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第四章 大規模討伐と彼等との再会
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僕が驚いた事。それは先ず、通された部屋がめちゃくちゃ豪華だった事だ。
広さは天井からぶら下がってるのは、頭の上に落ちてきたらひとたまりもないだろう、光を反射させキラキラと光る大きなシャンデリア。
大きく立派な暖炉。その上に飾られていのは、写真ではないか?と見粉う程精巧に描かれた大きな風景画。
掃除が大変だろうなと思える、複雑な幾何学模様を作り出している飾り窓や、型落ちしたら二度と同じ物は手に入らないであろうお洒落な壁紙。
部屋に置いてある調度品は、最高級品だと僕の鑑定スキルが示している。それらの中には、当然ながら僕の目の前にあるソファセットも含まれる。
一人用ソファが二脚、二人用のソファも二脚と、四人がけソファ一脚が低い猫足テーブルの周りをグルっと一周する様に置かれている。
そしてそのセットに、まるで絵画の様に収まっているのが、ルードリッヒさんミランダさん兄妹だ。
二人は魔獣狩りの時とは比べ物にならないくらい上等な貴族らしい服を身にまとっている。
だからと言って、それは嫌味を感じるものでは全くなく、ただただ二人は"高貴な人”なんだなと素直に感じられる服装だ。
そんな事を思っていた僕に、
「お前はいつまでそこにつっ立ってるつもりだ?早く座れ。」
と相変わらずぶっきらぼうに言うカールソンさんを見ると、彼もいつもの服とは違い、騎士服と呼ばれるものであろう軍服っぽい服を着ていた。
「御三方とも普段と違い過ぎて……。」
と言うと、
「何を仰っていらっしゃいますの?のぞむ君もいつもと違っていらっしゃいますのに。」
と、二人がけのソファに優雅に座っているミランダさんが楽しそうに笑う。すると、
「そうだな。確かにのぞむもいつもと違うよ。見違える程にね。」
一人がけ用のソファに座るルードリッヒさんが、長い足を組み替えながら、僕に座るよう促した。
促されるまま四人がけのソファに腰掛けると、座り心地の良いそれの中に僕の腰は沈み込んだ。
僕が座った事を確認したルードリッヒさんは、カールソンさんにも着席を促し、全員が座ったところで、徐に話し始めた。
因みに、カールソンさんの左側にミランダさん。ミランダさんの向かいに僕。僕の右隣りにカールソンさんが座っている状態だ。ま、別に、どうでもいい情報かもなんだけど……。
「のぞむに屋敷に来てもらった理由……。まぁ、言わなくても分かると思うけど……。」
言うルードリッヒさんの言葉を受け、
「世間を騒がせている例の話ですよね?」
と確認すると、「そうだ。」と言いながら頷くルードリッヒさん。
「でもルードリッヒさん。僕とケイドル爺さんは、今日、依頼を受けた全ての冒険者さん達の武器の強化や付与を終わらせて、引き渡したんですよ。それに、ギルドからの招集日は、明日の筈でしたよね?」
と言うと、
「あぁそうだよ、のぼる。でも……ちょっとした問題が生じたんだ。」
ちょっとした問題……。僕はルードリッヒさんが言う"問題”が一体何なのか?皆目見当もつかず、首を傾げるばかりだった。
そんな僕の様子を見ていたミランダさんが、
「これをご覧になって?のぼる君。」
そう言って、僕に手紙を差し出してきたんだ。
「拝見しても?」
「えぇ。宜しくてよ。」
ミランダさんの了承を得た僕は、徐にその手紙を読み出した。
その内容に、僕は本日三度目の驚愕の声を出してしまったんた
広さは天井からぶら下がってるのは、頭の上に落ちてきたらひとたまりもないだろう、光を反射させキラキラと光る大きなシャンデリア。
大きく立派な暖炉。その上に飾られていのは、写真ではないか?と見粉う程精巧に描かれた大きな風景画。
掃除が大変だろうなと思える、複雑な幾何学模様を作り出している飾り窓や、型落ちしたら二度と同じ物は手に入らないであろうお洒落な壁紙。
部屋に置いてある調度品は、最高級品だと僕の鑑定スキルが示している。それらの中には、当然ながら僕の目の前にあるソファセットも含まれる。
一人用ソファが二脚、二人用のソファも二脚と、四人がけソファ一脚が低い猫足テーブルの周りをグルっと一周する様に置かれている。
そしてそのセットに、まるで絵画の様に収まっているのが、ルードリッヒさんミランダさん兄妹だ。
二人は魔獣狩りの時とは比べ物にならないくらい上等な貴族らしい服を身にまとっている。
だからと言って、それは嫌味を感じるものでは全くなく、ただただ二人は"高貴な人”なんだなと素直に感じられる服装だ。
そんな事を思っていた僕に、
「お前はいつまでそこにつっ立ってるつもりだ?早く座れ。」
と相変わらずぶっきらぼうに言うカールソンさんを見ると、彼もいつもの服とは違い、騎士服と呼ばれるものであろう軍服っぽい服を着ていた。
「御三方とも普段と違い過ぎて……。」
と言うと、
「何を仰っていらっしゃいますの?のぞむ君もいつもと違っていらっしゃいますのに。」
と、二人がけのソファに優雅に座っているミランダさんが楽しそうに笑う。すると、
「そうだな。確かにのぞむもいつもと違うよ。見違える程にね。」
一人がけ用のソファに座るルードリッヒさんが、長い足を組み替えながら、僕に座るよう促した。
促されるまま四人がけのソファに腰掛けると、座り心地の良いそれの中に僕の腰は沈み込んだ。
僕が座った事を確認したルードリッヒさんは、カールソンさんにも着席を促し、全員が座ったところで、徐に話し始めた。
因みに、カールソンさんの左側にミランダさん。ミランダさんの向かいに僕。僕の右隣りにカールソンさんが座っている状態だ。ま、別に、どうでもいい情報かもなんだけど……。
「のぞむに屋敷に来てもらった理由……。まぁ、言わなくても分かると思うけど……。」
言うルードリッヒさんの言葉を受け、
「世間を騒がせている例の話ですよね?」
と確認すると、「そうだ。」と言いながら頷くルードリッヒさん。
「でもルードリッヒさん。僕とケイドル爺さんは、今日、依頼を受けた全ての冒険者さん達の武器の強化や付与を終わらせて、引き渡したんですよ。それに、ギルドからの招集日は、明日の筈でしたよね?」
と言うと、
「あぁそうだよ、のぼる。でも……ちょっとした問題が生じたんだ。」
ちょっとした問題……。僕はルードリッヒさんが言う"問題”が一体何なのか?皆目見当もつかず、首を傾げるばかりだった。
そんな僕の様子を見ていたミランダさんが、
「これをご覧になって?のぼる君。」
そう言って、僕に手紙を差し出してきたんだ。
「拝見しても?」
「えぇ。宜しくてよ。」
ミランダさんの了承を得た僕は、徐にその手紙を読み出した。
その内容に、僕は本日三度目の驚愕の声を出してしまったんた
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