Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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なんで?

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 よく考えてみると早すぎない?トータが来るの。だってまだ招待状送る前だよ?
 確かに今回は特例中の特例でいつ、どこで、どんなパーティーがあるとはもう大抵のαが知ってる。そして当日間近にならないと招待状が届かない事も。でも7日前には出すから普通のお茶会の誘いよりは余裕がある。だって隣国の人もいるから。でもお見合いパーティーはまだ1ヶ月も先の話だ。もしかして別の用事で?

 「ねぇトータ、今回ここに来た用事はなに?」

 トータ相手に遠回しな聞き方は無駄。聞きたいことをずばっと聞く方が早い。

「ん?お見合いパーティーのお手伝いだよ?王妃様が行きなさいって。行ってノエルに王妃様を呼ぶように言いなさいって。」

 母様だったか!やっぱりお見合いパーティー興味あるんだ。この分だと父様も興味津々だろうな。どうせ密偵さん使って情報集めてるんでしょ。

「父様達はどこまで知ってるの?」

「ん?……さぁ?」

 首を傾げて“何が?”とわからないからようだ。聞き方間違えた。

「父様達はお見合いパーティーの事を知ってるんだよね?なんて言ってた?」

「あぁ、お見合いパーティーはねぇ、すっごく楽しみだって。ノエルが考えたんだから普通じゃないだろうけど早く見たいって。」

 そうか、父様母様達のどちらかが来るのはトータの話から決定してるとわかったよ。

「それとね、隣国の第2王子の表向きの招待はお城から出すから安心してだって。飛行船は第2王子がこっちに来るとき乗せて運んで来るって。王妃様がご一緒するから安心して良いって。」

 ニコニコと知りたかった事全部言ってくれてありがとう。
 振り替えると爺は“心得てます”と頷くと一礼して部屋を出ていった。これから皆に指示を出したり物の確認をしたりするんだね、わかったよ大丈夫おとなしくトータを見ながら仕事してます。

「そっか、ありがとトータ。じゃあ準備もしないとね。さっそくだけど仕事を手伝ってくれる?」

 素直に「もちろん!」と返してくれたトータを書記の代わりとして招待客を絞り、人数を確認。僕が招待状の文面を渡すと飾り文字を交えながら招待状を書いてもらう。……実はトータは美文字なんだ。本当に意外なんだけど、この文字誰が書いたの?って確認したくなるほど美文字。今や城での母様主催のパーティーの招待状はトータが担当なほどだ。
本当に本っとうに!意外だよね。(失礼)
 夕方、出来上がった招待状を前にトータが伸びて転がってたのでお礼に明日のおやつを特別に注文してあげると言うとすぐに元気になってた。

 夜、寝る前になると僕の部屋でちょっとした騒ぎがおきた。原因はマオ。

「ちょーーーっと荒らしただけなのにひどいと思わねぇ?」
 
 プンプンしながら僕の部屋にお泊まりに来たマオの首筋にはキスマークがいっぱい。何が原因かは知らないが何が起きたのかは想像しなくてもわかる。

「絶対に似合う衣装があったなと思って収納庫漁っただけなのに。ちゃんと提督の許可もらったのにデジレ様、超激怒するんだもん。」

 怒ったのはデジレ様か。んでお仕置き実行はコウと。わかりやすいな~。
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