78 / 111
78話 クロエをよこせ
しおりを挟む
歩く災い。
その表現がピッタリだと思えるほど、すべてが吹き飛ばされていた。すべてが、かき消されていた。
「クソ、クソ……!!」
帝国の騎士団長、ゲーリングは半分気絶しているクロエを連れて必死に皇室の中に逃げ込む。
ニアの大技で死んだ兵士たちは、帝国軍のほんの一部。ここまで来ればなんとかやつらを追い込んで、袋叩きにできるのではないかと希望を抱いていたのだ。
精神操作をされた兵士たちは、基本的に恐怖を知らないはずだから。また、皇子の黒魔法によってより強化された騎士たちも多いから。
しかし、後ろにいる二人はそのすべての計画を、破壊していた。
「くはっ……!!あがっ、あがががががっ………!!」
「あ…………………ぁ」
精神操作をされてもなお感じてしまう、本能的な恐怖。
すべてが、圧倒的な武力でねじ伏せられていた。凄まじい爆発音と吹き飛ぶ兵士たちの死体が、二人の憤怒を説明している。
悪魔の形相をした、巨人みたいな思念隊。
その巨人の目が光れば、飛び掛かっていた兵士たちは己の剣で腹を切った。
涙を流している少女が拳を握れば、空から隕石のような魔力の塊りが落ちて、辺りのすべてを破滅させた。
正に、地獄。悪魔の力が呼び寄せた地獄の風景が、皇室の中で広がっていた。
「何をやってるんだ、戦え!!騎士たちはできる限り時間を稼いで、魔法部隊はやつらの隙を狙って魔法をぶち込め!!敵はたった二人だぞ!!」
普段なら恐怖に怯えて逃げるはずの兵士たちも、なんとか陣形を組んで抵抗を試みる。
なにせ、ここは皇室。帝国の心臓部であり、普段から駐屯している兵士もいくらでもあるのだ。仲間の数が勇気を呼び起こした。
そして、少しくらいだが精神操作で恐怖が薄まった軍隊は、戦おうとする。兵士たちの目が次々と赤く光始めた。
そのまま、悪魔を仕留めるための攻撃が放たれる。魔法部隊の様々な属性の魔法、死を恐れない騎士たちの、獣みたいな勢い――――しかし。
「………………………………………………………………………」
カイが一度立ち止まって、力強く腕を振った瞬間に。
彼の動作に倣うように、悪魔の姿をした巨人が腕を振って、目の前の騎士たちを吹き飛ばした。文字通り、吹き飛ばした。
台風のような黒い風が起こって、腕に当たった兵士たちはただちに命を落とす。それにとどまらず、黒い旋風は狂ったように吹き荒れてすべてを飲み込んで行った。
それはもう、黒魔法を超越した何かだった。言い換えれば―――真の、悪魔の力だった。
「なん………だ、あれは……!!」
ゲーリングは驚愕する。自分の主君―――アドルフ皇子は、この事態を前々から予測し、備えていた。
偽物の悪魔たちを倒すための作戦。精神操作で兵士たちの恐怖を殺し、カルツや自分といった優秀な精鋭を作り出して黒魔法を注ぎ、不死身にする。
悪魔の力は半分に分かれているから、数の利点を活かせば一人ずつでも倒せる。
それに、この前の教会で起きた戦いの情報を元に、やつらの能力も分析し尽くしたじゃないか。
自信があったのだ。偽物の悪魔だから。皇子は自分を不死身の体にし、一度死んでいたカルツも復活させ、数百に至る兵士たちに精神操作までかけたじゃないか。
正に、真の悪魔じゃないとできない偉業だから、自分たちが勝つと信じて疑わなかったのだ。でも――――
「…………クロエを」
「ひ、ひっ………!!」
「クロエを、よこせ」
目の前の悪魔は、そんな常識の域を超えていた。自分の仲間が傷ついたその瞬間、ヤツは人間から一気に怪物になった。
疲れているように見えていた少女も、一気に悪魔を召喚してすべてを壊滅させていた。
少女は絶え間なく涙を流して、その怒りを解き放つかのように兵士たちを踏みにじんだ。
いつの間に目の前まで迫った少年を見て、ゲーリングは体を震わせる。本能が叫んだ。
今すぐ、この女をよこして逃げた方がいいんじゃないのか。精神操作がかけられいると言うのに、本能的な恐怖がその思考を可能にさせていた。
「クロエを、よこせ」
しかし、今こいつを開放したらどうせ後で死ぬのではないか。それくらいのことを思う理性は残っていて、ゲーリングは歯を食いしばる。
そうだ、どうせ自分は不死身。また皇子様に復活させてもらえるんだ。そして、この女にかけた呪いは時限爆弾のようなもの。
3時間くらい経てば、この女は呪いで死ぬ。
それをヤツに知らせて、少しでも精神を混乱させれば―――――――
「ぐるぁあああああああああああああああああああ!!」
そこまで計算した瞬間に、彼の後ろから獣の鳴き声が聞こえてくる。カルツだった。
聖剣から放たれる巨大なオーラ。強力な一突きは恐ろしいくらいに真っすぐ、カイの体を貫こうとする。
死の恐怖を忘れ、執念とがめつさだけが残っている狂犬の攻撃。そして、カイは後ろをチラッと見た瞬間に、手を上げて………
「カハッ!?ぐるっ!?!?」
素手で聖剣を掴んでから、もう片方の手でカルツの首を掴んで、地面にねじ込んだ。
そして、暴力が始まった。
「―――――――――――――――」
「あ、あがっ――――――」
ガン!ガン!ガン!ガン!
人を殴っているとは思えないほどの音が鳴り響き、ゲーリングはただただぼうっとするしかなくなる。
地面が激しく揺れて、崩れ始めた。下手したら聖剣で指が切られたかもしれないというのに、その苦痛も恐れも何も感じられないとばかりに、カイはカルツを殴った。
手のひらから血を流してながらも、拳を握りしめてカルツを殴り続けた。赤く光っている目には瞳が見えず、ただの憤怒がすべてを支配していた。
「あ――――――あ、ぁ……あぁ…………」
ゲーリングは思わず、その場で倒れ込みそうになる。目の前のヤツはもはや人間じゃなかった。偽物の悪魔でもなかった。
これは、悪鬼。
これは本物の悪魔で――――自分が信じてきたすべてが崩れ去るような感覚に、彼は襲われていた。
「…………………………………………」
「ひ、ひぃっ……!」
そして、皮膚がむけて白目をむいたカルツの首を、踏みにじりながら。
カイはゆっくり立ち上がってから、言う。
「…………………………………………………クロエ」
手に血を流しながらもなんの痛みも感じないように、静かに言う。
「クロエを、よこせ」
「あ、あぁ………!」
「クロエをよこさなかったら、お前を殺す」
赤い目がもう一度光って、カイはゲーリングに近づきながら言う。
「ズタズタに噛みちぎって殺す。片っ端から切り刻んで殺す。殺す…………殺す」
「ひ、ひいいいいっ!?!?」
「クロエを、よこせ」
ゲーリングにもはや理性など残っていなかった。クロエをよこしたところで何も変わらないというのに―――彼は何も言えなかった。
真の悪魔が目の前にいるから。見たことのない悪霊が、目の前まで迫っているから。
「う……ぁ、あ………」
「…………………………」
「く、くっそぉ……!くっそがぁああああああ!!」
叫びながら、ゲーリングはクロエをかかえていた腕をほどこうとする。
そして、その時。
「何をやっている!!」
ちょうど後ろから飛んできた主君の声を聞いて。
ゲーリングは、びくっと肩を跳ねさせてから振り返った。
「やぁ、偽悪魔」
アドルフ皇子は、冷や汗を一滴流しながら声を絞り出す。
「取引を、しないか?」
