24 / 38
5章 異世界奴隷食堂
3話 黒猫族の少女。
しおりを挟む
「1280sですね。お納め下さい」
「ありがとうございます!」
冒険者にしてはやたらと丁寧に頭を下げ、青年はギルドの職員から恭しくお金を受け取った。
(くぅ~、今日は一日中ダンジョンに潜ったからな! ついに目標の1000sを越えたぜ!)
冒険者の自由さと未知との邂逅に胸を鷲掴みにされ、家を飛び出して一年。ようやく一日の稼ぎが1000sを越えた。まだ時間はかかるし明日は疲労で稼ぎが減るかも知れないが、それでも目標の一つにしていた1000sを越えてテンションはうなぎ登りだ。
青年はガッツポーズをするとギルドを後にする。
「うぉ!? 暗っ!」
当たり前だが朝から一日中ダンジョン籠っていて、まだ陽が高いなんて事は有り得ない。しかし青年は目標を越える事しか考えておらず、気が付けばこんな時間になっていた。
(……やべえな)
家を飛び出した身である。金の無い青年に宿屋に泊まるような金があるわけもなく、普段は近くの森でひっそりとテント暮らしをしている。実はそこそこ良いところの坊ちゃんである青年のその姿を、家族はどう思うのだろうか。
ちなみに入場料を取られないで良いように住民票を取得しているため、無駄な出費はかからない。ただし一つ問題があり、それはこの時間帯は門が開かないという事だ。
懐から財布代わりの革袋を取り出し、中身を確認する。本日の稼ぎを含めて約1500sしか無い。何故ここまでかつかつでギリギリの生活を一年も送れたのか不明だが、今ここで生きているという事実だけで青年には十分だった。何故ならそれが、青年が小さい頃から憧れていた冒険者の生き様だからだ。
(宿屋に泊まって飯抜きか、腹いっぱい飯を食って野宿か……)
殆ど悩まずに青年は決めた。無論それは後者だ。
「よっしゃ! 飯だ飯!!」
最初の方は家から持って来た自分の小遣いで宿屋に泊まっていたため、ここら辺の地理に疎いわけじゃない。だが森でテント暮らしするようになってからはギルドとテントを行き来するだけで、道中にある飯屋に寄った記憶は無かった。家を出て知った事なのだが、自炊する方が安く済むからだ。
それ故に青年は、この街で飯屋に入った経験はほぼ皆無。この時間帯に飯屋が空いていないという事を知らなかったのだ。
「……あれ?」
当然ながら店はどこも空いていない。
魔法というある種の技術が普及しているこの世界だが、向こうの世界と違って電気が無いため人々は基本的に陽が登ると起床し、陽が沈むと就寝する。魔法は電気とは違い、誰でも簡単に扱える技術ではないのだ。
もちろん青年はこの世界の人間であるためそんな事は知っていて当たり前なのだが……そこら辺は流石お坊ちゃま。最初の頃は周りを見る余裕がなく、最近は陽が落ちる前にテントに向かっていたから何も知らない。実家は魔法で灯りが点されており、夜も多少遅くとも飯が出て来た。
(……門が夜に開かないのは敵襲を警戒してだ。王都の場合なら、闇夜に乗じて不法侵入する輩を防ぐためのはず。それは理解出来る……けど、何で飯屋は閉まっている?)
思考する。青年は冒険者ではあるが、坊ちゃんである。頭は良く働き、そのおかげもあって今まで一人で生きてこられた。
(……闇夜に乗じて不法侵入……されるとどうなる? いや、飯屋の売上げが上がるだけでーーーーま、まさか!?)
「ふぅ、今日も一日頑張ったな。客は全部で七十五人。売上げは……あれ、売上げと客の数が合わない……うちの店は全商品同じ値段だからズレがーーーーま、まさか不法しんにゅ……ぐぼぁ!?」
「あ、アンタ!?」
(みたいな事になっているに違いない。俺もたまに、提出した素材の数と稼ぎが合わなかったら死にそうになるからな!)
