93 / 120
第八章 王との謁見(相応しいのは誰だ?直接対決編)
1
しおりを挟む
ミランダさんが提案してくれた案。それは……
「両者構え!…………始め!!」
の合図と共に、僕は、正面から少し右にずれる。そして勇が持つ剣のグリップ部分に、早撃ちで二発の弾丸を撃ち込んだ。
するといとも簡単に、勇の手から剣が離れ飛んでいく。
勇は驚き、直ぐに剣を取りに走ろうとするも、僕もすかさず、飛んでいった剣へ向かい猛ダッシュする。同時に走りながら魔銃をホルダーに入れ、短剣に持ち替え、目的地に勇より早く到着すると、勇が剣を拾う前にそれを遠くへ蹴り飛ばした。
「あ!」
と剣を蹴り飛ばされた勇は、
「てめぇ!何しやがる!」
と言って、怒りの表情で僕の胸ぐらを掴もうとするも、僕はその手を素早く払い除け、強烈な膝蹴りを一発、勇の腹にお見舞した。
防御の体勢を取る間もなく僕に蹴られた勇は、
「カハッ!」
と呻くと、痛みのせいか?その場に蹲ってしまった。
すると、それを見ていた賢と昴が
「勇!大丈夫か?」
「渡瀬!卑怯だぞ!!」
離れた場所で文句を言っている。
僕はそんな彼等に向かい、
「弱い犬はよく吠えるって本当なんだな。」
と言うと、”Come on”という意味のジェスチャーをして、二人を挑発してやったんだ。
そう、今までの一連の戦いは、全てミランダさんの提案どおりなんだ。
弾丸で勇の武器を飛ばし、その武器を蹴り飛ばして勇から離す。
すると相手は素手で向かって来るだろうから、それを躱して素手で攻撃をし、それを制圧する。
『素手で勇者様を倒したのなら、のぞむ君も納得出来ますでしょ?』
と言ったミランダさんの言葉どおりにした事で、僕の中のもやもやが無くなり、逆に思いっきり勇と対決出来た気がする。
ま、賢と昴が黙ってないとは思ってたけど、案の定文句言ってきたよね。
っていうか"卑怯”て……。
僕の戦い方が卑怯って言うんなら、元の世界で僕を袋叩きにしたお前達はどうなんだ?てならないのかな。
おっと!賢と昴が何か呪文を唱えてるな。
「ルードリッヒさん、カールソンさん!僕だけで大丈夫です。お二人は手出し無用です!」
と、賢と昴が魔法の呪文─あとで聞いたけど、呪文じゃなくて詠唱っていうんだそうだ─を唱え始めた。
彼等の様子を見たルードリッヒさんとカールソンさんが詠唱を止めさせようと動いたのを見た僕は、お二人を止め
「一人で大丈夫です。」
と言ったんだ。
「田代君、中山君。呪文なんかしてる暇なんて無いよ!」
と言うやいなや、地面を蹴って二人がいる場所迄走り、一気に間合いを詰めた。
そして拳を握ると、賢と昴の腹に一発ずつ正拳突きをお見舞いしてやったんだ。
「両者構え!…………始め!!」
の合図と共に、僕は、正面から少し右にずれる。そして勇が持つ剣のグリップ部分に、早撃ちで二発の弾丸を撃ち込んだ。
するといとも簡単に、勇の手から剣が離れ飛んでいく。
勇は驚き、直ぐに剣を取りに走ろうとするも、僕もすかさず、飛んでいった剣へ向かい猛ダッシュする。同時に走りながら魔銃をホルダーに入れ、短剣に持ち替え、目的地に勇より早く到着すると、勇が剣を拾う前にそれを遠くへ蹴り飛ばした。
「あ!」
と剣を蹴り飛ばされた勇は、
「てめぇ!何しやがる!」
と言って、怒りの表情で僕の胸ぐらを掴もうとするも、僕はその手を素早く払い除け、強烈な膝蹴りを一発、勇の腹にお見舞した。
防御の体勢を取る間もなく僕に蹴られた勇は、
「カハッ!」
と呻くと、痛みのせいか?その場に蹲ってしまった。
すると、それを見ていた賢と昴が
「勇!大丈夫か?」
「渡瀬!卑怯だぞ!!」
離れた場所で文句を言っている。
僕はそんな彼等に向かい、
「弱い犬はよく吠えるって本当なんだな。」
と言うと、”Come on”という意味のジェスチャーをして、二人を挑発してやったんだ。
そう、今までの一連の戦いは、全てミランダさんの提案どおりなんだ。
弾丸で勇の武器を飛ばし、その武器を蹴り飛ばして勇から離す。
すると相手は素手で向かって来るだろうから、それを躱して素手で攻撃をし、それを制圧する。
『素手で勇者様を倒したのなら、のぞむ君も納得出来ますでしょ?』
と言ったミランダさんの言葉どおりにした事で、僕の中のもやもやが無くなり、逆に思いっきり勇と対決出来た気がする。
ま、賢と昴が黙ってないとは思ってたけど、案の定文句言ってきたよね。
っていうか"卑怯”て……。
僕の戦い方が卑怯って言うんなら、元の世界で僕を袋叩きにしたお前達はどうなんだ?てならないのかな。
おっと!賢と昴が何か呪文を唱えてるな。
「ルードリッヒさん、カールソンさん!僕だけで大丈夫です。お二人は手出し無用です!」
と、賢と昴が魔法の呪文─あとで聞いたけど、呪文じゃなくて詠唱っていうんだそうだ─を唱え始めた。
彼等の様子を見たルードリッヒさんとカールソンさんが詠唱を止めさせようと動いたのを見た僕は、お二人を止め
「一人で大丈夫です。」
と言ったんだ。
「田代君、中山君。呪文なんかしてる暇なんて無いよ!」
と言うやいなや、地面を蹴って二人がいる場所迄走り、一気に間合いを詰めた。
そして拳を握ると、賢と昴の腹に一発ずつ正拳突きをお見舞いしてやったんだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
47
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる