75 / 87
第3章
ルキアはヴォルティスを想う(ルキア視点)
しおりを挟む
永い永い時を生きた。
いつ生まれたのか何て覚えてもいないし、何で生まれたのかもわからない。
ずっと独りであったし、それが当たり前だと思ってた。
その頃は寂しいとか悲しいとかそんな感情を知らなかっただけだと後から思う。
何故、力を与えるものを創ろうと思ったのか‥それももう覚えていない。
だが、いざ創ってみると命の泉の中にいて会う事もできていないのに愛おしい。
トクン、トクンと命の音がする。時々泉の中で動いている。
名をつけたい‥この子は私だけの子だ。
強い絆を結びたい。
「ヴォルティスにしよう。私のヴォルティス‥」
早く命の泉から出てこい。
こんなに何かを心待ちにした事があっただろうか。
いざ、ヴォルティスが生まれると愛おしさが増していくのがわかる。
そばにいてほしい。望みを叶えたい。喜んでほしい。
私はヴォルティスを愛したくて、甘やかしたくて、私を頼って欲しくて何でも望みを叶えた。
他の神を創りたいと言った時もダメだとは言えなかった。私はヴォルティスさえいれば何もいらないのにヴォルティスは違うようだ。
だが、ヴォルティスに嫌われたらと思う恐怖の方が大きくて受け入れるしかなかった。
神を創る事にも飽きて刺激を求めて人を創った。感情が複雑すぎるし、負の感情が強すぎる。共に生きていくのは難しい。
その歪な存在は消して私のところに早く戻ってこい。
穢れがうまれ出すとヴォルティスは焦り出した。私はそれがどういうものなのかヴォルティスに説明をせず経過を見守った。
ヴォルティスでは対応できなければ、私を頼るしかないからだ。
早く私を頼れ。私ならお前をすぐに助けてやれる。
それなのにヴォルティスは私に助けを求めなかった。
他の神も人もいらない。全て消してしまえばいい。それが一番早いが、それもしない。
世界が消滅するギリギリになったが、それよりもヴォルティスが私を頼らなかった事の方が辛かった。腹立たしかった。
私はヴォルティスにとっていらない存在なのだ‥
私はもうヴォルティスに必要とされていない。それならば、この世に存在する必要など私にはない。
ヴォルティスがいれば世界は維持できる。私がいる必要などどこにもない‥
「私が対処する。これからはお前がこの穢れの対処をしろ。永遠にこの穢れは無くなることはない、お前とこの世界は繋がっている。お前が穢れにのまれれば世界が終わる。永遠に生き続けろ、その穢れと共に。」
ヴォルティスにかけた言葉。そう言っておけば、後は世界を維持してくれるはずだ。
人を滅ぼし他の神と仲良く生きていくなど許さない。穢れで苦しみながら生きていけ。
私はわざとに自分の核を傷つけた。私の消滅も時間の問題だが、ヴォルティスの記憶の中に私という存在を刻み込みたい。
いい案が浮かんだ。ヴォルティスに殺されたらいいと。穢れをうむ人でさえ、ヴォルティスは消せない甘い子だ。
ヴォルティスが初めて殺すのが私なら、しかも自分の落ち度でそうなるのならヴォルティスは一生私を思いながら生きていく。
ゾクゾクとする喜びに震える。
だが、ヴォルティスの反応は違った。
この子はもう生きていけない、そんな顔をしていた。私の後を追う‥死んでしまうと。
違う、私はそんな事は望んでいない。
ヴォルティスは生きなければならない。世界を維持する為でもあるが、何よりこの子には死んで欲しくない。
「お前は永遠の孤独がどれだけ辛いのかわからないだろう。それはお前への罰だ。いつか辛くなった時に思い出せ。私を忘れるな。」
そういえば、私への罪悪感から後を追うような愚かな真似はせず、世界を維持し続ける。そう思った。
そして私を思い続けて生きろ。永遠にお前のそばにいるのは私だ。
ヴォルティスは最後まで甘い子だ。私を殺す事もできず、結局は穢れと封印したのみだった。
こんなはずではなかった。ヴォルティスにとって私が一番でなければならない。ヴォルティスが私を思いながら生きていがなければならないのだ。
いつ生まれたのか何て覚えてもいないし、何で生まれたのかもわからない。
ずっと独りであったし、それが当たり前だと思ってた。
その頃は寂しいとか悲しいとかそんな感情を知らなかっただけだと後から思う。
何故、力を与えるものを創ろうと思ったのか‥それももう覚えていない。
だが、いざ創ってみると命の泉の中にいて会う事もできていないのに愛おしい。
トクン、トクンと命の音がする。時々泉の中で動いている。
名をつけたい‥この子は私だけの子だ。
強い絆を結びたい。
「ヴォルティスにしよう。私のヴォルティス‥」
早く命の泉から出てこい。
こんなに何かを心待ちにした事があっただろうか。
いざ、ヴォルティスが生まれると愛おしさが増していくのがわかる。
そばにいてほしい。望みを叶えたい。喜んでほしい。
私はヴォルティスを愛したくて、甘やかしたくて、私を頼って欲しくて何でも望みを叶えた。
他の神を創りたいと言った時もダメだとは言えなかった。私はヴォルティスさえいれば何もいらないのにヴォルティスは違うようだ。
だが、ヴォルティスに嫌われたらと思う恐怖の方が大きくて受け入れるしかなかった。
神を創る事にも飽きて刺激を求めて人を創った。感情が複雑すぎるし、負の感情が強すぎる。共に生きていくのは難しい。
その歪な存在は消して私のところに早く戻ってこい。
穢れがうまれ出すとヴォルティスは焦り出した。私はそれがどういうものなのかヴォルティスに説明をせず経過を見守った。
ヴォルティスでは対応できなければ、私を頼るしかないからだ。
早く私を頼れ。私ならお前をすぐに助けてやれる。
それなのにヴォルティスは私に助けを求めなかった。
