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美羽ルート
ブラコン姉妹は、天使だろうか? 美羽√(10)
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「し、失礼しましゅ!」
甘噛みをした生徒が誰なのか、と確認した時に幸一は目を疑った。そこに居た生徒は女子生徒という事は声で分かったが、その人物が誰なのかという判断が出来ない。だがしかし、その声の雰囲気を聞いた瞬間に幸一は判断出来た。
扉を死角から覗けば、その生徒の容姿を確認する事が出来る。幸一はその判断はしていたが、その生徒が生徒会室に来た事に驚いていたのである。
「あら、珍しいお客さんですね。どうしたのですか?」
「あぁ、えっと……ちょっと相談というかで、ですねぇ……み、美羽、じゃなくって……私がここに来た理由は、ですねぇ……えっと、えっと」
言葉を必死に探しているのだろうか。しどろもどろに話している様子の美羽を見て、幸一は応援すると同時にもどかしさを感じていた。
その様子を横目で確認した昴は、そんな幸一の姿を見てニヤリと笑みを浮かべた。
「え、えっと……」
「神楽坂美羽さん、ですよね?普段通りの話しながらで良いですよ?」
「そ、そうなの?あ、そうなんですか?」
「ふふふ、大丈夫ですよ。貴女の話は、色んな場所で耳にしていますから。私なりに貴女の事を把握しているつもりです」
気を遣いながら、記憶している事を教える昴。話し方に違和感を多少感じながらも、幸一は彼女たちの様子を伺う事にした。
「(それにしても、美羽が生徒会長に相談って……何の話だ?悩みなんてなさそうな感じだが)」
そんな事を思う幸一だったが、人間、誰にでも悩みの一つや二つは存在しているだろう。それを思いつつも、幸一は普段の生活態度などから、美羽には悩みなどは無いと勝手に思い込んでいたのだろう。
人間は、自分の持っている価値観をベースに動いたり考えたりする傾向にある。
それを踏まえて考えると、幸一はまだ答えを出すには早計だろうという結果になる。
「神楽坂さんは、何しに生徒会室へ?相談と言っていましたが、何か悩みがあるのですか?」
「あぁ、えっと……」
自分の持ってきた相談事が言い辛いのだろうか、何やら戸惑った様子で美羽は顔を俯かせる。
そんな様子を見た昴は、美羽に対して目線を合わせて体勢を変えて口を開いた。
「……では、そうですね。話し辛い事でしたら、交換条件を出すとしましょう。生徒間とはいえ、悩みを打ち明けるには多少の抵抗があるでしょう。ですが、今から私は美羽さんに、私が今悩んでいる事を打ち明ければ話しやすくなりますよね?」
「え、良いの?それだと、生徒会長さんが美羽に秘密を教えるようなものだと思うけど……」
「そうですね。普通ならば、私でも教えたくはない秘密の一つでしょうね。けれど、私にとっては美羽さんの悩みを一緒に解決してあげたいと思っています。ならば、今の私が出来る最善は、いかに美羽さんが話しやすい環境を作れるかどうかだと思っています。それでも話し辛い場合は、美羽さんが話したい相手を見つけられる事を祈っていますよ」
昴は『自分に出来る事はこれだ』という主張を美羽に告げる。それは美羽にとっても有難い話で、自分の話をするのに相手を知らなければ話したくはないという事例がある。それを軽減する為に、昴はそのような手を打ったのだろう。
幸一は、そんな昴の姿勢を聞いて口元を緩める。そんな表情を浮かべた所で、昴と目が合った。その瞬間に昴は、気恥ずかしそうにして目を逸らすのだった。
「じゃ、じゃあ、美羽の話を先に聞いてくれますか?」
「はい。話せそうだったら、美羽さんのペースでどうぞ」
そうして美羽は、自分の相談事を昴に打ち明けた。
その話を聞いた幸一は、美羽がそんな事を考えていたのかと耳を疑ったのであった――。
甘噛みをした生徒が誰なのか、と確認した時に幸一は目を疑った。そこに居た生徒は女子生徒という事は声で分かったが、その人物が誰なのかという判断が出来ない。だがしかし、その声の雰囲気を聞いた瞬間に幸一は判断出来た。
扉を死角から覗けば、その生徒の容姿を確認する事が出来る。幸一はその判断はしていたが、その生徒が生徒会室に来た事に驚いていたのである。
「あら、珍しいお客さんですね。どうしたのですか?」
「あぁ、えっと……ちょっと相談というかで、ですねぇ……み、美羽、じゃなくって……私がここに来た理由は、ですねぇ……えっと、えっと」
言葉を必死に探しているのだろうか。しどろもどろに話している様子の美羽を見て、幸一は応援すると同時にもどかしさを感じていた。
その様子を横目で確認した昴は、そんな幸一の姿を見てニヤリと笑みを浮かべた。
「え、えっと……」
「神楽坂美羽さん、ですよね?普段通りの話しながらで良いですよ?」
「そ、そうなの?あ、そうなんですか?」
「ふふふ、大丈夫ですよ。貴女の話は、色んな場所で耳にしていますから。私なりに貴女の事を把握しているつもりです」
気を遣いながら、記憶している事を教える昴。話し方に違和感を多少感じながらも、幸一は彼女たちの様子を伺う事にした。
「(それにしても、美羽が生徒会長に相談って……何の話だ?悩みなんてなさそうな感じだが)」
そんな事を思う幸一だったが、人間、誰にでも悩みの一つや二つは存在しているだろう。それを思いつつも、幸一は普段の生活態度などから、美羽には悩みなどは無いと勝手に思い込んでいたのだろう。
人間は、自分の持っている価値観をベースに動いたり考えたりする傾向にある。
それを踏まえて考えると、幸一はまだ答えを出すには早計だろうという結果になる。
「神楽坂さんは、何しに生徒会室へ?相談と言っていましたが、何か悩みがあるのですか?」
「あぁ、えっと……」
自分の持ってきた相談事が言い辛いのだろうか、何やら戸惑った様子で美羽は顔を俯かせる。
そんな様子を見た昴は、美羽に対して目線を合わせて体勢を変えて口を開いた。
「……では、そうですね。話し辛い事でしたら、交換条件を出すとしましょう。生徒間とはいえ、悩みを打ち明けるには多少の抵抗があるでしょう。ですが、今から私は美羽さんに、私が今悩んでいる事を打ち明ければ話しやすくなりますよね?」
「え、良いの?それだと、生徒会長さんが美羽に秘密を教えるようなものだと思うけど……」
「そうですね。普通ならば、私でも教えたくはない秘密の一つでしょうね。けれど、私にとっては美羽さんの悩みを一緒に解決してあげたいと思っています。ならば、今の私が出来る最善は、いかに美羽さんが話しやすい環境を作れるかどうかだと思っています。それでも話し辛い場合は、美羽さんが話したい相手を見つけられる事を祈っていますよ」
昴は『自分に出来る事はこれだ』という主張を美羽に告げる。それは美羽にとっても有難い話で、自分の話をするのに相手を知らなければ話したくはないという事例がある。それを軽減する為に、昴はそのような手を打ったのだろう。
幸一は、そんな昴の姿勢を聞いて口元を緩める。そんな表情を浮かべた所で、昴と目が合った。その瞬間に昴は、気恥ずかしそうにして目を逸らすのだった。
「じゃ、じゃあ、美羽の話を先に聞いてくれますか?」
「はい。話せそうだったら、美羽さんのペースでどうぞ」
そうして美羽は、自分の相談事を昴に打ち明けた。
その話を聞いた幸一は、美羽がそんな事を考えていたのかと耳を疑ったのであった――。
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