Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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人口密度高いって。

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 どうしてこんなにお世話する人がいるのかな?って思うくらい人がいる。アーノルド、カシスは良いとしてもデジレ様にお見舞いに来てくれた提督、この屋敷の侍女さん2人にお医者さんと7人もいる。たまたま様子を見に来て居合わせたというなら……まぁそれでも多いけど、あるだろう。でもお医者さんは泊まり込みで居るというし、侍女さんも待機だしカシスも待機。アーノルドはデジレ様に叱られていて現在デジレ様が僕の横に居る。
 色々とおかしいでしょ。

「申し訳ありません提督。わざわざお出でいただいたのにこんな状態で。」

 蜂蜜入りのお湯を渡してもらいながらもう一度謝ると提督は口元だけで笑う。一見恐い顔だけど、本人を知れば目は暖かみがあるとわかる。……悪い事した後に会うと回れ右して逃げたくなるだろうけど。

「ノエル殿そう気にするな。子細はデジレから聞いた。それよりマオが世話になり迷惑をかけた。コウからの報告はまだだが相当厄介をかけたようだ。」

 あ、コウからの報告がなくても厄介をかけたと言い切っちゃうのね。いえいえ厄介じゃないですよ。と言えないのは僕が被害者じゃないからだ。被害者は多分…爺、カシス、侍女さんあたりかなぁ。子供達はそんなでもないし末っ子のエンジュに至っては良い遊び相手。お馬さんしてもらってたしね。可愛いのよエンジュは高いところが苦手なのかマオの背中に乗るとペタンと背中にくっついて上体を起こさないの。ならば降ろそうとすると、でもそれは嫌だってしがみつくの。ねぇ?可愛いでしょ。
 ……親バカというなかれ。

 
「おお、そうだ。調子が戻られたら是非とも相談したいことがあるのだ。私達の滞在は今回は40日程予定している。」

 ん?40日?ちょっと多いな。確かデジレ様を連れて帰った時ですら30日いなかったはずだ。

「ああ、今回は王への謁見とノエル殿の領で生産している織物の買い付けなど予定してるので少々長居する。」

 なるほどぉ~、毎度有り難うございます。新製品の“モコモコ羊のお布団”も宜しく。

「さて、アーノルドへの説教もすんだので私はこの辺りで失礼する。ゆっくり休まれよ。」

 言いたいことを言い切ったのかちょっとすっきり顔のデジレ様が現れて僕にお布団をかけ直してくれた。


 提督とデジレ様が帰られると待機のカシスも侍女さんも下がってもらいお医者さんもお泊まり用の部屋に行ってもらうとイチャイチャタイムの始まりだ。
 こういう風に頭を撫でてもらったり一緒のお布団で抱き合いながらお話ししたりするのは大好き!話の内容のほとんどは子供たちの事なんだけどね。

「そう、エンジュはそんなものに興味をもっているの?でもそれってマオの宝箱なんでしょ?」

「そうなんだけど、マオったらお別れの時にエンジュにあげちゃったの。もうギャーギャー泣いてたのに箱の中に入ったら泣き止んじゃって、今度はマオが自分とのお別れより宝箱とのお別れが悲しかったのかって拗ねて大変だったんだよ。」

 こんな感じのま~ったりとした時間だった。
……このままだとエンジュは宝箱をΩの巣にしそうないきおいなのは内緒だ。
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