その表現がピッタリだと思えるほど、すべてが吹き飛ばされていた。すべてが、かき消されていた。
「クソ、クソ……!!」
帝国の騎士団長、ゲーリングは半分気絶しているクロエを連れて必死に皇室の中に逃げ込む。
ニアの大技で死んだ兵士たちは、帝国軍のほんの一部。ここまで来ればなんとかやつらを追い込んで、袋叩きにできるのではないかと希望を抱いていたのだ。
精神操作をされた兵士たちは、基本的に恐怖を知らないはずだから。また、皇子の黒魔法によってより強化された騎士たちも多いから。
しかし、後ろにいる二人はそのすべての計画を、破壊していた。
「くはっ……!!あがっ、あがががががっ………!!」
「あ…………………ぁ」
精神操作をされてもなお感じてしまう、本能的な恐怖。
すべてが、圧倒的な武力でねじ伏せられていた。凄まじい爆発音と吹き飛ぶ兵士たちの死体が、二人の憤怒を説明している。
悪魔の形相をした、巨人みたいな思念隊。
その巨人の目が光れば、飛び掛かっていた兵士たちは己の剣で腹を切った。
涙を流している少女が拳を握れば、空から隕石のような魔力の塊りが落ちて、辺りのすべてを破滅させた。
正に、地獄。悪魔の力が呼び寄せた地獄の風景が、皇室の中で広がっていた。
「何をやってるんだ、戦え!!騎士たちはできる限り時間を稼いで、魔法部隊はやつらの隙を狙って魔法をぶち込め!!敵はたった二人だぞ!!」
普段なら恐怖に怯えて逃げるはずの兵士たちも、なんとか陣形を組んで抵抗を試みる。
なにせ、ここは皇室。帝国の心臓部であり、普段から駐屯している兵士もいくらでもあるのだ。仲間の数が勇気を呼び起こした。
そして、少しくらいだが精神操作で恐怖が薄まった軍隊は、戦おうとする。兵士たちの目が次々と赤く光始めた。
そのまま、悪魔を仕留めるための攻撃が放たれる。魔法部隊の様々な属性の魔法、死を恐れない騎士たちの、獣みたいな勢い――――しかし。
「………………………………………………………………………」
カイが一度立ち止まって、力強く腕を振った瞬間に。
彼の動作に倣うように、悪魔の姿をした巨人が腕を振って、目の前の騎士たちを吹き飛ばした。文字通り、吹き飛ばした。
台風のような黒い風が起こって、腕に当たった兵士たちはただちに命を落とす。それにとどまらず、黒い旋風は狂ったように吹き荒れてすべてを飲み込んで行った。
それはもう、黒魔法を超越した何かだった。言い換えれば―――真の、悪魔の力だった。
「なん………だ、あれは……!!」
ゲーリングは驚愕する。自分の主君―――アドルフ皇子は、この事態を前々から予測し、備えていた。
偽物の悪魔たちを倒すための作戦。精神操作で兵士たちの恐怖を殺し、カルツや自分といった優秀な精鋭を作り出して黒魔法を注ぎ、不死身にする。
悪魔の力は半分に分かれているから、数の利点を活かせば一人ずつでも倒せる。
それに、この前の教会で起きた戦いの情報を元に、やつらの能力も分析し尽くしたじゃないか。
自信があったのだ。偽物の悪魔だから。皇子は自分を不死身の体にし、一度死んでいたカルツも復活させ、数百に至る兵士たちに精神操作までかけたじゃないか。
正に、真の悪魔じゃないとできない偉業だから、自分たちが勝つと信じて疑わなかったのだ。でも――――
「…………クロエを」
「ひ、ひっ………!!」
「クロエを、よこせ」
目の前の悪魔は、そんな常識の域を超えていた。自分の仲間が傷ついたその瞬間、ヤツは人間から一気に怪物になった。
疲れているように見えていた少女も、一気に悪魔を召喚してすべてを壊滅させていた。
少女は絶え間なく涙を流して、その怒りを解き放つかのように兵士たちを踏みにじんだ。
いつの間に目の前まで迫った少年を見て、ゲーリングは体を震わせる。本能が叫んだ。
今すぐ、この女をよこして逃げた方がいいんじゃないのか。精神操作がかけられいると言うのに、本能的な恐怖がその思考を可能にさせていた。
「クロエを、よこせ」
しかし、今こいつを開放したらどうせ後で死ぬのではないか。それくらいのことを思う理性は残っていて、ゲーリングは歯を食いしばる。
そうだ、どうせ自分は不死身。また皇子様に復活させてもらえるんだ。そして、この女にかけた呪いは時限爆弾のようなもの。
3時間くらい経てば、この女は呪いで死ぬ。
それをヤツに知らせて、少しでも精神を混乱させれば―――――――
「ぐるぁあああああああああああああああああああ!!」
そこまで計算した瞬間に、彼の後ろから獣の鳴き声が聞こえてくる。カルツだった。
聖剣から放たれる巨大なオーラ。強力な一突きは恐ろしいくらいに真っすぐ、カイの体を貫こうとする。
死の恐怖を忘れ、執念とがめつさだけが残っている狂犬の攻撃。そして、カイは後ろをチラッと見た瞬間に、手を上げて………
「カハッ!?ぐるっ!?!?」
素手で聖剣を掴んでから、もう片方の手でカルツの首を掴んで、地面にねじ込んだ。
そして、暴力が始まった。
「―――――――――――――――」
「あ、あがっ――――――」
ガン!ガン!ガン!ガン!
人を殴っているとは思えないほどの音が鳴り響き、ゲーリングはただただぼうっとするしかなくなる。
地面が激しく揺れて、崩れ始めた。下手したら聖剣で指が切られたかもしれないというのに、その苦痛も恐れも何も感じられないとばかりに、カイはカルツを殴った。
手のひらから血を流してながらも、拳を握りしめてカルツを殴り続けた。赤く光っている目には瞳が見えず、ただの憤怒がすべてを支配していた。
「あ――――――あ、ぁ……あぁ…………」
ゲーリングは思わず、その場で倒れ込みそうになる。目の前のヤツはもはや人間じゃなかった。偽物の悪魔でもなかった。
これは、悪鬼。
これは本物の悪魔で――――自分が信じてきたすべてが崩れ去るような感覚に、彼は襲われていた。
「…………………………………………」
「ひ、ひぃっ……!」
そして、皮膚がむけて白目をむいたカルツの首を、踏みにじりながら。
カイはゆっくり立ち上がってから、言う。
「…………………………………………………クロエ」
手に血を流しながらもなんの痛みも感じないように、静かに言う。
「クロエを、よこせ」
「あ、あぁ………!」
「クロエをよこさなかったら、お前を殺す」
赤い目がもう一度光って、カイはゲーリングに近づきながら言う。
「ズタズタに噛みちぎって殺す。片っ端から切り刻んで殺す。殺す…………殺す」
「ひ、ひいいいいっ!?!?」
「クロエを、よこせ」
ゲーリングにもはや理性など残っていなかった。クロエをよこしたところで何も変わらないというのに―――彼は何も言えなかった。
真の悪魔が目の前にいるから。見たことのない悪霊が、目の前まで迫っているから。
「う……ぁ、あ………」
「…………………………」
「く、くっそぉ……!くっそがぁああああああ!!」
叫びながら、ゲーリングはクロエをかかえていた腕をほどこうとする。
そして、その時。
「何をやっている!!」
ちょうど後ろから飛んできた主君の声を聞いて。
ゲーリングは、びくっと肩を跳ねさせてから振り返った。
「やぁ、偽悪魔」
アドルフ皇子は、冷や汗を一滴流しながら声を絞り出す。
「取引を、しないか?」
38
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる