バトロワゲーヲタの異世界無双物語

Saeko

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第四章 大規模討伐と彼等との再会

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車内の座り心地の良いソファに横になって寝ていたので、馬車がルードリッヒさんのお屋敷に着いた事に気付かなかった。

「おい、のぞむ!とっとと起きろ!」
カールソンさんの大声で飛び起きた僕は、
「お!おはようございますッ!!」
「おはようじゃねぇ!とっとと起きて馬車を降りるんだ。」
と手を掴まれ、カールソンさんに引き摺られる様にして馬車から降りた。

馬車を降りた僕は、「うわぁ~!」と言ってその場に立ち止まってしまった。何故なら、僕の目の前にある建物の凄さに驚いてしまったからだ。
目の前のそれは、写真やテレビでしか見た事がない、パリのヴェルサイユ宮殿とかイギリス王室のバッキンガム宮殿とかみたいな馬鹿でかい……いや、超絶立派な建物だった。
「城か?」
思わずそう呟くと、
「公爵家のお屋敷なんて、何処もこんなものだ。それより早く行くぞ。ルードリッヒ様が中でお待ちだからな。」
と言ってさっさと歩き始めるカールソンさんの後を、僕は小走りで続いた。


「お待ちしておりました、のぞむ様。ルードリッヒ様は此方でございます。」
そう言ってエントランスホールで待っていた燕尾服の男性が、僕達に向かってうやうやしくお辞儀をしてくれた。多分執事とかいう立場の人だろう。
「おかえりなさいませ、旦那様」
とか言われてるのかな?ルードリッヒさんも。じゃ、メイドさん達とかからは
「おかえりなさいませ、ご主人様♪」
て感じかな?
でも流石に
「萌え萌えキュン🎵」
て言いながら、ケチャップでオムライスにハートを描くとか…………ま、しないだろうけど。と要らない想像を勝手にしていたら、
「お前……一人でニヤニヤしてて、気持ち悪いぞ。」
とカールソンさんから言われてしまった。
"気持ち悪い”久しぶりに言われたな……言われ慣れている言葉だけど、ちょっと凹んで俯いてしまった為、僕の目の前を歩いていた執事さんが止まったのに気づかず、彼の背中に突進してしまった。
「ぶッ!」
「お前……何やってんだよ。」
「大丈夫でいらっしゃいますか?のぞむさま」
二人から心配され、僕は執事さんの背中にぶつけ、赤くなっているであろう鼻の頭を擦りながら、小さく「大丈夫です。」と答えた。

「ルードリッヒ様。のぞむ様がお着きです。」
執事さんが扉の向こうにいる人物に向かいそう言うと、
「そうか。入ってくれ、のぞむ。カールソンも一緒にな。」
とルードリッヒさんと思しき声が聞こえてきた。
「では、ごゆっくり。私は、お茶を用意して参ります。」
重厚な扉のノブを片手で持ち、扉を開けた状態にしたままそう言った執事さんに、
「あ、ありがとうございます。」
とお礼を言い部屋の中に入った僕は、本日二度目の驚愕の声を上げてしまった。
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