149 / 173
番外編 クルミ
レスター主催パーティー1 つむぎside
しおりを挟む
王宮のパーティーホールまでの廊下を私とクルミと秋で歩く。
ヤノさんは今産休中。 クルミ達より少し後に一人女の子を、そして今また双子を妊娠中だ。
レアットちゃんは最近クロードさんと結婚式を挙げて、今もう妊娠中。
クレアちゃんも三つ子のあとにまた一人産んだ。みーんな糸目ですごく可愛い。
レスターや秋の側近になるためルース君がしごいているし、小さい頃は皆レスター達と混ざってお爺さん先生達に見てもらった。
私の周りはずっとベビーブーム。お爺さん先生達は休む暇もないけど、小さな子竜達はすごく可愛い。
私の例を見て、魔力の強い子に母親を守らせる方法を皆とっている。
ユアンさんのところの長女サラちゃんは女の子なのに魔力が強く、いまや女騎士様のようにヤノさんを守ってる。槍使いらしく、クロードさんとユトミアさんがよく手合わせをしてる。
パーティー会場までの外廊下を三人で歩く。
私達の護衛役の秋だけ軍服で帯刀してる。
だるそうだけど。
————「姫様!!今宵はパーティーに?是非私にエスコートの栄誉を頂けませんか!」
一目で貴族のご令息とわかる青年がクルミの前で頬を染める。おぉ!青春がここに!!!
クリーム色の髪を後ろに流し、装飾の沢山付いたジャケットを着てる。
軍服じゃないから軍部の子ではないのだろう。
なぜかクルミはぼんやりしていて、その隙にご令息はどんどん距離をつめてくる。
今にもクルミの手を取ろうとしたその時——
ダンッッッッッッ!!!っと建物全体が響くような大きな音と振動がして、目の前にクロム君がしゃがんでる。
凄い勢いで飛び降りて来た???
二振りの刀を片手に立てて持ち、靴底と、刀の鞘底が床に叩きつけられた音だと分かる。
えぇ……大理石の床が…………
「秋?どういうことかな?」
ゆっくりと立ち上がったクロム君が秋に向けて言う。
「っ悪意は……!感じられず……」
普段気怠げな秋が真っ青になっている。
話しかけて来たご令息も引き攣った顔をして、どんどん後退りをして、脱兎の如く逃げていった。
「クロム兄さま!!」
クルミがすぐにクロム君に駆け寄って、頭を撫でてもらって嬉しそうにする。
「駄目だろ秋~お前らと同年の男も対象に決まってんだろ。もう俺も学園からいなくなるんだぞ。そんなんで大丈夫かよ」
クロム君の後ろから出て来たレスターもここ数年で大きくなった。子どもらしさが抜けてきて、本当にリヒト様そっっっっくりでビビる。
「数が……多く……」
「まぁ面倒だよな~~~母上は親父がいるしヤノにはユアンがいるけどクルミはな~~~」
レスターが頭の後ろに腕を組みながら言う。
「人員がいる?」
いつもうっすら微笑を浮かべているクロム君の圧がすごい。出会った頃は全くの無表情だったのに……
「っ!いりません!!」
特に怒った様子は見られないのに、秋がタタラを踏む。
「常時結界でもいいぞ秋。俺らの代は数が多い。仕方ねえ」
「………………はい」
「秋、次はないよ?任せる」
「承知しましたっ……!」
ダラダラと冷や汗をかいている秋に、クロム君がにっこりと笑いかけ、秋はなぜか縮みあがっている。
何なの……喧嘩?
ヤノさんは今産休中。 クルミ達より少し後に一人女の子を、そして今また双子を妊娠中だ。
レアットちゃんは最近クロードさんと結婚式を挙げて、今もう妊娠中。
クレアちゃんも三つ子のあとにまた一人産んだ。みーんな糸目ですごく可愛い。
レスターや秋の側近になるためルース君がしごいているし、小さい頃は皆レスター達と混ざってお爺さん先生達に見てもらった。
私の周りはずっとベビーブーム。お爺さん先生達は休む暇もないけど、小さな子竜達はすごく可愛い。
私の例を見て、魔力の強い子に母親を守らせる方法を皆とっている。
ユアンさんのところの長女サラちゃんは女の子なのに魔力が強く、いまや女騎士様のようにヤノさんを守ってる。槍使いらしく、クロードさんとユトミアさんがよく手合わせをしてる。
パーティー会場までの外廊下を三人で歩く。
私達の護衛役の秋だけ軍服で帯刀してる。
だるそうだけど。
————「姫様!!今宵はパーティーに?是非私にエスコートの栄誉を頂けませんか!」
一目で貴族のご令息とわかる青年がクルミの前で頬を染める。おぉ!青春がここに!!!
クリーム色の髪を後ろに流し、装飾の沢山付いたジャケットを着てる。
軍服じゃないから軍部の子ではないのだろう。
なぜかクルミはぼんやりしていて、その隙にご令息はどんどん距離をつめてくる。
今にもクルミの手を取ろうとしたその時——
ダンッッッッッッ!!!っと建物全体が響くような大きな音と振動がして、目の前にクロム君がしゃがんでる。
凄い勢いで飛び降りて来た???
二振りの刀を片手に立てて持ち、靴底と、刀の鞘底が床に叩きつけられた音だと分かる。
えぇ……大理石の床が…………
「秋?どういうことかな?」
ゆっくりと立ち上がったクロム君が秋に向けて言う。
「っ悪意は……!感じられず……」
普段気怠げな秋が真っ青になっている。
話しかけて来たご令息も引き攣った顔をして、どんどん後退りをして、脱兎の如く逃げていった。
「クロム兄さま!!」
クルミがすぐにクロム君に駆け寄って、頭を撫でてもらって嬉しそうにする。
「駄目だろ秋~お前らと同年の男も対象に決まってんだろ。もう俺も学園からいなくなるんだぞ。そんなんで大丈夫かよ」
クロム君の後ろから出て来たレスターもここ数年で大きくなった。子どもらしさが抜けてきて、本当にリヒト様そっっっっくりでビビる。
「数が……多く……」
「まぁ面倒だよな~~~母上は親父がいるしヤノにはユアンがいるけどクルミはな~~~」
レスターが頭の後ろに腕を組みながら言う。
「人員がいる?」
いつもうっすら微笑を浮かべているクロム君の圧がすごい。出会った頃は全くの無表情だったのに……
「っ!いりません!!」
特に怒った様子は見られないのに、秋がタタラを踏む。
「常時結界でもいいぞ秋。俺らの代は数が多い。仕方ねえ」
「………………はい」
「秋、次はないよ?任せる」
「承知しましたっ……!」
ダラダラと冷や汗をかいている秋に、クロム君がにっこりと笑いかけ、秋はなぜか縮みあがっている。
何なの……喧嘩?
2,506
あなたにおすすめの小説
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~
tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。
番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
そして安定のヤンデレさん☆
ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。
別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
君は番じゃ無かったと言われた王宮からの帰り道、本物の番に拾われました
ゆきりん(安室 雪)
恋愛
ココはフラワーテイル王国と言います。確率は少ないけど、番に出会うと匂いで分かると言います。かく言う、私の両親は番だったみたいで、未だに甘い匂いがするって言って、ラブラブです。私もそんな両親みたいになりたいっ!と思っていたのに、私に番宣言した人からは、甘い匂いがしません。しかも、番じゃなかったなんて言い出しました。番婚約破棄?そんなの聞いた事無いわっ!!
打ちひしがれたライムは王宮からの帰り道、本物の番に出会えちゃいます。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi(がっち)
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。
私のことは愛さなくても結構です
ありがとうございました。さようなら
恋愛
サブリナは、聖騎士ジークムントからの婚約の打診の手紙をもらって有頂天になった。
一緒になって喜ぶ父親の姿を見た瞬間に前世の記憶が蘇った。
彼女は、自分が本の世界の中に生まれ変わったことに気がついた。
サブリナは、ジークムントと愛のない結婚をした後に、彼の愛する聖女アルネを嫉妬心の末に殺害しようとする。
いわゆる悪女だった。
サブリナは、ジークムントに首を切り落とされて、彼女の家族は全員死刑となった。
全ての記憶を思い出した後、サブリナは熱を出して寝込んでしまった。
そして、サブリナの妹クラリスが代打としてジークムントの婚約者になってしまう。
主役は、いわゆる悪役の妹です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる