Serendipity∞Horoscope

神月

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第18話、失われた心の声

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 沢山の人を笑顔にし、送り出す。
 それが彼らの使命であり役目。

「彩音ちゃんさあ、いっつもむすってしてるよね」

 ソファに座っていた彩音は度々覗き込む姿に眉間にシワを寄せていた。
 そんな眉間にシワを寄せる原因となっている人物、新宿は

「勿体ないなあ。ちょっとニコッとしてみてよ」
「嫌です」

 と首ごと視線を背けると

「これは、元々なので」

 初夏に差しかかろうとしていた七月。
 多くの街で衣替えした人達が溢れ、彩音の通う学校もここにいる人達も半袖と薄着に変わりつつある。
 そんな中そっぽを向かれ、いつもの反応ながら困ったように息を吐いた新宿は都庁へと視線を向けると彼女の装いに呆れるように投げかけた。

「都庁もさあ……愛想がないのはいつものことだけど、その見るだけで暑そうな格好どうにかならないか?」

 そう、半袖にシャツになりつつある殆どの彼らに対して都庁は春と変わりない格好で今日もこの場へ来ていた。そんな彼女を見ながらうんざりした様子で

「もうかなり暑くなってきたのにスーツまで着込んじゃって、見る側も暑いんだよねえ。都庁クールビズって知ってる?」
「勿論知っている。それにこれは夏用のスーツだから安心しろ」
「いや、そういう問題じゃなくてさあ……」

 やがて、新宿の方に体を向けると腕を組みながら

「クールビズも世の変化に合わせた合理的な対策……しかし、リーダーたる私が服装を崩す訳にはいかないのだ」

 この『ミラクルレター』に携わる者に規定の装いはない。
 しかしリーダーとしての品格を損なう訳にはいかないと語る姿に新宿は深くため息をつき、そこに都庁を見ながら月島が問う。

「しかし、暑くないのですか? 確か、去年もずっと着込んでいたような気がしますが……」
「勿論暑くない訳では無いが、それ相応の体調管理もしている」
「まあ、ここは冷房も効きますが、くれぐれも熱中症にはお気を付けて」

 現時点で渋谷兄妹がレターの受取人と対応中で外出中。
 都庁や新宿達と話をする彩音を見て、すっかりこの場にも彼女らにも慣れつつあるように感じていた六本木だが、同時に彼女の変化にも気づきつつあった。
 それは、時折悩む人のような表情を浮かべること。

(未だに彼女について進展はないし、手がかりも見つからない。彼女が抱える悩みって何なんだろう)

 学校での彼女を合理的に見られるお陰で情報を得る機会は多いけれど、まだ分かったことはほんの少ししかない。
 これまで手紙を受け取った人の中でここまで時間がかかれど何一つ分からないことは無かった。
 そう考え込んでいるとふと聞こえた彼らの話の続きが耳に入る。

「しかし、今年もやっぱりこの時期になると恋の悩みが増えるねえ~」
「昨日も確か渋谷さんの担当でしたよね。学生の長期休暇や夏祭りが控えているからか、毎年夏と冬は忙しそうですね」



 つい少し前に現れた手紙の受取主は、初めてのデートにどんな服を着たらいいか分からないと言う悩みを持っており、ファッションに詳しい二人が担当しているという訳だ。
 その始まりの会話は彩音も少し聞いていたのだが、思い返しながら表情に陰りが差した。

(好きな人……)

 かつて誰かを好きになるという感情を捨てた身として、彼らの会話通り日に日に頻度の高くなる恋愛相談には複雑な思いがあった。

 学生や自分に近い歳の人達が恋愛に関するものが好きなのは十分理解しているし、日本中の学生の数を考えればそれだけの出来事が起きてもおかしくない。
 とは言えここに来るのは都内の、更に一部の人だとしてもその頻度の高さには妙な感覚がした。
 それは、いかに自分が普通の感覚ではないかということ。

(もう二度と会わないと思ったから、絶対に叶うことの無いものだと思っていたから必死に振りほどいたのに……今こうして再び近くに現れた)

「彩音さんには好きな人とかいないのですかー?」
「えっ!?」

 まるで二度と裏切られたかのような感覚にギュッと胸を抑えた瞬間声をかけられ、驚いたように顔を上げるとゆかりが悪意のない表情で覗き込んでいた。
 それに新宿も反応すると

「まさか、いたりするのか?」
「え、いませんよ」

 と反射的に答えるといないのかあ、と残念がり視線を戻す新宿。
 それに彩音も愛想笑いしていると

(また会えた所で、もう私にその感情はない。もう、誰かを好きになるという感情さえも無くしてしまったんだから)

「……?」

 六本木が再び違和感を感じる中、ゆかりは意気込みながら彩音に語りかけ

「じゃあ、もし好きな人が出来たら教えて下さいね! 私が成功するようにお手伝いしますから!」
「お子ちゃまには無理だろー」
「むっ、お子ちゃまじゃありません!」

 間もなく、新宿とゆかりのやりとりに周りは微笑ましさに笑い、彩音も笑っているがやがて笑みが消えると物寂しげな表情で二人のやりとりを見つめていた。そして口を開くと

「どうして……人は人を好きになるのかな」

 その瞬間、賑やかだったやりとりは静まり返りゆかりや都庁は目を丸くして彩音を見つめた。
 そのまま彩音が再度口を開けば

「今までここに来た人達だって、危ないリスクや辛い気持ちを抱えたまま悩みに悩んで、その果てに成功するとは限らなくて」
「……」
「失敗して、叶わなくて、深い傷を負う可能性を分かっていながら人を好きになるのはなんでだろう」

 誰もが自分の抱える悩みを話すのは勇気が必要で、その多くは自身がこれまで見てきたもの、経験してきたものだけでは不安だから誰かに助言を求める。
 自分と違う体験をしてきた人の意見を聞くことによって、少しでも安心させる為に。

「なんでって……哲学的な疑問だねえ」
「人が人を好きになるのに理由があるかなんて、考えたこともありませんでしたね」

 新宿、ゆかりがそう言い彩音が黙り込んでいるとその様子を見ていた都庁が口を開き

「正確な答えはないのかもしれないが、安心を得たい。それが一つの答えにも思える。心を許せる相手、心の内を明かせる相手……そういう相手が近くにいると人は安心するものだからな」

 友人、両親、恩師……物事を相談出来る相手は多岐に渡れど、どんな悩みだって相談できるとは限らない、と都庁は話し

「友人には話せないこともあるだろう。それらの可能性の一つに恋人と言うのは存在するのかもしれないな」
「……」
「安心の一つだと、本能的に理解しているのかもしれないな」
「……じゃあ」

 彩音が口を開き、都庁へ視線を向けると

「好きになるって……どんな感情なんでしょうか」
「え……?」

 ゆかりの声を筆頭に彼女らは目を丸くして彩音の言葉を聞いた。それに彩音は俯きがちに

「た、多分ここに引き留められてる原因とは関係ないかもしれませんけど、ここに来る人たちを見てると……よく分からなくなって」

 やがて、彩音は意を決したように打ち明け始めた。
 それは、ここに多種多様の悩みを抱えながらやってくる人達とのやりとりを見てきて思っていたことで、どんなに当たり前の、誰もが一度はぶち当たったような小さな悩みでさえここにいる人達は笑うこと無く、軽視することなく親身に解決への糸口を探っていた。

 道に迷った老人だろうと、友達と喧嘩した小学生でも。

「疑うことなく人は人を好きになるもので、そこに理由も理屈もない。『自然』になるものだと誰もが思ってる。実際、私もそうだった」
「…………」
「だけど、当たり前のように恋に悩む人達を見ていると、かつて私にも当たり前にあったはずの感情が分からなくなっていた」
「それは……?」
「誰かを好きになる。その『好き』という感情が分からない」



 部屋にいた誰もが黙り込み、まるで気まずい空気に彩音は眉間にシワを寄せた。
 度々発せられる言葉からは彼らも頭を悩ませていると察し

(分かるわけがないか。だって)

 今までこんなことを聞いた人なんていないだろう。
 彼らも考えたこともないはずだ……と黙り込んだまま思うと彼らは口々に悩ませ続けている。

「いざと言われると説明出来るものでは無いな……。渋谷や新宿ならまだ分かるのではないか」
「いやあ、難しい質問だね」

 だけど、そう表情を歪めた彩音の表情はどこか苦しそうで、それを見ていた六本木は考え込み彼女へ視線を向けると

「それなら、確かめてみようか」
「え……?」

 発せられた声に彩音は呆然とした表情で視線を向け、土地達もまた驚いたように六本木に視線を向けると

「関係ないように見えて、実は繋がっているかもしれないから」
「……まさか、彼女の抱える悩みの事ですか?」

 月島が六本木に問い、それに返すように

「解決してあげたいけど、ここにいる皆には分からないみたいだし、僕も……僕たちは『土地』だからね」

 こういった経験から解決に導く必要のあるものに対する知識や見聞を広げる為に、彼らの一部はそれぞれの立場から日常生活に溶け込むようになった。
 それでも体験には限度があって

「僕自身、誰かを好きになった経験はないんだ。新宿さんや渋谷さん達にも分からないとすると……」 
「どうするつもりですか?」
「……同じく学生か、恋愛を得意分野とする他の土地に聞いてみるしかない」
「他の、土地……?」

 唖然と呟いた彩音に六本木は笑い

「僕達はチーム制で動いていて、それぞれ得意分野も違うって言ったよね。この東京内には僕達の他にもチームがある訳で……」 
「しかし六本木。都内の土地ではうちの朱里が恋愛に関しては最も悩みを解決した実績もあり得意分野のはずだ」

 それ以上に得意なものはいないはずだと言いかけると、やがて六本木の声に反応する。

「でも、何かの手がかりになる可能性はあります。他のチームが対応した悩みもまた様々でしょうから」 
「……」
「折角彼女が話してくれた悩みの種、無駄にはしたくないんです」

 と六本木はあのカードキーを取り出しかざすと目の前に扉が現れた。
 そして振り返り、ついてくるよう促すと二人は扉の先へとくぐった。



 光が弱まり、いつも行く都庁チームの活動場所によく似た部屋に辿り着くが家具や周囲のインテリアが若干違うような気がして思わず見渡してしまう。
 すると部屋の中、ソファに腰をかけ読書をしている少女が目に入り、彼女もまた六本木と彩音の姿に気づくと視線を向けた。

「六本木さん。貴方がいらっしゃるなんて珍しいですね。何か、御用でしょうか……」
「神保さん。ええと、連絡も無しに突然来ちゃってごめんね。東京さんはいる?」
「東京さんなら……池袋さんを探しにさっき出て行きましたよ」
 東京、とこれまで聞いた土地達の名の中で一番に知る土地名が出てくると、物静かな少女は話し続け

「それに……遊びに来る方は大抵事前連絡なんてしてきませんよ。貴方がマメ過ぎるだけです」
「あはは……」

 やがて、扉から出た小部屋にて出会った彼女の案内で廊下を抜け奥の部屋に進むと、事務室のような部屋に辿り着いた。
 そこに彼女以外の土地が揃っていて、呆然としていた彩音に六本木は笑いながら彼女らの紹介の言葉を投げた。

「彼女は神保さん。僕達とは別の『東京チーム』に所属してるんだ」

 また知らない土地名だ、と思っていると六本木は奥に視線を向けた。
 間もなく、六本木から彩音の説明とここへ来た理由を話すと彩音もまた今この部屋にいる人達の紹介を受けた。
 彼女ら、彼らもまた都内に存在する土地である。

「代々木君の所は学校や塾も多いし何か分からないかな」
「確かに、僕の所は学生が多いけどほとんどが進学校だから来るのは勉学面の悩みばかりなんだ。力になれずすまない」

 とクールな印象を持つ青年、代々木は申し訳なさそうに答える。
 そこに客間のソファへ近づいた別の少年、吉祥寺が覗き込みながら

「そういうのは新宿さんが得意そうな感じがするけど?」
「それはそうなんだけど……新宿さんはほら、学生より大人寄りだから」
「あぁ……」

 と納得したように中学生くらいの少年がソファから離れると、彩音に視線を向けまじまじと見つめながら問いかける。

「それで、彼女が例の異例者なの?」

 と向けられた視線に彩音は縮こまった。
 本来手紙を受け取り、解決したものは再び選ばれない限りこのミラクルレターに関わることはなく、彼らとの関わりも一時的なもの。
 だから彩音の存在は極めて異例であり、その話は瞬く間に噂として同じ使命を持つ同業者の間でも知られているという。
 そこに向かいに座った文学少女、神保が口を開き

「都内でも代表的なチームが『都庁チーム』と私達『東京チーム』なんです」

 その声に彩音が視線を向けると

「他にもチームは存在しますが、東京はこの東京都においても代表的な存在で……各都道府県の土地代表者の集まる会議にも出席する人なんです」
「まあ、東京だし……」

 と相槌を打つと吉祥寺が後頭部で腕を組み

「そっちは新宿さんのことでいつも都庁さんが大変そうにしてるでしょ? こっちはこっちでうちのチームの一人『池袋』がよくすっぽかすから、うちのリーダーがいっつも眉間にシワ寄せてるんだよね」



 やがて、六本木はここへ来た理由をさらに詳しく話していく。

「なるほど。特例と言われただけのことはあるのですね」

 と神保が口を開き、彩音が反応すると

「ですが、私達も使命は同じ。仲間の頼みとあらば協力は惜しみません」
「神保さん、ありがとう」
「ですが、彼女は何故突然『恋愛』という感情を知りたくなったのでしょうか」
「え……?」

 六本木が神保に向けていた目を丸くし、彼女は彩音に視線を向けると彩音は困惑しながら

「それは……最近、よく恋の悩みを持った人が来るから……」
「それはつまり、君は恋がしたいという事なの?」
「えっそういう訳じゃなくて……」
「なら、何で急にそんなことを気にしだしたんだ?」

 黙り込んだ末、彩音は首を横に振り分からないと答えると少し前の時と同じ沈黙が流れた。
 その気まずさに彩音が表情を歪ませた時彼女、神保が口を開く。

「そもそも、何故貴方は特例という形で都庁チームに同行を?」

 それに答えたのは六本木で

「それは、元々彼女は他の人と同じように一度レターを受け取って、その時都庁チームが対応したのと、僕が偶然同じ学校のクラスメイトだったからなんだ」
「……」
「僕も彼女の悩みが何なのかは分からない。だけどマスター曰く彼女は簡単には解決出来ない『何か』を抱えているらしいんだ」

 マスターは各チームにいてこのチームにもいる管理人。故にマスターの言うことが確かだと言う事は彼女らも知っている。

「その悩みや引っかかりは彼女にも上手く説明出来ないらしくて、彼女自身にも分からないんだ」

 だから今回ポロリと零したこの問いが、何らかのきっかけになるのではないかと思った事を話すと静かに聞いていた彼女は口を開いた。

「……物語に散りばめられた様々な感情や描写の中、そこまでには必ず何らかの『経緯』があります」

 感動する瞬間も、感情の高ぶる瞬間にも。
 一つの感情や思想において、決して突然現れることはなくそこには経緯があって理由がある。
 そう語る少女の口が止まると彩音は黙り込んでいた口を開いた。

「ある理由から、感情を押し殺すようにした」
「……」
「それは失恋に似たようなことになった時と重なって起きて、だから『もう二度と信用しない、好きにならない』と言い聞かせてきた。その結果……私から感情が消えたんだ」

 語られる言葉に六本木は呆然とし、彩音は微かに笑うと

「別にそれはそれで構わなかったんだ。その為に押し殺してきたわけで。でも……つい最近、あの部屋に来る人達を見てるうちに、気づいちゃったんだ」
「気づいた?」
「それは……意図して押し殺していたはずの感情を、本当の意味で失ってたことに」



 泣いていた人も、混乱していた人も、彼女らや彼らの手にかかったら最後は皆笑っていた。

 雲一つない青空のように陽の光を浴びて、希望を胸に未来へ進んでいく姿、彼女らにお礼を告げる姿はいつも輝かしくて。
 そして背を見送る度に心の中には喜びと同じくらいモヤのような薄暗さがあった。

「今の私は純粋に笑う事も出来ないし、誰かの喜びに対して同じ感情を共有することも出来ない。そして……」
「恋愛感情も忘れた……?」

 最後の言葉を六本木に言われ彩音は黙り込んだ。そして再び口を開くと、俯きながら

「だから、今私があいつに抱いてる感情が何なのかも分からない」
「あいつ……?」

 間もなく、彼女らの元を後にした六本木は彩音から聞かされた話に思考を巡らせていた。

 かつて初恋であった少年がいたが、告白しても答えは返ってこずそのまま引っ越す事になった。
 おそらくその答えはNOなのだと彼女は判断し、もう二度と会わないだろうと思った事も相まって諦めることにした。 
 どうしても振り解けないその感情を何度も忘れようとして、それでもふとした時に思い出してしまい、握り潰されそうな辛さの中やっと思い出さなくなったのもつかの間、それは思わぬ形で掘り返される。
 もう二度と会うこともないと思っていた人物と思わぬ所で再会してしまったのだ。

 その相手とは、クラスメイトの上田翔太。
 告白から間もなく起きたある事件をきっかけに彼女はその地を離れざるを得なくなり、彼女には恋していた時の感情と、事件による恨みの感情が混ざり合っていた。

「更にはあいつがかつて仲良くしてくれてた幼馴染だってことも発覚しちゃってさ、小さい頃一緒にいた時はどっちかって言うと……憧れ的な感情を持ってた」
「……」
「だけど、その正義のヒーローみたいに憧れてた子と小学校で好きになった人が同一人物で、今また同じ学校どころか同じクラスになるなんてね」

 再会から間もなく、偶然正体が発覚してしまい様々な衝撃の中彼女自身は今彼をどう思っているのかが分からないと六本木含め彼女らに語る。

 事件と無関係でないことから今も恨んでいるのか。
 それとも……今も好きなのか。
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