他の神も人もいらない。全て消してしまえばいい。それが一番早いが、それもしない。
世界が消滅するギリギリになったが、それよりもヴォルティスが私を頼らなかった事の方が辛かった。腹立たしかった。
私はヴォルティスにとっていらない存在なのだ‥
私はもうヴォルティスに必要とされていない。それならば、この世に存在する必要など私にはない。
ヴォルティスがいれば世界は維持できる。私がいる必要などどこにもない‥
「私が対処する。これからはお前がこの穢れの対処をしろ。永遠にこの穢れは無くなることはない、お前とこの世界は繋がっている。お前が穢れにのまれれば世界が終わる。永遠に生き続けろ、その穢れと共に。」
ヴォルティスにかけた言葉。そう言っておけば、後は世界を維持してくれるはずだ。
人を滅ぼし他の神と仲良く生きていくなど許さない。穢れで苦しみながら生きていけ。
私はわざとに自分の核を傷つけた。私の消滅も時間の問題だが、ヴォルティスの記憶の中に私という存在を刻み込みたい。
いい案が浮かんだ。ヴォルティスに殺されたらいいと。穢れをうむ人でさえ、ヴォルティスは消せない甘い子だ。
ヴォルティスが初めて殺すのが私なら、しかも自分の落ち度でそうなるのならヴォルティスは一生私を思いながら生きていく。
ゾクゾクとする喜びに震える。
だが、ヴォルティスの反応は違った。
この子はもう生きていけない、そんな顔をしていた。私の後を追う‥死んでしまうと。
違う、私はそんな事は望んでいない。
ヴォルティスは生きなければならない。世界を維持する為でもあるが、何よりこの子には死んで欲しくない。
「お前は永遠の孤独がどれだけ辛いのかわからないだろう。それはお前への罰だ。いつか辛くなった時に思い出せ。私を忘れるな。」
そういえば、私への罪悪感から後を追うような愚かな真似はせず、世界を維持し続ける。そう思った。
そして私を思い続けて生きろ。永遠にお前のそばにいるのは私だ。
ヴォルティスは最後まで甘い子だ。私を殺す事もできず、結局は穢れと封印したのみだった。
こんなはずではなかった。ヴォルティスにとって私が一番でなければならない。ヴォルティスが私を思いながら生きていがなければならないのだ。
0
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
酒飲み聖女は気だるげな騎士団長に秘密を握られています〜完璧じゃなくても愛してるって正気ですか!?〜
鳥花風星
恋愛
太陽の光に当たって透けるような銀髪、紫水晶のような美しい瞳、均整の取れた体つき、女性なら誰もが羨むような見た目でうっとりするほどの完璧な聖女。この国の聖女は、清楚で見た目も中身も美しく、誰もが羨む存在でなければいけない。聖女リリアは、ずっとみんなの理想の「聖女様」でいることに専念してきた。
そんな完璧な聖女であるリリアには誰にも知られてはいけない秘密があった。その秘密は完璧に隠し通され、絶対に誰にも知られないはずだった。だが、そんなある日、騎士団長のセルにその秘密を知られてしまう。
秘密がばれてしまったら、完璧な聖女としての立場が危うく、国民もがっかりさせてしまう。秘密をばらさないようにとセルに懇願するリリアだが、セルは秘密をばらされたくなければ婚約してほしいと言ってきた。
一途な騎士団長といつの間にか逃げられなくなっていた聖女のラブストーリー。
◇氷雨そら様主催「愛が重いヒーロー企画」参加作品です。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
ヒロインと結婚したメインヒーローの側妃にされてしまいましたが、そんなことより好きに生きます。
下菊みこと
恋愛
主人公も割といい性格してます。
アルファポリス様で10話以上に肉付けしたものを読みたいとのリクエストいただき大変嬉しかったので調子に乗ってやってみました。
小説家になろう様でも投稿しています。
聖女の任期終了後、婚活を始めてみたら六歳の可愛い男児が立候補してきた!
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
23歳のメルリラは、聖女の任期を終えたばかり。結婚適齢期を少し過ぎた彼女は、幸せな結婚を夢見て婚活に励むが、なかなか相手が見つからない。原因は「元聖女」という肩書にあった。聖女を務めた女性は慣例として専属聖騎士と結婚することが多く、メルリラもまた、かつての専属聖騎士フェイビアンと結ばれるものと世間から思われているのだ。しかし、メルリラとフェイビアンは口げんかが絶えない関係で、恋愛感情など皆無。彼を結婚相手として考えたことなどなかった。それでも世間の誤解は解けず、婚活は難航する。そんなある日、聖女を辞めて半年が経った頃、メルリラの婚活を知った公爵子息ハリソン(6歳)がやって来て――。
異世界召喚されたアラサー聖女、王弟の愛人になるそうです
籠の中のうさぎ
恋愛
日々の生活に疲れたOL如月茉莉は、帰宅ラッシュの時間から大幅にずれた電車の中でつぶやいた。
「はー、何もかも投げだしたぁい……」
直後電車の座席部分が光輝き、気づけば見知らぬ異世界に聖女として召喚されていた。
十六歳の王子と結婚?未成年淫行罪というものがありまして。
王様の側妃?三十年間一夫一妻の国で生きてきたので、それもちょっと……。
聖女の後ろ盾となる大義名分が欲しい王家と、王家の一員になるのは荷が勝ちすぎるので遠慮したい茉莉。
そんな中、王弟陛下が名案と言わんばかりに声をあげた。
「では、私の愛人はいかがでしょう」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる