変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう

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なんだか知らないけれど、宴が始まった

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歩き続けて15分後、村の入り口らしき門が現れた。
そこには『丁年村へようこそ』と書かれた看板が掲げられていた。

地図から消えた村の近くに、普通の村?があったのか。

今まで知らなかったことを発見をしたので、今度友達にも教えてやろうと思いながら門をくぐる。

するとその先で他の村人に呼び止められた。

「すまねえが、この村に入るには、通行税を払ってもらうしきたりになってんだあ。」

そんなバカな⁉︎

俺はただ、連れてこられただけなのに。
しかも今月はもう財布は火の車なのに、どうすればいいんだ。

「すみません。俺はただ、友達を迎えに来ただけでして…。」
「今日はもう遅せえ時間だ。ここで泊まるとええ。おめえのダチはそうするとよ。」

そんなことを言われても、正直困った。

この村人が文也たちをここへ呼んでくれれば、俺はお金を払わずに済んだのに、その期待は叶いそうもなかった。

「あの~、今回はツケでもいいですか?持ち合わせがないんです…。」

俺は財布の口を開け、下に向けた。
すると中からは811円が出てくるだけだった。

「大丈夫だあ。料金はたったの10円だ。」

村人は素早くお金を奪うと、村に通してくれた。

貴重な10円を取られてしまい、文也たちに逆恨みしながらも、村人の案内についていった。



村の中は民家らしいものが立ち並んでいて、かなりの人がここで暮らしていることがわかった。

じゃあなぜ、今まで誰も知らなかったのだろうか。
いや、案外大人たちは知っていたのかもしれない。

民家を抜けると、広場のような場所に、村人たちが集まっているが見えた。

広場の中心には焚き火があり、それを取り囲むように長机が置かれていて、そこにたくさんの料理が並んでいた。

「いったい何が始まるんですか?」
「それはな、おめえらを歓迎するための宴だあ。」

村人の言葉に、俺は仰天した。

ただ助けてくれただけじゃなく、こんなパーティーを開いてくれるなんて、なんて気前のいい人たちだろう。

それならたった10円の入場料なんて、どうでもよくなった。

「翔馬、無事だったんだー!」

声が聞こえたので目線をやると、どこかの王宮にありそうな、ご立派な椅子に座っている文也が手を振っていた。
その隣で、同じくご立派な椅子に座っている春則が、相変わらずの不貞腐れた表情で俺を見つめていた。

2人の無事に安堵した俺は、ゆっくりと2人の元へ歩いて行った。

「翔馬、見てよこれ。肉や魚、なんでもあるよ。」

確かにそこには、焼いた肉や魚、スープなど、美味しそうな食べ物がずらりと並んでいた。

「うわぁ、すごいな。どうやって用意したんだろう?」
「確かにな。まるで最初から、俺たちが来ることが分かっていたかのように、用意周到だな。」

そう言って春則は、文也に目をやった。
すると文也はドキッとした表情を見せた。

「そっそんな訳ないじゃん。もともとあったんだよ、絶対!」

俺もそれは偶然だと思った。
だって俺たちが肝試しに行くことは、他の誰にも言っていないのだ。

ここにいる誰かが教えないかぎり、バレるはずはないのだ。

「それにだな。この村、何か違和感がないか?」

どういうことかと思い、俺は辺りを見回した。
そして俺は、この場にいる全員が成人した男だけだということに気がついた。

「えっ?もしかして、ここは野郎村か何か?」

男しかいない村。

そうわかると、何故だか寒気がしてきた。

「違う、違う。奥さんたちはあっちで料理とか準備してるんだよ。」

文也の指さす方を見ると、そこにはまたもご立派な屋敷が建てられていた。

なんだ、そうだったのか。

安心したら、お腹が空いてきた。

「ほら、はやく食べないと、せっかくの食事が冷めちゃうよ。」

文也に急かされたこともあり、俺は手前にあった骨つき肉にかぶりついた。

「うっまー!これはイケる。春則も食べてみろよ。」

俺がそう言ったので、春則も渋々スープを口にした。

その後3人で宴を楽しみながら、食べ続けた。

そうしたら、俺は急に睡魔に襲われ、食べながら眠りについた。
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