Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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会話が……

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 「王妃様、ご満足ですか?」

とデジレ様が母様の所に挨拶に来たようだ。その後ろについてきている人はやっぱりまたもや大きな器を抱えている。

「セオが一足先にお届けをと言うので。」
と母様の前に器を置いた。……ナニコレ綺麗!
器の中には液体に浮かぶゼリーのようなものが!乳白色や透明色と色とりどりだ。

「母様、これは何?甘い?」

 そろそろデザートにしようと思ってたんだけど、どうなんでしょう?

「綺麗でしょう?これは氷宝石というの。甘いシロップに果汁を固めた物を浮かべてるのよ。この赤いのはイチゴかしら?」

 好みの果汁を選ぶ楽しみも加わって2度美味しいって感じだね。

「お兄様は?」

 デジレ様に向かって母様が聞く。……お兄様って提督の事だよね?相変わらず関係性が謎だけど深くは考えない。知らない方が良いこともあるものね。

「セオはもうそろそろ来る頃かと。……ああ来たようです。」

 遠近法がおかしいと感じる。手前にいる人々が皆小さいって……。
近づいてきた提督はその豪奢な装いも相まって迫力満点だ。ええ、本当に黙ってホールドアップするくらい海賊らしいですよ。

「楽しんでるようだな。あちらで叔母上が待ちかねていたぞ。」

 そう提督が言うので挨拶だろうと僕も立ち上がると母様はそっと止めてきた。目で『来ないで』というのでもう一度座る。母様のご親戚関係は色々とあると聞いてるのでこういうときは黙って知らないふりをする。

「デジレも私もいる」と提督が言ってくれたので母様は安心して行ったけど、僕的には微妙だよね。どうせならコウとかに預けてほしかったよ?

「航海はどう感じられた。」

 提督が話をふってくれたので助かる。

「船がもっと揺れると思っていたので一安心しました。」

「確かにノエル様は船酔いされませんでしたね。王妃様はともかくご家族皆、大丈夫なようでこちらとしても助かりました。」

 ……デジレ様がこっちに来たときはどうっだったんですか?と聞きたいけど、地雷がありそうなので自粛。

「やっぱり船は大きい方が揺れないというのは本当なんですね。僕たちが大丈夫だったのは船の大きさもあると思います。」

「ええ、それは私も同意見です。以前のも揺れは少ないと思いましたが今度のはもっと揺れませんね。それにフールフーガの船員は皆、清潔なことも大きいですよ。外国の船乗りのなかには体臭がきつくてかなわない人々もいます。」

 ……あ、前にマオから清潔な理由を聞いたことあるよ。
 提督とデジレ様のイチャコラに充てられた船員はそういうのを発散してもらえる雑用係のお世話になるんだけど、あまりに申し込み人数が多くて世話出来ない人も多いとか。人数が多くなると雑用係は相手を選ぶのだけどやっぱり不潔な人は絶対に選ばれないらしくこの船の船員は日頃から気を付けてるらしい。

「その点では心配ないだろう。特にデジレはとても良い匂いだ。」

 おもむろにデジレ様の髪を一房手にとってキスしないでもらえます?デジレ様も柔らかい目で見つめないで。
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