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忙しさのその先に
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朝、降りしきる雨によって私たちの通う成華学園は休校となった。
全寮制のこの学園において休校とは?とも思ったが、「教師が来れない」だとか、「そもそも学園が位置する地域に特別警報が出ている」といった理由があるらしく、「校舎への侵入禁止」という意味で"休校"というわけだ。
「校舎への侵入禁止」なのだから、技術の発展した現代においてこの"休校"は単なる"臨時の休日"ではなく、"何かしらの手段を用いた授業日"となっている。
中等部3年の私ももちろん朝から遠隔授業や臨時課題をこなしているわけだが、ここで問題となるのが"授業"という概念の無い世界だ。同じ部屋に住む2人の"妹"はまだ幼等部。学ぶべきものが無いのだから当然"授業"などなく、2人を含めた幼等部は対応策が無いために"臨時の休日"状態となっていた。
そのため今日は朝からテレビを見たり、おもちゃで遊んだりと元気だったのだが、数分前に状況が変わった。
雷が鳴り始めたのだ。不意に光る暗闇と轟音に怯えた幼女たちが私の部屋に助けを求めに来たのが3分前、リモートで数学の授業を受けていた時だった。
いきなり私の画面に飛び込んできた幼女たちに、教師やクラスメイトは一瞬驚きの表情を浮かべていたが、状況を理解するとまた授業が進みだした。教師が離席の許可をくれたので私は一旦妹たちをあやすことにした。
姉の亜美は未だに号泣していて、顔から涙と鼻水が溢れていた。対して妹の佳菜はすすり泣き程度に収まっていたので、タンスからタオルを取り出して亜美を抱き寄せ、背中をさすることで泣き止ませようとした。
その時、部屋に異臭が漂い始めた。2人とも思わぬ休みで遊びに夢中となり用便を忘れていたらしく、仲良く膀胱の限界を迎えたらしい。泣き止みかけていた佳菜もこの気持ち悪さでまた泣き出してしまった。
しかし、まだ年少組になったばかりの2人にとって"おもらし"というのは大きな問題ではない。
年少組における排泄課題というのが「おむつが汚れる前に尿意、便意を伝えられること」であるため、まだ2人にはおむつを穿かせている。
そのおかげで、2人が一回もらしたくらいでは、私の部屋が汚れる心配は無いのだ。
しかし、特に汚れ対策をしているわけではない私のベッドでおむつ交換をするわけにもいかないので、先に大きい方を漏らしてしまっている佳菜を抱いて、隣のリビングにあるベッドへ連れて行った。亜美はまだ泣いていたけど歩いてついてきてくれた。
佳菜のおむつカバーを開けると一瞬で異臭が強まった。
今春から幾度となく見てきた光景だが、未だにこの臭いだけは慣れる兆しが無い。更に今日は少しお腹が緩いようで、便は水っぽくなっていた。これでは泣き喚くのも無理はないだろう。
ベッドの上でぐずる佳菜の股部をしっかりと拭き、ベビーパウダーをはたいてから新しいおむつを付ける。ぐずっている分、いつもより時間が掛かっているから、待たせている亜美に何度か謝りながらの作業となった。
まだ佳菜の機嫌は戻らないが、一旦ベッドから降ろして今度は亜美をベッドの上に寝かせる。待ち時間で涙は引いていたので、佳菜の時よりも幾分かスムーズに交換を終えることができた。
ここまでで私が離籍してから15分。ふとスマホに目をやると、ことの顛末を数学教師から聞かされたという担任から「今日は公欠扱いにしておく」という旨のメールが届いていた。
何とも有難い措置である。悩みの種である雷がまだ収まっていないのだ。
「おねえちゃんがいるから怖くないよ」と言ったのが逆にあだとなったのか、2人とも私の腰を掴んで離さない。これでは昼食を作るにも作れないので、仕方なく私の部屋に連れて行くことにした。
私のベッドに3人で座り、2人の背中をさする。程なくして両側から寝息が聞こえてきたので、仰向きに横たわらせ、毛布をかけてやる。床にも絨毯は敷いているので「あれだけ泣いたら流石に疲れてすぐに寝付くだろう」という私の予想は当たったわけだ。
この隙に昼食を急いで作り、食卓に置いておく。冷蔵庫を確認したら卵が多めだったので、簡単にできるフレンチトーストが今日のメニューだ。
作り終えたのは11時ごろ。すぐに2人を起こしても良かったが、幼等部の給食の時間を考えても若干早いので、寝顔を観察することにした。
寝相は良いようで、寝かしつけてから微動だにしていないように見えた。
まだ雷は鳴っているというのに、気持ち良さそうに寝息を立てる"妹"2人を見ながら、私も少し考え事を始めた。
思えば、「半年」という月日はあっという間に過ぎて行ったと感じる。
"妹"が年少組としてこの学園に"入園"することになったと知らされたのが2月。大変驚いたものだ。
その時まで、私に"妹"なんて「居なかった」のだから。
突然の報告だった。「大学部の学生だった"兄"が養育していた年中児に危害を加えた」と、学校側から告げられ、「退級及び身体変化の措置を取るから養育者にならないか」と打診された時、何を聞かされてれているのか全く理解出来なかった。
その日は大学部の後期期末試験の最終日。1週間の試験を終え、心身共に疲れ切っていた兄、亜希が寮の自室に戻ると、養育していた年中児、奥嶋瑠菜ちゃんがトイレの前で水たまりを作って泣いていたという。
ちなみにその日は土曜日だったために幼等部は昼食までしか無く、兄は昼休みに瑠菜ちゃんを寮に連れ帰り、試験が残り1時間あった兄はそのまま瑠菜ちゃんを留守番させていたようだ。
外出が1時間程度であるため、年中児の瑠菜ちゃんを留守番させたこと自体には問題は無かったが、瑠菜ちゃんも当時年長間近とはいえまだ幼児。迫る尿意に気づいた時にはもう遅く、トイレのドアを開ける寸前で決壊を起こしてしまったというのが、兄が帰る直前の出来事。
普段は温厚な兄も疲弊していれば話は別だったようだ。防犯カメラに収められていたのは、今までに聞いたことの無いほどの怒号と、瑠菜ちゃんのお尻を叩く兄の姿、そして鳴り響く警報音。
程なくして、噴霧されていた催眠ガスを大量に吸った兄と瑠菜ちゃんは共に意識を無くして倒れ、2人とも別の職員に連れて行かれたとのことだった。
当然、兄には面接が行われたが、いくら疲弊していたとはいえ、兄が瑠菜ちゃんに負わせたトラウマは大きく、言葉通り「身を持って知る」という名目での一時退級が告げられたということだった。
担当の職員曰く、これでも情状酌量の余地があったそうだが。
「身を持って知る」と言っても、過度な叱責の恐怖を知るということではなく、「女の子」がどれだけ尿意を我慢し辛いかを知るというのが目的で、そのために"大学部の男子学生"だった亜希は"幼等部の女子園児"である亜美になったのだ。
その感覚を男子大学生である兄が知るには無理があるのではないかと思ったが、どうやら「皮」と呼ばれる特殊な技術を使うことにより、未だに信じられないが兄の体はすべて幼女の小さい体へと変化したのだった。
こうして、私の庇護下に"妹"として登録された亜美に与えられた地位は幼等部年少組。「たまに」で失敗した当時の瑠菜ちゃんよりも1学年下、そしてその後無事に進級したという現在の瑠菜ちゃんよりも2学年下だ。
学園職員の目論見通り、排便は「おむつにおもらし」が当たり前で、排尿はかなり予防してトイレ(というよりおまる)に座らせなければ、「しーしーでる」と言われてから準備しても間に合わない。
困ったのはそれだけでなく、今日雷で泣き喚いたように、「恐怖心」というものが他の年少児より高いのか、あらゆる場面で泣いている姿を見ることが多いのが玉に瑕だ。
ちなみに、"一時退級"とは書いたものの、期間は特に決められておらず、担当の職員からは「とりあえず幼等部卒業までだろう」と言われているため、せっかくなら泣き顔よりも笑い顔をたくさん見せてほしいものだと思う。
そして、もう1人の"妹"佳菜も、実の妹では無かった。つい3ヵ月前までは。
本名を高梨佳菜。元々は私の1学年上の先輩だった人だ。
図書委員として仕事をきっちりこなし、頼れる"いい先輩"だったのだが、どうやら人間関係を上手く構築できない人だったようで、中等部を卒業して1学期、いきなり10学年も落第して幼等部へと転落したという。
関係を築いていたのが私くらいのものだったらしく、私に2人目の養育依頼が舞い込んできたのだった。
当初は15歳の体で部屋に入ってきたので驚いたが、それも一時的なもので、9月が近づいたある日、"高等部の佳菜先輩"は"幼等部年長組の佳菜ちゃん"に変わった。
それでも、全てを制限された亜美とは違い、頭には皮が被せられず、童顔になる手術が施されただけだったため、会話などは問題なくできていたのだが、皮を着させられる少し前から幼児退行の症状が現れ始め、定期的に亜美よりも私に甘える日があった。
そして幼等部初日、極度の緊張状態に体が耐えられず失禁。教師とも話し合った結果亜美と同じ年少組に移籍となった。
佳菜の幼児退行はこれを機にエスカレートし、泣き虫な亜美につられて号泣してはその度に私や保育士を困らせる子になってしまった。クラスの他の子どもたちにも妹扱いされ、最近の"れんらくちょう"には「一番下のクラスに落第させることも検討している」と書かれていた。
こんな手の掛かる2人を養育していて一番考えることは不思議なもので、「幸せ」というのが真っ先に来る。
自分の勉強だけでも手一杯でキツイと思っていたのに、今では2人の幼女を育てているのにも関わらず何故か幸福感が勝っている。やはり子どもには「忙しさ」を越えて幸せにしてくれる魅力があるのかもしれない。
さて、そろそろ雷も落ち着いてきたから、この「幸福の源」を元気にさせようかな。
全寮制のこの学園において休校とは?とも思ったが、「教師が来れない」だとか、「そもそも学園が位置する地域に特別警報が出ている」といった理由があるらしく、「校舎への侵入禁止」という意味で"休校"というわけだ。
「校舎への侵入禁止」なのだから、技術の発展した現代においてこの"休校"は単なる"臨時の休日"ではなく、"何かしらの手段を用いた授業日"となっている。
中等部3年の私ももちろん朝から遠隔授業や臨時課題をこなしているわけだが、ここで問題となるのが"授業"という概念の無い世界だ。同じ部屋に住む2人の"妹"はまだ幼等部。学ぶべきものが無いのだから当然"授業"などなく、2人を含めた幼等部は対応策が無いために"臨時の休日"状態となっていた。
そのため今日は朝からテレビを見たり、おもちゃで遊んだりと元気だったのだが、数分前に状況が変わった。
雷が鳴り始めたのだ。不意に光る暗闇と轟音に怯えた幼女たちが私の部屋に助けを求めに来たのが3分前、リモートで数学の授業を受けていた時だった。
いきなり私の画面に飛び込んできた幼女たちに、教師やクラスメイトは一瞬驚きの表情を浮かべていたが、状況を理解するとまた授業が進みだした。教師が離席の許可をくれたので私は一旦妹たちをあやすことにした。
姉の亜美は未だに号泣していて、顔から涙と鼻水が溢れていた。対して妹の佳菜はすすり泣き程度に収まっていたので、タンスからタオルを取り出して亜美を抱き寄せ、背中をさすることで泣き止ませようとした。
その時、部屋に異臭が漂い始めた。2人とも思わぬ休みで遊びに夢中となり用便を忘れていたらしく、仲良く膀胱の限界を迎えたらしい。泣き止みかけていた佳菜もこの気持ち悪さでまた泣き出してしまった。
