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ep3
解析したのになぁ
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朝食を食べながら、シェリーが切り出した。
「ねぇケビン、あなたに調べて欲しいんだけど、いいかなぁ。」
「何を調べるんですか。」
「私は、スキル『解析』を持ってるの、まあ『鑑定』の上位バージョンね。
それで、人のスキルとかを解析して、私のものにすることができるのよ。」
「そりゃ凄い能力ですね。」
「なのにね、アクアの『ストレージ』を『解析』して、同じようにやったら『瞬間移動』の窓が出来たのよ。
ほら、ギルド長のハックの部屋に飛んだ、あれよ。
それで、私としては、『ストレージ』も覚えたいし、『瞬間移動』も、ハックの部屋以外にも行けるようにしたいのよ。
ケビンの頭の良さを見込んで、調べて欲しいのよ。」
「移動できる先は、ハックさんの部屋だけですか」
「あと恋人ビーチにも行けるわよ」
「恋人ビーチ?それはどこですか?」
「あなたの設計した宿を建てる場所よ、普通に行けばここから2日位かかる辺鄙な所よ」
「なるほど。
それじゃあ、まずお二人の部屋に行きましょう。
『瞬間移動』は、あまり人に見せない方がいいですよね。
次にぼくの部屋に飛べるか実験しましょう。」
3人は、アクアとシェリーが泊まっている部屋に移動した。
「シェリーさん。ぼくの魔力は『解析』済みですよね。」
「えっ ええそうよ。勝手にごめんネ」
「ぼくは今から自分の部屋に戻ります。
シェリーさんは、この部屋でぼくのことをイメージしながら、『そばに行きたい』と考えて『瞬間移動』の窓を出してみて下さい。
今から1分後に、レッツトライ。」
シェリーは、1分後に言われたようにイメージして『窓』をだすが、『ギルド長室』か『恋人ビーチ』しか出てこなかった。
三分後に、ケビンが戻ってきた。
「ダメでしたね。
今度はアクアさんに、この部屋に残ってもらって、ぼくの部屋から飛べるか、やってみましょう。
シェリーさん、自分たちの部屋をよく見て家具の配置とかしっかり覚えておいて下さいね。」
二人は、アクアを残してケビンの部屋に移動した。
「まずは、ぼくの時同様に、アクアさんに会いたいと思いながら『窓』を出してみて下さい。」
ギルド長室が見えて、ハックが何か窓に向って言ってるみたいだが、シェリーは無視して窓を閉じた。
次に、さっきよく見て覚えた、自分たちが泊まっている部屋をイメージして、『瞬間移動の窓』を開いてみてください。
ケビンの言う通りにやってみると、『窓』の向こうで、手を振っているアクアが見えた。
「シェリーさん成功したみたいですね。
向こうに行く前に、このぼくの部屋もよく見ておいて下さい。
それで、『窓』を通って向こうに行ってからも、『窓』から見えるこちら側をよく見てから、一旦『窓』を閉じて下さい。
1分ほど間隔を開けてから、ぼくの部屋をイメージして『窓』が繋がれば成功です」
シェリーは、言われたように『窓』を通って自分の部屋に戻り、こちらをチェックするようにのぞき込んでから窓を閉じた。
そして、約1分後ケビンの部屋に再び窓が開いた。
シェリーとアクアが手を繋いで、ケビンの部屋にやって来て、シェリーは、ケビンに抱きついた。
「ケビン、ありがとう。あなたのお蔭で『瞬間移動』が便利になるわ。」
ミルドほどでは無いが、シェリーの胸で、ケビンがもがいている。
シェリーがケビンを解放すると、ふやけた顔のケビンがいた。
「ケビン、大丈夫?苦しかったでしょう。」
アクアがそう尋ねると。
「ちょっと苦しかったけど、シェリーさんのおっぱい
柔らかくて、いい匂いがして、最高でした。」
アクアは、苦々しい顔をして
「あっ そ」とだけ言った。
「ケビン、『ストレージ』の方も頼むわね。ご褒美あげるからね。」
シェリーは、手で胸を寄せて見せた。
〈確かに!女狐度が増してる。〉
アクアは、ハックの言葉を思い出した。
「シェリーさんが『ストレージ』を覚えるには、アクアさんが『瞬間移動』を覚えてからが近道だと思います。」
「えっどういうこと?」
「シェリーさんは、スキル『解析』を使って、アクアさんの『ストレージ』を自分のものにした。
シェリーさんは、『ストレージ』を発動したつもりが、出てきた『窓』は『瞬間移動』用だった。
ここまでは、いいですよね。」
「ええ、あってます。」
「スキル『解析』で得た方法が、間違ってるとは、考えられません。
となると、発動方法のどこかに違いがあると考えられます。
シェリーさんの場合、過去に行ったことがある場所をしっかりイメージしないと『瞬間移動の窓』は、出ませんでした。
つまり異空間であるストレージを、シェリーさんは、イメージ出来ないんでしょう。
ですから、より覚え易そうな『瞬間移動』をアクアさんに覚えてもらって、『ストレージ』との違いをシェリーさんに教えてもらう。これがぼくの考えた方法です。」
ケビンの予想通り、アクアは数時間で『瞬間移動』を覚えた。
しかし、その後のシェリーの方は、難航した。
「だからさー アクア
ドラドラの異次元ポッケとか言われても、全然イメージ湧かないんだけど。」
シェリーの『ストレージ』への挑戦は数日かけても出来るかどうか不明となってしまった。
「シェリー、悪いけど、ホテル建設を優先していい。」
「うん、そうね。仕方無いわ。
あ~ アクアは、天才だもんね。敵わないのは、当たり前よね。
私はゆっくり覚えることにするわ。」
「シェリー、ゆっくりもしてられないわよ。
本部棟は、ケビンに任せるとして、客室棟はシェリーに作って貰いたいわ。」
「鬼だぁ~」
「や~ね~ 私は天女よ」
「ねぇケビン、あなたに調べて欲しいんだけど、いいかなぁ。」
「何を調べるんですか。」
「私は、スキル『解析』を持ってるの、まあ『鑑定』の上位バージョンね。
それで、人のスキルとかを解析して、私のものにすることができるのよ。」
「そりゃ凄い能力ですね。」
「なのにね、アクアの『ストレージ』を『解析』して、同じようにやったら『瞬間移動』の窓が出来たのよ。
ほら、ギルド長のハックの部屋に飛んだ、あれよ。
それで、私としては、『ストレージ』も覚えたいし、『瞬間移動』も、ハックの部屋以外にも行けるようにしたいのよ。
ケビンの頭の良さを見込んで、調べて欲しいのよ。」
「移動できる先は、ハックさんの部屋だけですか」
「あと恋人ビーチにも行けるわよ」
「恋人ビーチ?それはどこですか?」
「あなたの設計した宿を建てる場所よ、普通に行けばここから2日位かかる辺鄙な所よ」
「なるほど。
それじゃあ、まずお二人の部屋に行きましょう。
『瞬間移動』は、あまり人に見せない方がいいですよね。
次にぼくの部屋に飛べるか実験しましょう。」
3人は、アクアとシェリーが泊まっている部屋に移動した。
「シェリーさん。ぼくの魔力は『解析』済みですよね。」
「えっ ええそうよ。勝手にごめんネ」
「ぼくは今から自分の部屋に戻ります。
シェリーさんは、この部屋でぼくのことをイメージしながら、『そばに行きたい』と考えて『瞬間移動』の窓を出してみて下さい。
今から1分後に、レッツトライ。」
シェリーは、1分後に言われたようにイメージして『窓』をだすが、『ギルド長室』か『恋人ビーチ』しか出てこなかった。
三分後に、ケビンが戻ってきた。
「ダメでしたね。
今度はアクアさんに、この部屋に残ってもらって、ぼくの部屋から飛べるか、やってみましょう。
シェリーさん、自分たちの部屋をよく見て家具の配置とかしっかり覚えておいて下さいね。」
二人は、アクアを残してケビンの部屋に移動した。
「まずは、ぼくの時同様に、アクアさんに会いたいと思いながら『窓』を出してみて下さい。」
ギルド長室が見えて、ハックが何か窓に向って言ってるみたいだが、シェリーは無視して窓を閉じた。
次に、さっきよく見て覚えた、自分たちが泊まっている部屋をイメージして、『瞬間移動の窓』を開いてみてください。
ケビンの言う通りにやってみると、『窓』の向こうで、手を振っているアクアが見えた。
「シェリーさん成功したみたいですね。
向こうに行く前に、このぼくの部屋もよく見ておいて下さい。
それで、『窓』を通って向こうに行ってからも、『窓』から見えるこちら側をよく見てから、一旦『窓』を閉じて下さい。
1分ほど間隔を開けてから、ぼくの部屋をイメージして『窓』が繋がれば成功です」
シェリーは、言われたように『窓』を通って自分の部屋に戻り、こちらをチェックするようにのぞき込んでから窓を閉じた。
そして、約1分後ケビンの部屋に再び窓が開いた。
シェリーとアクアが手を繋いで、ケビンの部屋にやって来て、シェリーは、ケビンに抱きついた。
「ケビン、ありがとう。あなたのお蔭で『瞬間移動』が便利になるわ。」
ミルドほどでは無いが、シェリーの胸で、ケビンがもがいている。
シェリーがケビンを解放すると、ふやけた顔のケビンがいた。
「ケビン、大丈夫?苦しかったでしょう。」
アクアがそう尋ねると。
「ちょっと苦しかったけど、シェリーさんのおっぱい
柔らかくて、いい匂いがして、最高でした。」
アクアは、苦々しい顔をして
「あっ そ」とだけ言った。
「ケビン、『ストレージ』の方も頼むわね。ご褒美あげるからね。」
シェリーは、手で胸を寄せて見せた。
〈確かに!女狐度が増してる。〉
アクアは、ハックの言葉を思い出した。
「シェリーさんが『ストレージ』を覚えるには、アクアさんが『瞬間移動』を覚えてからが近道だと思います。」
「えっどういうこと?」
「シェリーさんは、スキル『解析』を使って、アクアさんの『ストレージ』を自分のものにした。
シェリーさんは、『ストレージ』を発動したつもりが、出てきた『窓』は『瞬間移動』用だった。
ここまでは、いいですよね。」
「ええ、あってます。」
「スキル『解析』で得た方法が、間違ってるとは、考えられません。
となると、発動方法のどこかに違いがあると考えられます。
シェリーさんの場合、過去に行ったことがある場所をしっかりイメージしないと『瞬間移動の窓』は、出ませんでした。
つまり異空間であるストレージを、シェリーさんは、イメージ出来ないんでしょう。
ですから、より覚え易そうな『瞬間移動』をアクアさんに覚えてもらって、『ストレージ』との違いをシェリーさんに教えてもらう。これがぼくの考えた方法です。」
ケビンの予想通り、アクアは数時間で『瞬間移動』を覚えた。
しかし、その後のシェリーの方は、難航した。
「だからさー アクア
ドラドラの異次元ポッケとか言われても、全然イメージ湧かないんだけど。」
シェリーの『ストレージ』への挑戦は数日かけても出来るかどうか不明となってしまった。
「シェリー、悪いけど、ホテル建設を優先していい。」
「うん、そうね。仕方無いわ。
あ~ アクアは、天才だもんね。敵わないのは、当たり前よね。
私はゆっくり覚えることにするわ。」
「シェリー、ゆっくりもしてられないわよ。
本部棟は、ケビンに任せるとして、客室棟はシェリーに作って貰いたいわ。」
「鬼だぁ~」
「や~ね~ 私は天女よ」
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