青年は残念ながらアホだった。そしてそれはただ単に買い取り価格が変化しているだけなのだが、青年は一年間ずっとそれを質の問題だと思っていた。というか思っている。そして飯屋が何なのかもイマイチ理解出来ていなかった。
(……ん? って事はつまり、宿無し飯無し意味深長って事になるのか)
その言葉に特に意味は無かった。何となく語感が良いだけである。
意味がありそうで実は無いというのは、ある種の意味深長であるかも知れないが。
(野宿……いや、飯が無いなら宿を……いやいや、明日美味しいものを食べてダンジョンに潜るというのもーーーーん?)
ふらふらと行く宛ても無いまま歩いていると、青年は道の先にほんのりと光を漏らす店のようなものを見付けた。
(あれ店じゃね? つーか店だよな。店であれ!)
全力疾走で光へと向かう。今だけは腰に差した剣が邪魔で仕方がない。
「よっしゃ! 勘が当たった! 飯屋だ!!」
看板には『日替わり奴隷定食500s!』と書かれている。
(500sね。よし、二つは食えるな)
材料の相場は知れど定食の相場を知らない青年は、こんな夜中に営業している怪しげな店を怪しむ事なく中に入った。もちろん奴隷という文字も、やっぱり王都の飯屋になれば多少個性的じゃないとやっていけないのだろう、程度にしか思わなかった。
「いらっしゃいませー! 何名様でしょうか?」
「ふぉ!?」
いきなり現れたキツネの美少女に変な声が出る。
少女はそんな客の行動に慣れているのか、青年の後ろを確認してツレがいな事を察すると「一名様でよろしかったですか?」と笑顔で問いかける。青年は激しく首肯した。
「それではお席までご案内致しますねっ。お客様ご来店でーす!」
「ど、どうも」
キョロキョロと店内を見渡しながら少女に付いて行く。この時間帯にしてはそこそこ盛況しており、如何にも冒険者といった風貌の者たちが酒を酌み交わしている。
皆笑顔で、その姿はギルドで見る鬱屈とした冒険者たちとは違い、青年が想像する冒険者象そのものであった。料理を食べるまでもなくこの店が良店である事が青年には分かった。
「どうぞこちらの席へ」
青年は案内された席に座る。一つ空けて隣の席の男と目が合い、軽く会釈する。
「これがメニュー表で、本日の日替わり定食はコロッケ定食ですね!」
それではお冷やをお持ちします、と去る少女の後ろ姿を眺めながらメニュー表を見る。
「お」
日替わり定食は500sと随分安い。これにしようかと思うが、一応ぱらぱらとメニュー表を捲り……そこにある『冒険者の満腹ステーキ』の文言に青年は目を奪われた。値段は1200sである。
(冒険者ステーキとか俺のためにあるみたいなもんじゃん!)
少々値は張るが、そんな事は気にしない。青年の中で冒険者とは、一日の稼ぎを一度の飲み食いで消費してしまうような、そんな刹那的な生き方をする存在なのだ。
「……お冷やでございます」
「ありがとうございま……え?」
見計らったようにお冷やを持って来た店員に、礼を言いながら注文しようと振り返ると……そこにいたのはキツネの少女ではなく黒猫の少女であった。
(く、黒猫族!? え!? なんでこんなところに!?)
青年にとって生粋の戦闘民族である黒猫族は、憧れの対象であった。戦場に生きる彼らたちの話は何度も本で読んだし、もしかすると多くの冒険譚よりその話に心を奪われて来たかも知れない。それだけ多くの英雄が、今も生きているのが黒猫族だ。
歴史を作った英雄ではなく、歴史を切り開く勇者たち。青年は黒猫族をそう評価していた。
「何か?」
「あっ、いや……」
何と声をかけるべきだろうか。握手して下さい、サイン下さい……どれもこの場には相応しくない。こうやって水を持って来たのだから目の前の少女はここの店員であり、仕事を邪魔するのはどうかと思った。しかし何かしら話を聞きたい……と逡巡する青年を、少女は不思議そうに見やった。
「すみません。注文いいですか?」
「はい、どうぞ」
青年が悩んでいる間に、二個隣の男が少女を呼んだ。
「鯛の茶漬け定食、出汁の代わりに緑茶で」
「ぐっどちょいすです。かしこまりました」
常連なのか慣れた感じで注文を終える。青年も取り敢えず考えるより先に注文をしようと、少女を呼び止めた。
「ありがとうございます!」
冒険者にしてはやたらと丁寧に頭を下げ、青年はギルドの職員から恭しくお金を受け取った。
(くぅ~、今日は一日中ダンジョンに潜ったからな! ついに目標の1000sを越えたぜ!)
冒険者の自由さと未知との邂逅に胸を鷲掴みにされ、家を飛び出して一年。ようやく一日の稼ぎが1000sを越えた。まだ時間はかかるし明日は疲労で稼ぎが減るかも知れないが、それでも目標の一つにしていた1000sを越えてテンションはうなぎ登りだ。
青年はガッツポーズをするとギルドを後にする。
「うぉ!? 暗っ!」
当たり前だが朝から一日中ダンジョン籠っていて、まだ陽が高いなんて事は有り得ない。しかし青年は目標を越える事しか考えておらず、気が付けばこんな時間になっていた。
(……やべえな)
家を飛び出した身である。金の無い青年に宿屋に泊まるような金があるわけもなく、普段は近くの森でひっそりとテント暮らしをしている。実はそこそこ良いところの坊ちゃんである青年のその姿を、家族はどう思うのだろうか。
ちなみに入場料を取られないで良いように住民票を取得しているため、無駄な出費はかからない。ただし一つ問題があり、それはこの時間帯は門が開かないという事だ。
懐から財布代わりの革袋を取り出し、中身を確認する。本日の稼ぎを含めて約1500sしか無い。何故ここまでかつかつでギリギリの生活を一年も送れたのか不明だが、今ここで生きているという事実だけで青年には十分だった。何故ならそれが、青年が小さい頃から憧れていた冒険者の生き様だからだ。
(宿屋に泊まって飯抜きか、腹いっぱい飯を食って野宿か……)
殆ど悩まずに青年は決めた。無論それは後者だ。
「よっしゃ! 飯だ飯!!」
最初の方は家から持って来た自分の小遣いで宿屋に泊まっていたため、ここら辺の地理に疎いわけじゃない。だが森でテント暮らしするようになってからはギルドとテントを行き来するだけで、道中にある飯屋に寄った記憶は無かった。家を出て知った事なのだが、自炊する方が安く済むからだ。
それ故に青年は、この街で飯屋に入った経験はほぼ皆無。この時間帯に飯屋が空いていないという事を知らなかったのだ。
「……あれ?」
当然ながら店はどこも空いていない。
魔法というある種の技術が普及しているこの世界だが、向こうの世界と違って電気が無いため人々は基本的に陽が登ると起床し、陽が沈むと就寝する。魔法は電気とは違い、誰でも簡単に扱える技術ではないのだ。
もちろん青年はこの世界の人間であるためそんな事は知っていて当たり前なのだが……そこら辺は流石お坊ちゃま。最初の頃は周りを見る余裕がなく、最近は陽が落ちる前にテントに向かっていたから何も知らない。実家は魔法で灯りが点されており、夜も多少遅くとも飯が出て来た。
(……門が夜に開かないのは敵襲を警戒してだ。王都の場合なら、闇夜に乗じて不法侵入する輩を防ぐためのはず。それは理解出来る……けど、何で飯屋は閉まっている?)
思考する。青年は冒険者ではあるが、坊ちゃんである。頭は良く働き、そのおかげもあって今まで一人で生きてこられた。
(……闇夜に乗じて不法侵入……されるとどうなる? いや、飯屋の売上げが上がるだけでーーーーま、まさか!?)
「ふぅ、今日も一日頑張ったな。客は全部で七十五人。売上げは……あれ、売上げと客の数が合わない……うちの店は全商品同じ値段だからズレがーーーーま、まさか不法しんにゅ……ぐぼぁ!?」
「あ、アンタ!?」
(みたいな事になっているに違いない。俺もたまに、提出した素材の数と稼ぎが合わなかったら死にそうになるからな!)
