにも優しいのか。
その優しさにさらに顔が涙でグチャグチャになったのを「ああ~あ~」と苦笑いでアーノルドが拭いてくれた。
 もうこうなったらわかるよね……ものすっごく長~い長いキスの後は目一杯愛されました!
もうダメって言ってるのに奥をつかれると感じちゃって……、それならと「おねがい。」と言うと「おねだりには答えてあげなきゃ」とねっとり揉まれて噛まれて…最後は覚えてません。

 でも、夢の中でもアーノルドに「どんなノエルでも愛してる」と言われて嬉しかったのは覚えてる。
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