しかし、まだ年少組になったばかりの2人にとって"おもらし"というのは大きな問題ではない。
年少組における排泄課題というのが「おむつが汚れる前に尿意、便意を伝えられること」であるため、まだ2人にはおむつを穿かせている。
そのおかげで、2人が一回もらしたくらいでは、私の部屋が汚れる心配は無いのだ。
しかし、特に汚れ対策をしているわけではない私のベッドでおむつ交換をするわけにもいかないので、先に大きい方を漏らしてしまっている佳菜を抱いて、隣のリビングにあるベッドへ連れて行った。亜美はまだ泣いていたけど歩いてついてきてくれた。
佳菜のおむつカバーを開けると一瞬で異臭が強まった。
今春から幾度となく見てきた光景だが、未だにこの臭いだけは慣れる兆しが無い。更に今日は少しお腹が緩いようで、便は水っぽくなっていた。これでは泣き喚くのも無理はないだろう。
ベッドの上でぐずる佳菜の股部をしっかりと拭き、ベビーパウダーをはたいてから新しいおむつを付ける。ぐずっている分、いつもより時間が掛かっているから、待たせている亜美に何度か謝りながらの作業となった。
まだ佳菜の機嫌は戻らないが、一旦ベッドから降ろして今度は亜美をベッドの上に寝かせる。待ち時間で涙は引いていたので、佳菜の時よりも幾分かスムーズに交換を終えることができた。
ここまでで私が離籍してから15分。ふとスマホに目をやると、ことの顛末を数学教師から聞かされたという担任から「今日は公欠扱いにしておく」という旨のメールが届いていた。
何とも有難い措置である。悩みの種である雷がまだ収まっていないのだ。
「おねえちゃんがいるから怖くないよ」と言ったのが逆にあだとなったのか、2人とも私の腰を掴んで離さない。これでは昼食を作るにも作れないので、仕方なく私の部屋に連れて行くことにした。
私のベッドに3人で座り、2人の背中をさする。程なくして両側から寝息が聞こえてきたので、仰向きに横たわらせ、毛布をかけてやる。床にも絨毯は敷いているので「あれだけ泣いたら流石に疲れてすぐに寝付くだろう」という私の予想は当たったわけだ。
この隙に昼食を急いで作り、食卓に置いておく。冷蔵庫を確認したら卵が多めだったので、簡単にできるフレンチトーストが今日のメニューだ。
作り終えたのは11時ごろ。すぐに2人を起こしても良かったが、幼等部の給食の時間を考えても若干早いので、寝顔を観察することにした。
寝相は良いようで、寝かしつけてから微動だにしていないように見えた。
まだ雷は鳴っているというのに、気持ち良さそうに寝息を立てる"妹"2人を見ながら、私も少し考え事を始めた。
思えば、「半年」という月日はあっという間に過ぎて行ったと感じる。
"妹"が年少組としてこの学園に"入園"することになったと知らされたのが2月。大変驚いたものだ。
その時まで、私に"妹"なんて「居なかった」のだから。
突然の報告だった。「大学部の学生だった"兄"が養育していた年中児に危害を加えた」と、学校側から告げられ、「退級及び身体変化の措置を取るから養育者にならないか」と打診された時、何を聞かされてれているのか全く理解出来なかった。
その日は大学部の後期期末試験の最終日。1週間の試験を終え、心身共に疲れ切っていた兄、亜希が寮の自室に戻ると、養育していた年中児、奥嶋瑠菜ちゃんがトイレの前で水たまりを作って泣いていたという。
ちなみにその日は土曜日だったために幼等部は昼食までしか無く、兄は昼休みに瑠菜ちゃんを寮に連れ帰り、試験が残り1時間あった兄はそのまま瑠菜ちゃんを留守番させていたようだ。
外出が1時間程度であるため、年中児の瑠菜ちゃんを留守番させたこと自体には問題は無かったが、瑠菜ちゃんも当時年長間近とはいえまだ幼児。迫る尿意に気づいた時にはもう遅く、トイレのドアを開ける寸前で決壊を起こしてしまったというのが、兄が帰る直前の出来事。
普段は温厚な兄も疲弊していれば話は別だったようだ。防犯カメラに収められていたのは、今までに聞いたことの無いほどの怒号と、瑠菜ちゃんのお尻を叩く兄の姿、そして鳴り響く警報音。
程なくして、噴霧されていた催眠ガスを大量に吸った兄と瑠菜ちゃんは共に意識を無くして倒れ、2人とも別の職員に連れて行かれたとのことだった。
当然、兄には面接が行われたが、いくら疲弊していたとはいえ、兄が瑠菜ちゃんに負わせたトラウマは大きく、言葉通り「身を持って知る」という名目での一時退級が告げられたということだった。
担当の職員曰く、これでも情状酌量の余地があったそうだが。
「身を持って知る」と言っても、過度な叱責の恐怖を知るということではなく、「女の子」がどれだけ尿意を我慢し辛いかを知るというのが目的で、そのために"大学部の男子学生"だった亜希は"幼等部の女子園児"である亜美になったのだ。
その感覚を男子大学生である兄が知るには無理があるのではないかと思ったが、どうやら「皮」と呼ばれる特殊な技術を使うことにより、未だに信じられないが兄の体はすべて幼女の小さい体へと変化したのだった。
こうして、私の庇護下に"妹"として登録された亜美に与えられた地位は幼等部年少組。「たまに」で失敗した当時の瑠菜ちゃんよりも1学年下、そしてその後無事に進級したという現在の瑠菜ちゃんよりも2学年下だ。
学園職員の目論見通り、排便は「おむつにおもらし」が当たり前で、排尿はかなり予防してトイレ(というよりおまる)に座らせなければ、「しーしーでる」と言われてから準備しても間に合わない。
困ったのはそれだけでなく、今日雷で泣き喚いたように、「恐怖心」というものが他の年少児より高いのか、あらゆる場面で泣いている姿を見ることが多いのが玉に瑕だ。
ちなみに、"一時退級"とは書いたものの、期間は特に決められておらず、担当の職員からは「とりあえず幼等部卒業までだろう」と言われているため、せっかくなら泣き顔よりも笑い顔をたくさん見せてほしいものだと思う。
そして、もう1人の"妹"佳菜も、実の妹では無かった。つい3ヵ月前までは。
本名を高梨佳菜。元々は私の1学年上の先輩だった人だ。
図書委員として仕事をきっちりこなし、頼れる"いい先輩"だったのだが、どうやら人間関係を上手く構築できない人だったようで、中等部を卒業して1学期、いきなり10学年も落第して幼等部へと転落したという。
関係を築いていたのが私くらいのものだったらしく、私に2人目の養育依頼が舞い込んできたのだった。
当初は15歳の体で部屋に入ってきたので驚いたが、それも一時的なもので、9月が近づいたある日、"高等部の佳菜先輩"は"幼等部年長組の佳菜ちゃん"に変わった。
それでも、全てを制限された亜美とは違い、頭には皮が被せられず、童顔になる手術が施されただけだったため、会話などは問題なくできていたのだが、皮を着させられる少し前から幼児退行の症状が現れ始め、定期的に亜美よりも私に甘える日があった。
そして幼等部初日、極度の緊張状態に体が耐えられず失禁。教師とも話し合った結果亜美と同じ年少組に移籍となった。
佳菜の幼児退行はこれを機にエスカレートし、泣き虫な亜美につられて号泣してはその度に私や保育士を困らせる子になってしまった。クラスの他の子どもたちにも妹扱いされ、最近の"れんらくちょう"には「一番下のクラスに落第させることも検討している」と書かれていた。
こんな手の掛かる2人を養育していて一番考えることは不思議なもので、「幸せ」というのが真っ先に来る。
自分の勉強だけでも手一杯でキツイと思っていたのに、今では2人の幼女を育てているのにも関わらず何故か幸福感が勝っている。やはり子どもには「忙しさ」を越えて幸せにしてくれる魅力があるのかもしれない。
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