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すごくヤバい特別講師とダンジョンで修行
大氾濫も終わり一息...らしい
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先日の大氾濫で名前を貰った俺、レイヴィン。
あの後、大氾濫はただの残党狩りとなり、特筆すべき点はほぼなかった。
冒険者達は、ある程度大氾濫の群れが減ったところで、打って出て南側の魔物の群れもほぼ殲滅したとのこと。
だが、西と東の群れを率いていた魔族は討伐に成功するも、南側の群れを率いていた魔族には逃亡されたらしい。
目撃者の情報によると、南側の一番多くの魔物を率いていた魔族が、途轍もない力を持っており、「今回の大氾濫を引き起こした魔王だったのではないか?」との噂で、現在森を捜索中らしい。
あ、俺は大氾濫で敵の撹乱や城壁にダメージを与えるような存在を引き付けた功績と、魔石を食べるのを我慢したことで、ポーション代は問題なく返済できた様なので、安心してほしい。
ヒモにはならんぞ、俺は稼げるペットなのだ。
...結局、あの元日本人で俺と同じ転生者である、オーガジェネラルのガジェルの行方も分からずじまいだったのは多少心残りではあるが。
そういや、大氾濫が終わって落ち着いたあと〈本能〉にガジェルの事や神についてだとか聞いてみようとしたけど、全く反応がない。あの時は何故か饒舌だったのに...
また、今回の大氾濫で俺は力不足を痛感した。
ガジェルとやりあった際、ギリギリ俺の方が強かったようだが、奴のすっぽ抜けた大剣をまともに食らってしまい、敵の援軍に俺が殺られていた可能性が高い。
不意打ちで翼にダメージを受けてしまっていたし、逃げ切るのすら難しかっただろう。
それに奴が1人で突っ込んできたから良かったものの、奴らの仲間の軍勢と息を合わせて攻められたら、俺は殺されていた可能性が高い。
もし、そうされていたら俺は敵の気を引いて逃げることだけに専念していただろう。
だが、ガジェルに石や木を投げられたり、魔法で打ち落とされたらゲームオーバーだ。あまりにも綱渡り過ぎる。
終わった後に「ここであぁしてれば。」「あそこはこうすれば良かったか。」と結構後悔してしまっている。
もっと力が欲しいな...
さて、気を取り直して、俺が今何をしているかと言うと、キィナと久しぶりに冒険者活動に勤しんでいる。
内容は大氾濫の残党狩りと、ついでに今回の首謀者である魔王の捜索の依頼だ。
魔王探しはついでで良いらしい、既に彼ら魔族の住みかである魔境に入られていた場合、人間ではほぼ手出しできないかららしい。
また、魔王というのは冒険者チーム1つで勝てるような相手では無いから、見つけたら逃げ帰って報告するだけにして欲しいとのこと。
魔境という名前は俺もついさっき初めて聞いたが、どうやら俺が過去に見かけた魔族の村がある荒れ地、あそこが魔境にあたるらしい。
強い魔力の影響で、普通の人間だと足を踏み入れるだけでも、体に異常をきたしてしまう危険な場所らしい。
更に出現する魔物も強力なものが多いことから食料の調達も困難となれば、鍛えたBランクくらいの冒険者でも長時間の活動は不可能な危険地帯。
また、弱い魔物がそこに住もうとすると、強力な魔力の影響でその地に適応しようと突然変異を繰り返し、全く別の魔物になってしまうこともあるらしい。
...一度ガッツリ立ち寄ってしまったが、俺は大丈夫なのか?
今のところ特に異常はないんだが不安に思ってたら、入り口付近は大したことないらしい。
そういえばあの魔族の村に普通の人間もいたしな。
因みに俺が見かけたのは荒れ地だが、火山だったり雪山だったり、湿地帯だったりと色んなパターンの魔境があり、厳密に魔境と言うのは強力な魔力の影響を受けた変質した土地、とのことらしい。
そして、何故そんなところで魔族は生きて行けるのかと言うと、その地の強力な魔力を自らの糧にできるからなんだとか。
魔族の祖先が、強力な魔力に適応するために突然変異した人間、という説もあったりする、らしい。
え?なんでこんなに詳しく覚えてるかって?キィナが〈まきょうのなりたち〉って絵本を読んでくれたからだ。
流石貴族の家らしく、この世界では高価らしい本が結構あるのよね。
...可愛いイラスト付の絵本だけど、内容は結構真面目で子供に読ませるものじゃないなアレは。
南の方の森でそれなりに魔物を狩り、そろそろ帰ろうかと飛び上がったところで、10匹近いオークの群れと戦う冒険者らしき人陰を発見した。
手助けした方がいいか少し悩んだがキィナによると、手助けのつもりで横から攻撃すると、獲物の横取りと見なされることもあるらしい。
なので様子を見て、手助けが要るか本人に確認するか、危険そうならば助ける方がいいとのことで、取り合えず近づいてみることにする。
...ヤバい、アイツはヤバイ。
全身黒い鎧に身を包み、禍々しい大剣を振り回し一方的にオークを狩っている。
しかも身の丈に近い大剣で、無駄に傷付けることなく、的確に首を切り落としている。
腰には2本の短剣...いや、もはや分厚い鉈だな、そんな感じの物騒なものを装備しており、逃げ出すオークにはそれを投擲し、足をズタズタにしている。
〈本能〉が伝えてくる圧倒的な強さに震える、俺では絶対勝てない。30秒も掛からずに捌かれて鶏肉になれる自信がある。
も、もしかしてアレが魔王...!?
オークを片付けたヤツがこちらを見る、ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!
背中のキィナはヤツの強さの桁が分からないのか、普通に挨拶し始めやがった!殺されるぞ!
ヤツのフルフェイスの兜の奥、黒い眼がこちらを見つめる、に、逃げ...!
こちらを見つめた奴は...
キィナに普通に挨拶を返した。
彼曰く、先程ドリミドールへ訪れたばかりで、冒険者ギルドで俺らと同じ大氾濫の残党狩りを受け、普通に魔物を狩っていただけらしい。
勝手に怯えてごめんなさい。
強い冒険者の先輩に興奮したキィナは、俺らと同じくドリミドールに帰るところだったという彼を捕まえ、俺の背中に乗せて、帰り道に質問攻めにし始めた。
因みに俺の許可なく乗せられた。俺に拒否権なんてなかった。
俺の背中でキィナと黒い鎧の冒険者が話している。
冒険者になる切っ掛けは?あの頃は生きるためにそれしかなかったと、いきなり重いわ。
出身は?不明、元々は奴隷だった、重すぎるわ。
強くなるコツは?ひたすら体を鍛えること。普通...いや、奴隷生活で鍛えられたんだろうな、重いわ。
ランクは?B。嘘つけお前ぇ!?!?ぜってぇS以上だろ!俺と第2王子の白竜とガジェルの野郎が組んだとしても勝てる気がしねぇぞ!
...言い過ぎ?いーや!1匹ずつ瞬殺される未来しか見えないね!本能さんもそう言ってるし、俺もそんな気しかしねぇ!
内心穏やかじゃないまま飛ぶ俺と、その背中で話し合う2人。
キィナは空気とか、話の重さに気がつかずにガンガン話しかけてる。その勢いに黒い鎧の冒険者も少し引いてるみたいだ。
そんな様をみて、つい俺は呟いてしまう。
「キュゥキェッキュキ、キュエィエキュキュキュキェキ...(約:もうほんっとうに、ごめんなさいねうちの子が...)」
ギルドの中で、討伐数や依頼の報告を終え彼と別れる。
あの人は俺に気にすることはないと言ってくれたが、キィナがめっちゃ失礼な質問とかしまくってて、内心土下座したかった。
強さ至上主義の野性的視点だと、一般兵士が王様にタメ口聞いてるレベルの失礼さだ。
まぁ、俺の勝手な価値観だから、本人が良いって言ってくれるのはありがたいが。
ん?あれ?、キィナが通訳してないのに俺の内心の声バレた...?んー...?
そして現在キィナ宅。これから俺はキィナに〈サモン・リターン〉で自分の巣へ送ってもらう。
大氾濫も落ち着いたし、最近は自分の巣で生活しているのだ。
大氾濫後に初めて帰ったときは、めっちゃ荒らされて、魔物の群れに潰されでもしたのか、巣の原型が無くなってしまっていた。
それを泣く泣く修理、ついでに改善することで貧相な犬小屋ならずグリ小屋から、質素な四角い平屋みたいな...所謂豆腐建築へとレベルアップしたのだ。
キィナが俺を帰す前に、「明日から特別講師が学校に来るんだってー。」とか言ってる。
...なんかこれからの展開が、少し予想できる気がしてしまった。
例えると、アニメとかでパンくわえて遅刻遅刻ーって走ってる女主人公が、曲がり角でドンッて人とぶつかって、キャッって転んで、大丈夫かい?ってイケメンが手を取って、はい!(ドキッ!誰だろうこのイケメン!)的なイベントの後に、学校で転校生を紹介しますってなってあのときのイケメン!みたいなやつあるじゃないか?
俺らが今日新たなキャラの濃い人と出会った。そして、唐突な特別講師が来るという話。
つまりは...
どうやら俺らはフラグを立ててしまったのかもしれない、らしい。
多分。
確証はない。
あの後、大氾濫はただの残党狩りとなり、特筆すべき点はほぼなかった。
冒険者達は、ある程度大氾濫の群れが減ったところで、打って出て南側の魔物の群れもほぼ殲滅したとのこと。
だが、西と東の群れを率いていた魔族は討伐に成功するも、南側の群れを率いていた魔族には逃亡されたらしい。
目撃者の情報によると、南側の一番多くの魔物を率いていた魔族が、途轍もない力を持っており、「今回の大氾濫を引き起こした魔王だったのではないか?」との噂で、現在森を捜索中らしい。
あ、俺は大氾濫で敵の撹乱や城壁にダメージを与えるような存在を引き付けた功績と、魔石を食べるのを我慢したことで、ポーション代は問題なく返済できた様なので、安心してほしい。
ヒモにはならんぞ、俺は稼げるペットなのだ。
...結局、あの元日本人で俺と同じ転生者である、オーガジェネラルのガジェルの行方も分からずじまいだったのは多少心残りではあるが。
そういや、大氾濫が終わって落ち着いたあと〈本能〉にガジェルの事や神についてだとか聞いてみようとしたけど、全く反応がない。あの時は何故か饒舌だったのに...
また、今回の大氾濫で俺は力不足を痛感した。
ガジェルとやりあった際、ギリギリ俺の方が強かったようだが、奴のすっぽ抜けた大剣をまともに食らってしまい、敵の援軍に俺が殺られていた可能性が高い。
不意打ちで翼にダメージを受けてしまっていたし、逃げ切るのすら難しかっただろう。
それに奴が1人で突っ込んできたから良かったものの、奴らの仲間の軍勢と息を合わせて攻められたら、俺は殺されていた可能性が高い。
もし、そうされていたら俺は敵の気を引いて逃げることだけに専念していただろう。
だが、ガジェルに石や木を投げられたり、魔法で打ち落とされたらゲームオーバーだ。あまりにも綱渡り過ぎる。
終わった後に「ここであぁしてれば。」「あそこはこうすれば良かったか。」と結構後悔してしまっている。
もっと力が欲しいな...
さて、気を取り直して、俺が今何をしているかと言うと、キィナと久しぶりに冒険者活動に勤しんでいる。
内容は大氾濫の残党狩りと、ついでに今回の首謀者である魔王の捜索の依頼だ。
魔王探しはついでで良いらしい、既に彼ら魔族の住みかである魔境に入られていた場合、人間ではほぼ手出しできないかららしい。
また、魔王というのは冒険者チーム1つで勝てるような相手では無いから、見つけたら逃げ帰って報告するだけにして欲しいとのこと。
魔境という名前は俺もついさっき初めて聞いたが、どうやら俺が過去に見かけた魔族の村がある荒れ地、あそこが魔境にあたるらしい。
強い魔力の影響で、普通の人間だと足を踏み入れるだけでも、体に異常をきたしてしまう危険な場所らしい。
更に出現する魔物も強力なものが多いことから食料の調達も困難となれば、鍛えたBランクくらいの冒険者でも長時間の活動は不可能な危険地帯。
また、弱い魔物がそこに住もうとすると、強力な魔力の影響でその地に適応しようと突然変異を繰り返し、全く別の魔物になってしまうこともあるらしい。
...一度ガッツリ立ち寄ってしまったが、俺は大丈夫なのか?
今のところ特に異常はないんだが不安に思ってたら、入り口付近は大したことないらしい。
そういえばあの魔族の村に普通の人間もいたしな。
因みに俺が見かけたのは荒れ地だが、火山だったり雪山だったり、湿地帯だったりと色んなパターンの魔境があり、厳密に魔境と言うのは強力な魔力の影響を受けた変質した土地、とのことらしい。
そして、何故そんなところで魔族は生きて行けるのかと言うと、その地の強力な魔力を自らの糧にできるからなんだとか。
魔族の祖先が、強力な魔力に適応するために突然変異した人間、という説もあったりする、らしい。
え?なんでこんなに詳しく覚えてるかって?キィナが〈まきょうのなりたち〉って絵本を読んでくれたからだ。
流石貴族の家らしく、この世界では高価らしい本が結構あるのよね。
...可愛いイラスト付の絵本だけど、内容は結構真面目で子供に読ませるものじゃないなアレは。
南の方の森でそれなりに魔物を狩り、そろそろ帰ろうかと飛び上がったところで、10匹近いオークの群れと戦う冒険者らしき人陰を発見した。
手助けした方がいいか少し悩んだがキィナによると、手助けのつもりで横から攻撃すると、獲物の横取りと見なされることもあるらしい。
なので様子を見て、手助けが要るか本人に確認するか、危険そうならば助ける方がいいとのことで、取り合えず近づいてみることにする。
...ヤバい、アイツはヤバイ。
全身黒い鎧に身を包み、禍々しい大剣を振り回し一方的にオークを狩っている。
しかも身の丈に近い大剣で、無駄に傷付けることなく、的確に首を切り落としている。
腰には2本の短剣...いや、もはや分厚い鉈だな、そんな感じの物騒なものを装備しており、逃げ出すオークにはそれを投擲し、足をズタズタにしている。
〈本能〉が伝えてくる圧倒的な強さに震える、俺では絶対勝てない。30秒も掛からずに捌かれて鶏肉になれる自信がある。
も、もしかしてアレが魔王...!?
オークを片付けたヤツがこちらを見る、ヤバイヤバイヤバイヤバイ!!
背中のキィナはヤツの強さの桁が分からないのか、普通に挨拶し始めやがった!殺されるぞ!
ヤツのフルフェイスの兜の奥、黒い眼がこちらを見つめる、に、逃げ...!
こちらを見つめた奴は...
キィナに普通に挨拶を返した。
彼曰く、先程ドリミドールへ訪れたばかりで、冒険者ギルドで俺らと同じ大氾濫の残党狩りを受け、普通に魔物を狩っていただけらしい。
勝手に怯えてごめんなさい。
強い冒険者の先輩に興奮したキィナは、俺らと同じくドリミドールに帰るところだったという彼を捕まえ、俺の背中に乗せて、帰り道に質問攻めにし始めた。
因みに俺の許可なく乗せられた。俺に拒否権なんてなかった。
俺の背中でキィナと黒い鎧の冒険者が話している。
冒険者になる切っ掛けは?あの頃は生きるためにそれしかなかったと、いきなり重いわ。
出身は?不明、元々は奴隷だった、重すぎるわ。
強くなるコツは?ひたすら体を鍛えること。普通...いや、奴隷生活で鍛えられたんだろうな、重いわ。
ランクは?B。嘘つけお前ぇ!?!?ぜってぇS以上だろ!俺と第2王子の白竜とガジェルの野郎が組んだとしても勝てる気がしねぇぞ!
...言い過ぎ?いーや!1匹ずつ瞬殺される未来しか見えないね!本能さんもそう言ってるし、俺もそんな気しかしねぇ!
内心穏やかじゃないまま飛ぶ俺と、その背中で話し合う2人。
キィナは空気とか、話の重さに気がつかずにガンガン話しかけてる。その勢いに黒い鎧の冒険者も少し引いてるみたいだ。
そんな様をみて、つい俺は呟いてしまう。
「キュゥキェッキュキ、キュエィエキュキュキュキェキ...(約:もうほんっとうに、ごめんなさいねうちの子が...)」
ギルドの中で、討伐数や依頼の報告を終え彼と別れる。
あの人は俺に気にすることはないと言ってくれたが、キィナがめっちゃ失礼な質問とかしまくってて、内心土下座したかった。
強さ至上主義の野性的視点だと、一般兵士が王様にタメ口聞いてるレベルの失礼さだ。
まぁ、俺の勝手な価値観だから、本人が良いって言ってくれるのはありがたいが。
ん?あれ?、キィナが通訳してないのに俺の内心の声バレた...?んー...?
そして現在キィナ宅。これから俺はキィナに〈サモン・リターン〉で自分の巣へ送ってもらう。
大氾濫も落ち着いたし、最近は自分の巣で生活しているのだ。
大氾濫後に初めて帰ったときは、めっちゃ荒らされて、魔物の群れに潰されでもしたのか、巣の原型が無くなってしまっていた。
それを泣く泣く修理、ついでに改善することで貧相な犬小屋ならずグリ小屋から、質素な四角い平屋みたいな...所謂豆腐建築へとレベルアップしたのだ。
キィナが俺を帰す前に、「明日から特別講師が学校に来るんだってー。」とか言ってる。
...なんかこれからの展開が、少し予想できる気がしてしまった。
例えると、アニメとかでパンくわえて遅刻遅刻ーって走ってる女主人公が、曲がり角でドンッて人とぶつかって、キャッって転んで、大丈夫かい?ってイケメンが手を取って、はい!(ドキッ!誰だろうこのイケメン!)的なイベントの後に、学校で転校生を紹介しますってなってあのときのイケメン!みたいなやつあるじゃないか?
俺らが今日新たなキャラの濃い人と出会った。そして、唐突な特別講師が来るという話。
つまりは...
どうやら俺らはフラグを立ててしまったのかもしれない、らしい。
多分。
確証はない。
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