織田家次男、織田信雪です。

コン

文字の大きさ
12 / 19
未来からの来訪者の時

2.1 誰か来たようです。

しおりを挟む
 いつもと同じメンバー5人での帰宅の途中それは起こった。
 突如、周りの風景が変わったのだ。

 「え………、ここどこ?」

 我が校一の美少女と言われる、佐藤沙織の声が広がる。
 いつもなら、反射するような建物があるが、今周りにはほとんど何もなく、遠くに林のようなものが見え、また別の方向を向くと田舎のような町が見える。

 「………なんで、城が」

 メガネを掛け、いかにもガリ勉のような雰囲気を持つこの男は、歴史オタクの城崎直樹だ。
 一見、頭良さそうに見えるが、数学と英語が苦手で、特に英語は壊滅的だ。

 しかし、こいつの呟きはここにいる誰もが思ったことだ。
 何故なら、俺たちが歩いていたのは住宅街だし、何より近くに城なんてものはなかった。

 「ワープしたのか?」

 この、少し嬉しそうにそう言ったのは、中津川翔だ。
 こいつはアニメやライトノベルとかが大好きだったはずなので、こんなに嬉しそうなのだろう。
 しかし、それにしても何もない。
 大体、高い建物が全くないって言うのが先ずおかしい。
 あ、城くらいしかない。

 「おかしいわね。現存してる城にあのような城はなかったはず…」

 そんなほとんどわかるやつがいないだろうことを言ったのは、学校一の秀才の女子、中津川咲だ。
 さっきの翔とは双子で、美男美女だ。
 沙織は可愛いと言った感じだが、こちらはクールで、格好いいや美人といった感じだ。

 「取り敢えず、あの町へ行ってみよう。人に聞いてみないと状況がわからない」

 翔のその言葉にみんな頷き、移動し始めた。
 しかし、それは元いた場所から町に半分ほどの距離近いた頃のことだった。
 足元、つまり地面から振動が伝わってきた。
 そして、後方からは何やら声と、馬の鳴き声が聞こえてくる。

 「おいそこのお前ら、そこで止まれ!」

 怒鳴るような男の声に俺たちは足を止めてしまった。

 「動くんじゃねーぞ」
 「おうおう、いい女連れてやがるじゃねーか」
 「男はいらねーから、女置いてどっか行っていいぞ」

 先頭の男の後に続いて後ろにいた男共が下卑た顔をして近づいて来る。
 こう言う場合は、大体俺が前に出る。
 そういつもの様に出てしまった。
 そいつらの腰にあるものに気づかずに。

 「おら、動くなって言っただろうがよ!」

 先頭の男がそう怒鳴るのと同時に腰の方へ手をやった。
 俺はその手の方へ視線が行き



 目の前で、剛田君が倒れた。いや、斬られたと言うのが正しいだろう。
 剛田君が倒れた地面が黒くなり、それが広がって行っている。
 隣では兄の翔が口を開けたまま固まっており、沙織は叫んで蹲ってしまった。
 歴史オタクの城崎君は四つん這いになって吐いている。
 目の前の男が手に持っているのは、日本人なら大体知っている日本刀だ。
 こんなのを持っていたら、現行犯で捕まること確実だろう。

 ここは日本ではない?それとも………。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

異世界帰還者の気苦労無双録~チートスキルまで手に入れたのに幼馴染のお世話でダンジョン攻略が捗らない~

虎柄トラ
ファンタジー
 下校帰りに不慮の事故に遭い命を落とした桜川凪は、女神から開口一番に異世界転生しないかと勧誘を受ける。  意味が分からず凪が聞き返すと、女神は涙ながらに異世界の現状について語り出す。  女神が管理する世界ではいま魔族と人類とで戦争をしているが、このままだと人類が負けて世界は滅亡してしまう。  敗色濃厚なその理由は、魔族側には魔王がいるのに対して、人類側には勇者がいないからだという。  剣と魔法が存在するファンタジー世界は大好物だが、そんな物騒な世界で勇者になんてなりたくない凪は断るが、女神は聞き入れようとしない。  一歩も引かない女神に対して凪は、「魔王を倒せたら、俺を元の身体で元いた世界に帰還転生させろ」と交換条件を提示する。  快諾した女神と契約を交わし転生した凪は、見事に魔王を打ち倒して元の世界に帰還するが――。

なんか修羅場が始まってるんだけどwww

一樹
ファンタジー
とある学校の卒業パーティでの1幕。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら幽閉王子でした~これどうすんの?

サクラ近衛将監
ファンタジー
 神様の眷属の過失が原因の事故に遭って死んだ桜庭雄一が異世界に転生したら、とある国の忌避すべき王子として幽閉されていた。  転生にはチートがつきもののはずだが、事故で死んだ者が300名を超えるために、個別にチートは与えられず、転生先の者の能力を生かせと神に告げられている。  「神の加護」ではないけれど、「恩寵」が与えられているので、当該異世界では努力を為した分、通常に比べると成果があるらしい。  これはとある国の幽閉王子に転生した男の冒険譚である。  原則として、毎週月曜日20時に投稿予定です。

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

処理中です...