青年は残念ながらアホだった。そしてそれはただ単に買い取り価格が変化しているだけなのだが、青年は一年間ずっとそれを質の問題だと思っていた。というか思っている。そして飯屋が何なのかもイマイチ理解出来ていなかった。
(……ん? って事はつまり、宿無し飯無し意味深長って事になるのか)
その言葉に特に意味は無かった。何となく語感が良いだけである。
意味がありそうで実は無いというのは、ある種の意味深長であるかも知れないが。
(野宿……いや、飯が無いなら宿を……いやいや、明日美味しいものを食べてダンジョンに潜るというのもーーーーん?)
ふらふらと行く宛ても無いまま歩いていると、青年は道の先にほんのりと光を漏らす店のようなものを見付けた。
(あれ店じゃね? つーか店だよな。店であれ!)
全力疾走で光へと向かう。今だけは腰に差した剣が邪魔で仕方がない。
「よっしゃ! 勘が当たった! 飯屋だ!!」
看板には『日替わり奴隷定食500s!』と書かれている。
(500sね。よし、二つは食えるな)
材料の相場は知れど定食の相場を知らない青年は、こんな夜中に営業している怪しげな店を怪しむ事なく中に入った。もちろん奴隷という文字も、やっぱり王都の飯屋になれば多少個性的じゃないとやっていけないのだろう、程度にしか思わなかった。
「いらっしゃいませー! 何名様でしょうか?」
「ふぉ!?」
いきなり現れたキツネの美少女に変な声が出る。
少女はそんな客の行動に慣れているのか、青年の後ろを確認してツレがいな事を察すると「一名様でよろしかったですか?」と笑顔で問いかける。青年は激しく首肯した。
「それではお席までご案内致しますねっ。お客様ご来店でーす!」
「ど、どうも」
キョロキョロと店内を見渡しながら少女に付いて行く。この時間帯にしてはそこそこ盛況しており、如何にも冒険者といった風貌の者たちが酒を酌み交わしている。
皆笑顔で、その姿はギルドで見る鬱屈とした冒険者たちとは違い、青年が想像する冒険者象そのものであった。料理を食べるまでもなくこの店が良店である事が青年には分かった。
「どうぞこちらの席へ」
青年は案内された席に座る。一つ空けて隣の席の男と目が合い、軽く会釈する。
「これがメニュー表で、本日の日替わり定食はコロッケ定食ですね!」
それではお冷やをお持ちします、と去る少女の後ろ姿を眺めながらメニュー表を見る。
「お」
日替わり定食は500sと随分安い。これにしようかと思うが、一応ぱらぱらとメニュー表を捲り……そこにある『冒険者の満腹ステーキ』の文言に青年は目を奪われた。値段は1200sである。
(冒険者ステーキとか俺のためにあるみたいなもんじゃん!)
少々値は張るが、そんな事は気にしない。青年の中で冒険者とは、一日の稼ぎを一度の飲み食いで消費してしまうような、そんな刹那的な生き方をする存在なのだ。
「……お冷やでございます」
「ありがとうございま……え?」
見計らったようにお冷やを持って来た店員に、礼を言いながら注文しようと振り返ると……そこにいたのはキツネの少女ではなく黒猫の少女であった。
(く、黒猫族!? え!? なんでこんなところに!?)
青年にとって生粋の戦闘民族である黒猫族は、憧れの対象であった。戦場に生きる彼らたちの話は何度も本で読んだし、もしかすると多くの冒険譚よりその話に心を奪われて来たかも知れない。それだけ多くの英雄が、今も生きているのが黒猫族だ。
歴史を作った英雄ではなく、歴史を切り開く勇者たち。青年は黒猫族をそう評価していた。
「何か?」
「あっ、いや……」
何と声をかけるべきだろうか。握手して下さい、サイン下さい……どれもこの場には相応しくない。こうやって水を持って来たのだから目の前の少女はここの店員であり、仕事を邪魔するのはどうかと思った。しかし何かしら話を聞きたい……と逡巡する青年を、少女は不思議そうに見やった。
「すみません。注文いいですか?」
「はい、どうぞ」
青年が悩んでいる間に、二個隣の男が少女を呼んだ。
「鯛の茶漬け定食、出汁の代わりに緑茶で」
「ぐっどちょいすです。かしこまりました」
常連なのか慣れた感じで注文を終える。青年も取り敢えず考えるより先に注文をしようと、少女を呼び止めた。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる