家庭の事情で歪んだ悪役令嬢に転生しましたが、溺愛されすぎて歪むはずがありません。

木山楽斗

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22.義理の妹に

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「まあ、嫌われていなかったというなら、よかったですね」
「ああ、よかったといえるだろう……」
「あら? どうやら、それだけではないようですね」

 リフェルナ様が、悪い印象を抱いていなかった。
 それは、とてもめでたいことである。
 だが、それにしてはお兄様の表情は明るくない。その真実を知った後、このような表情をする何かがあったということなのだろう。

「彼女は、俺に対して妹の話をするように言ってきた。それで、お前達の話を散々したのだ。昨日は、その話で一日が終わった……」
「ああ……」
「なるほど……」

 お兄様の言葉で、どうして彼がこんな態度なのか理解できた。
 要するに、お兄様は疲れているのだ。
 今の言葉からして、お兄様はリフェルナ様にかなり話をせがまれたのだろう。
 妹の話を長時間する。いくらお兄様でも、それは簡単なことではないはずだ。

「リフェルナ嬢は、楽しそうに俺の話を聞いていた……もっと話が聞きたいとせがんできた。まあ、なんというのだろうか……俺としては、色々と複雑だった」
「心中はお察しします。でも、嫌われていないなら、いいのではありませんか?」
「ああ、そう思っている。だから、いまいち釈然としないのだ」

 悪い印象を覆す。それが拍子抜けだったことも、お兄様がこんな態度である要因の一つなのだろう。

「それで、お前達に言っておきたいのだが……リフェルナ嬢は、お前達に会うことをとても楽しみにしている。彼女にとって、お前達は義妹になる訳だからな……」
「そうなのですね……まあ、別に私は大丈夫ですよ。エルミナは、どうかしら?」
「はい。私も問題はないと思います」

 お兄様は、私達に対して重苦しい顔で忠告してきた。
 リフェルナ様が、私達にどのように接するか、それは今までの話で予想できる。

 その予想通りなら、そこまで心配することはないだろう。
 リフェルナ様は、私達に好印象を抱いているということになる。よくしてくれるなら、問題なんてある訳がない。

「まあ、お前達はリフェルナ嬢の様子を実際に見ていないから、そういう反応になるのは仕方ないか。だが、覚悟しておいた方がいい。彼女は恐らく、お前達に多大な愛を向けてくるだろう」
「多大な愛、ですか……」
「そうなんですね……」

 お兄様は、私達にさらに圧をかけてきた。
 それ程に、リフェルナ様はすごいのだろうか。
 ただ、私はそういう風に愛を受けるのは慣れている。日頃から、お父様やお兄様、それにお母様やお姉様から、愛を受けているからだ。
 そのため、多分問題はないだろう。というか、お父様やお兄様を越える程の愛を向けてくるとは、流石に思えない。
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