織田家次男、織田信雪です。

コン

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未来からの来訪者の時

2.2 織田信勝です。

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 私は佐藤沙織。高校2年生で、16歳だ。いきなり、変な場所に来たと思ったら、ブサイクな男に声をかけられ、そういつが何かを振ると剛田君が倒れた。
 私は、ブサイク男が持つ赤い液体がついた、光る物を見てしまった。
 やっと脳の処理が現実へと追いつき、私はたまらず蹲った。
 処理した情報が、信じれなく、ありえなく、認められなく、どうしようもなくなってしまった。

 「こいつと同じくなりたくなかったら、お前らも動くんじゃねーぞ」

 剛田君をたおした男の声が聞こえる。
 この男たちは、私たちが狙いみたいで、男子は動いた瞬間に剛田君と同じ未来を辿るであろうことは確実だ。
 私は、涙で潤む目で中津川君を見ると、足を震わせながらも動かないようにしていた。

 確かに、今の状況なら動けないだろう。
 だが、その時の正解が最高の答えではないのだ。私にとっては。
 なぜ。なんで私に。こんなことなら。多くのことが頭に浮かんだ。
 そして、願った。

 誰でもいい。この状況から私を助けて!

 果たして、その願いが通じたのかどうかはわからないが、剛田君をたおした男が後ろに倒れた。そして、男の頭には矢が刺さっていた。
 弓道部に入っていたので、見たことのあるものだ。
 見方によっては、羽がついた棒が、男の頭にはえてる様にも見える。

 「怪我はないですか?」

 そう、窮地には王子様が助けに来てくれる。
 そんなおとぎ話の様な話は現実でもありえたのだ。ここが現実かはわからないが……。
 白い馬に乗り、鎧をつけ、腰には剣……ではないが、日本人が見慣れた刀がある。
 そして、手には弓を持ち、何より黒髪黒目のイケメンだ。

 「あ、は、ひゃい」

 この人こそ、私が待ち望んでいた王子様。少し噛んでしまったけど、これからいくらでも修正はできる。自分の容姿が優れてるのも自覚はしているし、勉強も出来るし、作法だって習った。容姿以外は、咲ちゃんには劣るけど、あの子は大丈夫だろう。

 実際に横目で見ると、咲ちゃんは男の頭にはえてる矢に驚きながらも、何かを考えている様だった。

 「我が主君、織田信長様の城、清洲城の近くで悪さを働くとは怖いもの知らず供が!織田信長様が家臣、織田信勝が成敗してくれる!」

 王子様は、信勝という名前らしい。
 王子様は、名乗り上げ、馬を進ませ強姦魔?達を蹴散らし始めた。
 強姦魔達は、王子様改め信勝さんが槍を振るうと吹き飛び、数分後には全員が倒れ伏していた。

 「殺したのですか?」

 咲ちゃんが、信勝さんに近づき聞いていた。
 信勝さんは、ゆっくり振り返るとなんでもない様に言った。

 「全員はやってない。最初に一番偉そうな奴を殺してしまったからね。なるべく生かしてどんなことをしてたか聞いたりしなきゃいけないし」

 と、殺したことについては問題がない様に言った。
 私達は、ようやく気付いたのだ。
 織田信長、そして刀を普通に持っている人がいて、殺しが普通に行われている。

 その時代は、社会の授業で誰もが聞いたことがあるだろう時代の名前。

 安土、桃山時代と呼ばれる、群雄割拠の、戦国時代であるのだと。
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