怠惰な聖女の代わりに業務を担っていた私は、たまの気まぐれで働いた聖女の失敗を押し付けられて追放されました。

木山楽斗

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 私は、リルガー様とともにレパイア王国の中を進んでいた。
 前方に見えるのは、レパイア王国の新たな結界である。あの結界を解除して、さらに進んで行くのだ。

 一つ目の結界を解除してから、エルグレンド王国内のとある貴族と対峙することになった。
 だが、その貴族達もすぐに降伏してきた。結界が何重にも張ってある結果、それぞれの貴族が孤立することになっているようなのだ。
 孤立して、一国を相手するなど不可能である。だから、すぐに降伏してきたのだろう。

「それで、今回も二日程かかるのですか?」
「いえ、前回の結界で少しわかったので、二日はかからないと思います」
「それでは、どれくらいで?」
「一日半あれば、なんとかなると思います」

 今回の結界は、一日半あればなんとかなるはずだ。
 前回で慣れたので、前よりも時間はかからない。ただ、それでも一日半は欲しいのである。

『駄目です。一日以内に終わらせてください』
「そう言うと思っていました……」

 そこで、ラルーグ様からの通信が入ってきた。
 当然、前回一日でやれと言ってきた人がそれ以上の猶予を与えてくれるはずはない。一日でなんとかするしかないのだ。
 もっとも、一日与えてくれただけでも優しいのかもしれない。今までから考えると半日でやれと言われてもおかしくなかったからである。

「一日か……」
「厳しいですか?」
「もちろん、厳しいですよ。そもそも、一日はかなり無理をしなければ成し遂げられない早さです。それを一回やって、消耗している状態でもう一回なんて、無茶ですよ」
『それでも、やってください』
「わかっています。やればいいんでしょう……」

 ラルーグ様の言葉に、私は頷くしかなかった。
 この戦いを早く終わらせなければならないことは理解している。だから、私もできる限り頑張るつもりだ。

「……それにしても、レパイア王国は何を考えているのでしょうか?」
「え?」
「この結界は、どうも時間稼ぎのようにしか思えません。どのような意図があるのか、少し気になってしまって……」
『……』

 そこで、リルガー様はそのようなことを言ってきた。
 確かに、この結界は時間稼ぎのように思える。一体、レパイア王国は何を考えているのだろうか。
 それは疑問に思ったが、私はすぐに気にしないことにした。私の役目は、ただこの結界を解くことである。今は、それに集中するべきだろう。

「それでは、私は結界を解いてきます。お二人は、次の作戦でも立てておいてください」
「あ、はい……」

 私は、結果に向かっていく。
 こうして、私は再び結界を相手することになるのだった。
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