65 / 80
第50.5話(レティ視点)
しおりを挟む
※この話は、レティ視点の話です。
私の名前は、レティ・フォリシス。
誇り高きフォリシス家の次女にして、神童と呼ばれている才能溢れる美しい天才です。
私は、お兄様の元に来ています。
お姉様はプリネさんとともに、保健室に行ってもらいました。特に怪我はしていなかったと思いますが、念のためです。
「さて、お兄様、よろしいでしょうか?」
「ああ、わかっている」
私は、お兄様とある話をしなければならないため、こちらに来ています。
それは、先程の貴族達についてのことです。彼女達がしたことは、到底許されることではありません。故に、それなりの裁きを下さなければならないでしょう。
「私は記憶力が高いので、お姉様達に色々と言っていた貴族の顔も名前もきちんと憶えています。全員に、処罰を下しますよね?」
「無論だ」
私の言葉に、お兄様は短くそう答えました。
当然、お兄様もあの人達を許すつもりはありません。
プリネさんをいじめていたのもそうですが、お姉様にまで手を出したことで、彼女達はお兄様の一番の怒りを買いました。お姉様が傷つけられることを、お兄様は決して許しません。
最も、私も彼女達に同情するつもりはありません。私も、お姉様が傷つけられて、許すような考えはしないのです。
「どのような処罰にするんですか?」
「奴らの家を叩き潰す」
「叩き潰す、ですか……」
どうやら、お兄様は彼女達を徹底的に潰すつもりのようです。
最早、それは学園長としての処罰を越えているでしょう。ですが、これがお兄様です。
敵とみなした者には、一切容赦しない。それが、お兄様の流儀です。
彼女達が、お姉様に余計なことを言わなければ、ここまでにはならなかったでしょう。その時は、学園長として判断を下したはずです。
しかし、お姉様に色々と言った以上、これはフォリシス家としての問題になるのです。
身分が、私達よりも低い者達が、お姉様に失礼なことをした。その事実は、単純な生徒間の問題ではなくなったのです。
「奴らは、この学園どころか貴族社会としての膿だ。そもそも、あのような人間にしか育てられなかった家にも問題はある」
「ええ……」
そして何より、最愛のお姉様を悲しませたことで、お兄様はこのようなことになったのです。
この兄は、お姉様のことを大切に思っています。そのため、もう止まることはないでしょう。
「徹底的に潰してやる。お前もルリアも、安心しているがいい。お前達は何も気にしなくていい」
「はい。全て、お兄様にお任せします」
この話に、最早私が口を挟むことはありません。
お兄様に任せておけば、彼女達は確実に滅びるでしょう。いい気味です。
「待って下さい!」
「む?」
「えっ……?」
そう思っていた私の耳に、聞き覚えのある声が聞こえてきました。
学園長室の扉が、一気に開かれます。
「お兄様、その判断はまだ早計ではないでしょうか……」
「ルリア……」
「お姉様……」
そこには、お姉様がいました。
どうやら、話はまだ終わらないようです。
私の名前は、レティ・フォリシス。
誇り高きフォリシス家の次女にして、神童と呼ばれている才能溢れる美しい天才です。
私は、お兄様の元に来ています。
お姉様はプリネさんとともに、保健室に行ってもらいました。特に怪我はしていなかったと思いますが、念のためです。
「さて、お兄様、よろしいでしょうか?」
「ああ、わかっている」
私は、お兄様とある話をしなければならないため、こちらに来ています。
それは、先程の貴族達についてのことです。彼女達がしたことは、到底許されることではありません。故に、それなりの裁きを下さなければならないでしょう。
「私は記憶力が高いので、お姉様達に色々と言っていた貴族の顔も名前もきちんと憶えています。全員に、処罰を下しますよね?」
「無論だ」
私の言葉に、お兄様は短くそう答えました。
当然、お兄様もあの人達を許すつもりはありません。
プリネさんをいじめていたのもそうですが、お姉様にまで手を出したことで、彼女達はお兄様の一番の怒りを買いました。お姉様が傷つけられることを、お兄様は決して許しません。
最も、私も彼女達に同情するつもりはありません。私も、お姉様が傷つけられて、許すような考えはしないのです。
「どのような処罰にするんですか?」
「奴らの家を叩き潰す」
「叩き潰す、ですか……」
どうやら、お兄様は彼女達を徹底的に潰すつもりのようです。
最早、それは学園長としての処罰を越えているでしょう。ですが、これがお兄様です。
敵とみなした者には、一切容赦しない。それが、お兄様の流儀です。
彼女達が、お姉様に余計なことを言わなければ、ここまでにはならなかったでしょう。その時は、学園長として判断を下したはずです。
しかし、お姉様に色々と言った以上、これはフォリシス家としての問題になるのです。
身分が、私達よりも低い者達が、お姉様に失礼なことをした。その事実は、単純な生徒間の問題ではなくなったのです。
「奴らは、この学園どころか貴族社会としての膿だ。そもそも、あのような人間にしか育てられなかった家にも問題はある」
「ええ……」
そして何より、最愛のお姉様を悲しませたことで、お兄様はこのようなことになったのです。
この兄は、お姉様のことを大切に思っています。そのため、もう止まることはないでしょう。
「徹底的に潰してやる。お前もルリアも、安心しているがいい。お前達は何も気にしなくていい」
「はい。全て、お兄様にお任せします」
この話に、最早私が口を挟むことはありません。
お兄様に任せておけば、彼女達は確実に滅びるでしょう。いい気味です。
「待って下さい!」
「む?」
「えっ……?」
そう思っていた私の耳に、聞き覚えのある声が聞こえてきました。
学園長室の扉が、一気に開かれます。
「お兄様、その判断はまだ早計ではないでしょうか……」
「ルリア……」
「お姉様……」
そこには、お姉様がいました。
どうやら、話はまだ終わらないようです。
1
あなたにおすすめの小説
元お助けキャラ、死んだと思ったら何故か孫娘で悪役令嬢に憑依しました!?
