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第九章 王との謁見(僕は勇者ではない)
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「そんなつもりは無い!」
「は?どうだか。そんな言葉、誰が信じられると思う?」
僕は強気で勇に食ってかかっていった。
すると……
「確かに今までの俺達がやってきた事からじゃ信じては貰えないのは分かってる!でも!それでも、ただ単に俺達が行きたいだけとかじゃない!それに絶対に渡瀬達の足でまといにならないようにする。だから頼む!俺達を「どうしても連れて行って欲しいのですか?元勇者様達は。」……あぁ……。」
ミランダさんの凄味のある発言に、勇の言葉が急に勢いを無くしたんだ。
怯んだ勇達に、
「貴方がたは本当に勝手ですのね。」
「え?」
「だって、そうではありませんか。先日行われました直接の直接対決の際、貴方はこう仰ったそうではないですか。『渡瀬に勝ったら、俺は封印に同行したい』と。」
「…………」
ミランダさんの言葉に閉口する勇。
「そして貴方はのぞむ君に敗れたのです。なのにまだ、同行したいと?どれだけ自分勝手な言い分なのでしょう。貴方も勇者の端くれだったのですから、コロコロと言い分を変えず、潔く身を引く事をなさい!」
「ぐッ……。」
ミランダさんの強い口調に反論出来ず、おし黙る勇達。
そんなミランダさんを宥める様に、
「まぁまぁミランダ。そんなに噛み付くな。のぞむがびっくりしているよ。嫌われてしまうかもしれないな。」
と言うルードリッヒさん。
彼の言葉に、
「え?本当ですの?お兄様。」
と言いながら僕を見たミランダさんの顔が、みるみる羞恥の色に染まっていった。そして、
「のぞむ君。私は……、。取り乱してしまい恥ずかしいですわ。どうか嫌いにならないで下さいまし。」
と言って、僕が着ている騎士服の裾をキュッと握るミランダさん。
そんな可愛いミランダさんを思わず抱き締めそうになるけど、そこはグッと堪えた僕は、
「嫌いになんてなりません。安心して下さい、ミランダさん。」
「本当ですの?本当に嫌いになりませんの?」
「本当ですよ。どんなミランダさんでも、僕は絶対に嫌いにはなりません。」
とキッパリと言った。が、直ぐに僕の顔に火が着き、そして硬直した。
何故ならそれは、ミランダさんが
「嬉しいですわ、のぞむ君。」
と言って僕に抱き着いたからだ。
生まれて初めて女性に抱き着かれ、僕はどうする事も出来ず、ただただ棒立ちになっていた。
だけど、それとは反対に、ミランダさんの柔らかい身体の感触と、立ち上る様に香るいい匂いに、言い知れぬ気持ちが湧き上がってくる。
それは、健全な男としての衝動と共に……。
だが、僕はそれをどうにか理性で抑え込み、ミランダさんの細い肩をそっと押して身体を離した。
すると、戸惑いと困惑の瞳で僕を見上げるミランダさんに、
「僕の為を思って、彼等に言ってくれたんですよね?大丈夫です。ちゃんとわかってますし、伝わっていますから。」
と言って、彼女を安心させたんだ。
それから僕は、
「相田君、田代君、中山君。君たちは、本気で封印に同行したいんだよね?」
と、彼等に問うた。
すると、
「あぁ、俺は本気だ!」
「お、俺も…勇と同じだ。」
「僕も……。」
と、三人は三者三様の言葉で返事をしたんだ。
だから僕はこう言った。
「だったら、僕の試験を受けて貰うよ。」
と。
「は?どうだか。そんな言葉、誰が信じられると思う?」
僕は強気で勇に食ってかかっていった。
すると……
「確かに今までの俺達がやってきた事からじゃ信じては貰えないのは分かってる!でも!それでも、ただ単に俺達が行きたいだけとかじゃない!それに絶対に渡瀬達の足でまといにならないようにする。だから頼む!俺達を「どうしても連れて行って欲しいのですか?元勇者様達は。」……あぁ……。」
ミランダさんの凄味のある発言に、勇の言葉が急に勢いを無くしたんだ。
怯んだ勇達に、
「貴方がたは本当に勝手ですのね。」
「え?」
「だって、そうではありませんか。先日行われました直接の直接対決の際、貴方はこう仰ったそうではないですか。『渡瀬に勝ったら、俺は封印に同行したい』と。」
「…………」
ミランダさんの言葉に閉口する勇。
「そして貴方はのぞむ君に敗れたのです。なのにまだ、同行したいと?どれだけ自分勝手な言い分なのでしょう。貴方も勇者の端くれだったのですから、コロコロと言い分を変えず、潔く身を引く事をなさい!」
「ぐッ……。」
ミランダさんの強い口調に反論出来ず、おし黙る勇達。
そんなミランダさんを宥める様に、
「まぁまぁミランダ。そんなに噛み付くな。のぞむがびっくりしているよ。嫌われてしまうかもしれないな。」
と言うルードリッヒさん。
彼の言葉に、
「え?本当ですの?お兄様。」
と言いながら僕を見たミランダさんの顔が、みるみる羞恥の色に染まっていった。そして、
「のぞむ君。私は……、。取り乱してしまい恥ずかしいですわ。どうか嫌いにならないで下さいまし。」
と言って、僕が着ている騎士服の裾をキュッと握るミランダさん。
そんな可愛いミランダさんを思わず抱き締めそうになるけど、そこはグッと堪えた僕は、
「嫌いになんてなりません。安心して下さい、ミランダさん。」
「本当ですの?本当に嫌いになりませんの?」
「本当ですよ。どんなミランダさんでも、僕は絶対に嫌いにはなりません。」
とキッパリと言った。が、直ぐに僕の顔に火が着き、そして硬直した。
何故ならそれは、ミランダさんが
「嬉しいですわ、のぞむ君。」
と言って僕に抱き着いたからだ。
生まれて初めて女性に抱き着かれ、僕はどうする事も出来ず、ただただ棒立ちになっていた。
だけど、それとは反対に、ミランダさんの柔らかい身体の感触と、立ち上る様に香るいい匂いに、言い知れぬ気持ちが湧き上がってくる。
それは、健全な男としての衝動と共に……。
だが、僕はそれをどうにか理性で抑え込み、ミランダさんの細い肩をそっと押して身体を離した。
すると、戸惑いと困惑の瞳で僕を見上げるミランダさんに、
「僕の為を思って、彼等に言ってくれたんですよね?大丈夫です。ちゃんとわかってますし、伝わっていますから。」
と言って、彼女を安心させたんだ。
それから僕は、
「相田君、田代君、中山君。君たちは、本気で封印に同行したいんだよね?」
と、彼等に問うた。
すると、
「あぁ、俺は本気だ!」
「お、俺も…勇と同じだ。」
「僕も……。」
と、三人は三者三様の言葉で返事をしたんだ。
だから僕はこう言った。
「だったら、僕の試験を受けて貰うよ。」
と。
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