86 / 130
第七章 ヲタは領域を制す(王の依頼と煩い奴等編)
2
しおりを挟む
「僕が領域封印に同行する……ですか?王様?失礼ですが、正気ですか?」
とさっきは食い気味に、今度は王の正気を疑うかのような発言をしたが、まぁ僕は異世界人なんだし、不敬とか言われても何とも思わない。ていうか、こっちからしたら、不敬を最初にして来たのは王様sideなんだから、今更とやかく言われる筋合いは無いだろう(とまぁ、結構無理矢理に言い切ってみた感じは否めないけども)。
「余は正気であるぞ、のぞむ殿。先の大規模討伐でのそなたの働きは素晴らしいものであった。余はそなたのあの働きを買ったのだ、のぞむ殿。そなたは、ルードリッヒやミランダ、それからカールソンにも引けを取らない程の手腕と豪胆さを見せてくれた。誠、見事であった。何より狙撃の腕前であるな。あれは誠に、舌を巻く程のものであった。余は、感服したのだ。だからこそ、のぞむ殿に頼みたい。どうか領域を封印し、この国、サーバイーバール王国を魔獣から護ってはくれぬか。」
と懇願された。が、僕にはどうにも腑に落ちない点があった。
「えと……、僕に、発言をお許し下さいますか?王様。」
「ん?あぁ、許そう。して、なんだね?のぞむ殿。」
「えと……。僕は、ルードリッヒさんやミランダさん、それからカールソンさんが『やる!』と言えば……そして僕も連れて行くと言えば、僕は彼等について行きます。ですが、王宮には、王宮騎士団も居れば勇者達も居ますよね?彼等は封印には行かないんですか?っていうか……、領域は危険な場所なんですよね?であるなら、何故僕達を行かすんですか?ルードリッヒさんとミランダさんは、王様の子供なんでしょ?親なら子供を危険に晒そうとは思わないんじゃないですか?」
と、僕は王に対し、立て続けに─いや、矢継ぎ早に質問を投げつけた。
これにはルードリッヒさんもカールソンさんも驚いた顔をしていた。が、僕としては、至極当然な事を言ったと思うんだ。
だって、人の親なら、自分の大切な子供を、敢えて危険に晒すなんて出来やしないし、しないものだろ?
何より、僕達異世界人をこの世界に召喚した理由よ。魔力持ちの異世界人に封印させる為に召喚したんじゃなかったっけ?勇達は、その為に訓練してきたんじゃなかった?
なのに、魔力無しという理由で僕を城から追い出したのに、"僕の銃の腕前が見事だった。だから封印に行ってくれ”とか……、王様とはいえ自己中過ぎない?て思ったんだ。
だから再度問うた。
「勇達は?勇達は、僕達が封印をする事を知ってるんですか?納得してるんですか?」
と。
とさっきは食い気味に、今度は王の正気を疑うかのような発言をしたが、まぁ僕は異世界人なんだし、不敬とか言われても何とも思わない。ていうか、こっちからしたら、不敬を最初にして来たのは王様sideなんだから、今更とやかく言われる筋合いは無いだろう(とまぁ、結構無理矢理に言い切ってみた感じは否めないけども)。
「余は正気であるぞ、のぞむ殿。先の大規模討伐でのそなたの働きは素晴らしいものであった。余はそなたのあの働きを買ったのだ、のぞむ殿。そなたは、ルードリッヒやミランダ、それからカールソンにも引けを取らない程の手腕と豪胆さを見せてくれた。誠、見事であった。何より狙撃の腕前であるな。あれは誠に、舌を巻く程のものであった。余は、感服したのだ。だからこそ、のぞむ殿に頼みたい。どうか領域を封印し、この国、サーバイーバール王国を魔獣から護ってはくれぬか。」
と懇願された。が、僕にはどうにも腑に落ちない点があった。
「えと……、僕に、発言をお許し下さいますか?王様。」
「ん?あぁ、許そう。して、なんだね?のぞむ殿。」
「えと……。僕は、ルードリッヒさんやミランダさん、それからカールソンさんが『やる!』と言えば……そして僕も連れて行くと言えば、僕は彼等について行きます。ですが、王宮には、王宮騎士団も居れば勇者達も居ますよね?彼等は封印には行かないんですか?っていうか……、領域は危険な場所なんですよね?であるなら、何故僕達を行かすんですか?ルードリッヒさんとミランダさんは、王様の子供なんでしょ?親なら子供を危険に晒そうとは思わないんじゃないですか?」
と、僕は王に対し、立て続けに─いや、矢継ぎ早に質問を投げつけた。
これにはルードリッヒさんもカールソンさんも驚いた顔をしていた。が、僕としては、至極当然な事を言ったと思うんだ。
だって、人の親なら、自分の大切な子供を、敢えて危険に晒すなんて出来やしないし、しないものだろ?
何より、僕達異世界人をこの世界に召喚した理由よ。魔力持ちの異世界人に封印させる為に召喚したんじゃなかったっけ?勇達は、その為に訓練してきたんじゃなかった?
なのに、魔力無しという理由で僕を城から追い出したのに、"僕の銃の腕前が見事だった。だから封印に行ってくれ”とか……、王様とはいえ自己中過ぎない?て思ったんだ。
だから再度問うた。
「勇達は?勇達は、僕達が封印をする事を知ってるんですか?納得してるんですか?」
と。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
狼になっちゃった!
家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで?
色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!?
……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう?
これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる