バトロワゲーヲタの異世界無双物語

Saeko

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第九章 王との謁見(僕は勇者ではない)

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クリスタルドラゴンを倒すとドロップされるクリスタル魔石をミランダさんの為に取りに来た僕とルードリッヒさんカールソンさんと魔導士のダイバードさん。
そして領域封印に参加したいと懇願してきた相田君と中山君、それから田代君の3人を加えた計7人で、クリスタルドラゴンが住む標高4000mの雪山というか、氷山にやってきた。

折角僕が宿題を出しておいてあげたのに、集合場所に現れた相田君達は、とてもじゃないが雪山用の装備とは思えない程軽装だった。
もしかして、こっちの世界でのヒートテック的なのを着てるのかな?って思って何も言わなかったけど、登山始めて普通に凍えていたの見たら、やっぱり対策してないって事が直ぐにわかって呆れてしまった。
こいつらは本当に無計画で魔獣と戦おうとしてるのかと思った僕は、山の中腹でテントを張って出入り口を閉め、中心に置いた火鉢風の容器に魔力で暖かくなる魔石を放り込み、ダイバードさんに魔力を通して貰ってテント内を暖めようとしたら田代君が
「一酸化炭素中毒になる!テントの出入り口を開けないと!!」
と言って慌てはじめ、相田君と中山君に「寒いだろ!」と止められていた。

やっぱりコイツら何にも分かってないのかな?あぁそうか……コイツらには魔力があるから魔石ってものを必要としないのか。

漸く合点がいった僕は、田代君にこれは炭や煉炭じゃないから一酸化炭素中毒にはならない事を説明してやった。
そして彼等が落ち着いたところで、防寒着を渡し、ハイネさんが持たせてくれたクッキーやルードリッヒさんの家で使っている茶葉で入れた紅茶(ルードリッヒさん達大人の3人にはブランデーティー)を異空間鞄から出してやりながら、クリスタルドラゴンについての勉強が不足(これに関しては、カールソンさんの檄が飛んだけどね)している事実を指摘してやったんだ。

なのに相田君は、そんな僕に「ありがとう」って……
しかも土下座(って程じゃないけど、それに近いくらい低姿勢だったよな。)付きとか……
そんな相田君に対して、逆に怖くなったのは内緒にしとこうって思ったよね。







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