冬野月子
恋愛
乙女ゲームの世界にお助けキャラとして転生したリリアン。
無事ヒロインを王太子とくっつけ、自身も幼馴染と結婚。子供や孫にも恵まれて幸せな生涯を閉じた……はずなのに。
目覚めると、何故か孫娘マリアンヌの中にいた。
マリアンヌは続編ゲームの悪役令嬢で第二王子の婚約者。
婚約者と仲の悪かったマリアンヌは、学園の階段から落ちたという。
その婚約者は中身がリリアンに変わった事に大喜びで……?!
【完結】魔力がないと見下されていた私は仮面で素顔を隠した伯爵と結婚することになりました〜さらに魔力石まで作り出せなんて、冗談じゃない〜
光城 朱純
ファンタジー
魔力が強いはずの見た目に生まれた王女リーゼロッテ。
それにも拘わらず、魔力の片鱗すらみえないリーゼロッテは家族中から疎まれ、ある日辺境伯との結婚を決められる。
自分のあざを隠す為に仮面をつけて生活する辺境伯は、龍を操ることができると噂の伯爵。
隣に魔獣の出る森を持ち、雪深い辺境地での冷たい辺境伯との新婚生活は、身も心も凍えそう。
それでも国の端でひっそり生きていくから、もう放っておいて下さい。
私のことは私で何とかします。
ですから、国のことは国王が何とかすればいいのです。
魔力が使えない私に、魔力石を作り出せだなんて、そんなの無茶です。
もし作り出すことができたとしても、やすやすと渡したりしませんよ?
これまで虐げられた分、ちゃんと返して下さいね。
表紙はPhoto AC様よりお借りしております。
地味令嬢は結婚を諦め、薬師として生きることにしました。口の悪い女性陣のお世話をしていたら、イケメン婚約者ができたのですがどういうことですか?
石河 翠
恋愛
美形家族の中で唯一、地味顔で存在感のないアイリーン。婚約者を探そうとしても、失敗ばかり。お見合いをしたところで、しょせん相手の狙いはイケメンで有名な兄弟を紹介してもらうことだと思い知った彼女は、結婚を諦め薬師として生きることを決める。
働き始めた彼女は、職場の同僚からアプローチを受けていた。イケメンのお世辞を本気にしてはいけないと思いつつ、彼に惹かれていく。しかし彼がとある貴族令嬢に想いを寄せ、あまつさえ求婚していたことを知り……。
初恋から逃げ出そうとする自信のないヒロインと、大好きな彼女の側にいるためなら王子の地位など喜んで捨ててしまう一途なヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
扉絵はあっきコタロウさまに描いていただきました。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
【完結】追放された私、宮廷楽師になったら最強騎士に溺愛されました
er
恋愛
両親を亡くし、叔父に引き取られたクレアは、義妹ペトラに全てを奪われ虐げられていた。
宮廷楽師選考会への出場も拒まれ、老商人との結婚を強要される。
絶望の中、クレアは母から受け継いだ「音花の恵み」——音楽を物質化する力——を使い、家を飛び出す。
近衛騎士団隊長アーロンに助けられ、彼の助けもあり選考会に参加。首席合格を果たし、叔父と義妹を見返す。クレアは王室専属楽師として、アーロンと共に新たな人生を歩み始める。
【完結】そして異世界の迷い子は、浄化の聖女となりまして。
和島逆
ファンタジー
七年前、私は異世界に転移した。
黒髪黒眼が忌避されるという、日本人にはなんとも生きにくいこの世界。
私の願いはただひとつ。目立たず、騒がず、ひっそり平和に暮らすこと!
薬師助手として過ごした静かな日々は、ある日突然終わりを告げてしまう。
そうして私は自分の居場所を探すため、ちょっぴり残念なイケメンと旅に出る。
目指すは平和で平凡なハッピーライフ!
連れのイケメンをしばいたり、トラブルに巻き込まれたりと忙しい毎日だけれど。
この異世界で笑って生きるため、今日も私は奮闘します。
*他サイトでの初投稿作品を改稿したものです。
私生児聖女は二束三文で売られた敵国で幸せになります!
近藤アリス
恋愛
私生児聖女のコルネリアは、敵国に二束三文で売られて嫁ぐことに。
「悪名高い国王のヴァルター様は私好みだし、みんな優しいし、ご飯美味しいし。あれ?この国最高ですわ!」
声を失った儚げ見た目のコルネリアが、勘違いされたり、幸せになったりする話。
※ざまぁはほんのり。安心のハッピーエンド設定です!
※「カクヨム」にも掲載しています。
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる