Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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★リクエスト  アーノルドとの対話

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 市場の外周に来るとアーノルドも僕も馬を降りて一時預け場所に預かってもらう。そういえばと最近のトークトーン事件を思いだしてそれをアーノルドに話した。

 「アッハハハハ!!なにそれ本当?アハハハ」

 サミュの大冒険の結果までを話すとアーノルドは息ができなくなるほど笑う。

 「いやいや笑い事じゃないんだって。お陰で人手不足になっちゃって僕も予定狂っちゃったんだよ。


 しかもそれには続きがあってさ。とトータがお土産として買ってきた事までを話すとアーノルドはまたも笑って『本当に皆、良い仲間だよね』と笑っている。ええ確かに良い仲間ではありますが余計な行動まで一緒だとは頭が痛いですよ。

 「でもノエルの事だからもう対策済みでしょ?流通自体を制限した?」

 うん、あんな危険物を丸出しで売っちゃいけないよ。今現在ある在庫に限っては箱に入れて売ること、次からはクッション材付の箱入りで売ることを義務化したと話した。
 
 「でもサミュエル様が1人で外出とは驚いた。」

 「うん、僕も聞いてびっくりしたけどサミュは中央市場の決まった店だけなら行けるって思ったみたいね。」

 「マオがサミュエル様を振り回すのは考えものだけど利点もあったんだね。」

 「そう。だからマオを怒れなくって…。」

 なんて話ながら小物雑貨店を覗く。留守番約だろうか子供が『あー、ノエル様いらっしゃーい。』とカゴを渡してくれたので3、4個見繕って次の店に。
 だいぶ歩いた辺りで丘で食べるお弁当代わりにサンドイッチやら揚げ鳥を買っていく。

 「あ、ノエルそっちの甘だれ鳥美味しそう。買って?」

 「アーノルド鶏肉好きだね~。でもアーノルドならそこのスパイシー辛み鳥の方が良いんじゃない?」

 「ん~?でもそうするとノエルと半分こできないでしょ?どうせなら2人で食べたいもんね。」

 さりげなく僕を甘やかすのも忘れず、そんな感じで市場を後にした。
 後日知ったんだけどアーノルドと僕は注目の的だったらしく会話、行動は色々な人が見ていたらしい。
 特にアーノルドの行動が素晴らしくスマートだったらしくお手本とされ……小冊子が作られた。中を見たら『馬車が通る場所では内側に入れる』とか『人混みでは守る行動』『相手の好みを把握する』等の行動が姿絵付きで書かれていた。姿絵もアーノルドと僕を忠実に再現していて、なんかこういうデートしてますって世間様に公言してるようで気恥ずかしかった。
 因みに作者と出版社は僕の学校の元生徒と判明。こんな才能を持つ生徒がいたとは気付かなかった。
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